美しい雲とネコと出会った
丹沢:塔ノ岳(大倉尾根)
(単独山行)
2007年1月15日(月)
1月12日に「大田わたすげの会」の月例山行で雷電山へ行ったばかりだったが,16日からお天気が下り坂になるとのことだったので,15日,天気の良い内に,思い立って塔ノ岳(大倉尾根)を往復した。今年になって3度目の塔ノ岳である。
例によって,渋沢発7時16分大倉行のバスに乗車する。登山客はたった5名しか乗っていない。今日も良い天気である。バスの車窓から眩しい朝の太陽が真横に射し込む。どうやら今日も暖かい一日になりそうである。
7時37分に大倉を歩き出す。登山口までの舗装道路を登っていると,どこからともなく可愛いぶちネコが現れて,私の足下で背中を道路に擦りつけて私に甘える。このネコを相手に1分足らずの間遊んでしまう。写真を撮ろうとしたが,ネコの動きが速くて,なかなか良い写真が撮れない。やっと,ノソノソと歩く姿を撮っただけ。
<大倉付近で出会ったネコ>
登山道に入る。同じバスに乗っていた登山客の内,2人は鍋割山へ向かった。残りの2人もどことなく居なくなった。前後を見回しても,私1人で登っている。少々寂しいが,通い慣れた山道なので,辺りの風景を眺めながら,速くも遅くもないペースで登り続ける。見晴茶屋を通り過ぎて,急坂に差し掛かる。この急坂で,やっと何人かの登山客を見かける。
戸沢分岐上の広場は泥んこでグシャグシャになっている。ただ,今はまだ早い時間なので寒い。グシャグシャの泥は,半ば凍結しているので,何とか靴を汚さずに歩くことができる。
結局,花立山荘辺りまで数名の登山客を追い抜く。
今日の富士山は,特に雲が美しい。花立山荘を過ぎて急坂を登ると露岩帯に出る。この露岩帯を登り詰めると,なだらかな木道になる。ここから富士山を眺めると,富士山を中心に右手に南アルプス,左手に遠く越前山,手前に箱根の山々が連なっている。
今日の富士山には,山頂付近から白い雲が放射状に広がっている。とても珍しい光景である。場所を変えながら何枚も写真を撮る。今日は風も少なく暖かい。でも,遙か上空に,放射状の雲が棚引いているのは,上空に強い西風が吹いているような気がする。もっとも,私は気象学には疎いので正確なことは分からない。
<美しい雲と富士山・南アルプス>
9時57分に塔ノ岳山頂に到着する。山頂には先客が2人居る。
今日の山頂からの眺めは,また格別である。富士山から南アルプスまで,クッキリと見渡せる。ただ,さすがに山頂は寒い。
山頂の尊仏山荘に入る。客は私だけ。お茶300円也を注文する。熱いお茶を飲むと身体の中から暖かくなる。寒暖計を見る。山頂の気温は,1.9℃である。
「今朝,6時の気温はマイナス4.6℃でしたよ・・・今日は良く晴れていますね」
と小屋番が私に話しかける。
今年は,どうやら例年より暖かいようである。
10時18分に尊仏山荘を出発する。途中,溶けた霜柱でドロドロ道に悩まされるが,気持ちの良い尾根道からの眺望が,気持ちを和ませてくれる。
[山行記録]
■ラップタイム
7:39 大倉歩き出し
↓
7:56 観音茶屋
↓
8:10 見晴茶屋
↓
8:37 駒止茶屋
↓
8:52 堀山の家
↓
9:28 花立山荘
↓
9:57 塔ノ岳山頂着
10:18 〃 発
↓
12:16 大倉着
■登攀高度 1201m
■登攀所要時間 2時間19分(2.32(h))
登攀速度 1201(m)/2.32(h)=517.7(m/h)
■下降所要時間 1時間58分(1.97(h))
下降速度 1201(m)/1.97(h)=609.6(m/h)
(おわり)
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