中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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春がすぐそこの丹沢:塔ノ岳(今年18回目)

2009年04月04日 20時00分30秒 | 丹沢の山旅

                   <塔ノ岳山頂から富士山を望む>

     春がすぐそこの丹沢:塔ノ岳(大倉尾根)(今年18回目)
              (単独山行)
            2009年4月4日(土)

■小田原経由で1番バスに乗車

 このところ朝が随分と早くなった.何時ものように,5時10分に家を出た.まだ日の出の時間には少し間があるが,もう辺りはすっかり明るくなっている.朝の内は,まだ少々寒いが,暖房を入れるほどではない.私は,登山中,暑くなることを予想して,何時もよりも,水を500ccほど余計に持っていくことにする.塔ノ岳山頂がいくら寒いといっても,もう4月である.多分,残雪はないだろうとは思うものの,4本爪の軽アイゼンは,一応,リュックに入れたままにしておく.
 大船5時44分発小田原行の湘南電車に乗車する.今日の車輌はボックス席で,座り心地がとても良い.当初は藤沢で小田急に乗り換えて,渋沢まで出るつもりだったが,少々迷った末に,今日は小田原廻りで渋沢に行くことにする.
 小田原で小田急電車に乗り換えて,6時42分に渋沢駅に到着する.随分と早い時間である.相模大野経由よりも30分も速いのに驚く.何時も2番バス(休日は3番バス)にしか乗ったことがないので,こんなに早い時間のバスに乗るのは初めての経験である.
 バス停に,観光バス仕様の大きなバスが停まっている.いわゆる1番バスである.私と同じ電車で到着した登山客が次々に乗り込んでくる.暫くすると下り電車が到着したらしくて,バスはたちまちの内に立ち席がでるほどの混雑になる.
 ご常連のTさん,K大Nさん,カメラマンのMさんも乗車してくる.山旅スクール8期のXさんも奥さんと一緒に乗り込んでくる.
 バスは6時49分に渋沢を発車,7時丁度にバス停大倉に到着する.どうやら気温が高そうである.私は半袖シャツの姿になる.

                  <花一杯の克董窯>

■混雑する登山道
 Tさん,K大Nさん,カメラマンのMさんの順に大倉から塔ノ岳を目指して歩き始める.私も,ご一行より少し遅れて,7時09分に歩き出す.
 天気はまあまあ晴.路面が乾いているので有り難い.沢山の登山客に混じって登り続ける.登山口手前の急坂の所で,カメラマン氏に追いつく.申し訳ないが,先に行かせて貰う.7時16分,克董窯を通過する.この窯の庭先にある大きな桜の木が見事に咲いている.帰りにユックリと写真を撮らせて貰おうと思う.
 やがて登山道は杉林の中を通るようになる.このところ杉林の手入れが急ピッチで進んでいる.密集していた杉林が間引きされた.そして,下草も刈り取られたので,辺りが随分と明るくなっている.広葉樹と杉が混じっていた場所は,杉の伐採がおわって,随分と印象が変わった.こんな林の中でお弁当を広げたら最高だななどと思いながら通過する.
 今日の私の体調は,どうやら,まあまあのようである.もう少し速く歩きたいなと思うが,登山客が多いので,先がつかえていて,なかなか思うように歩けない.それでも,少しずつ追い抜かせて頂く.そして,7時27分に観音茶屋を通過する.この辺りまで来ると,同じバスに乗り合わせた方々は殆ど居なくなる.ただ,私より数段足の速いTさん達は,私より遙か先を歩いているに違いない.

■キツツキとウグイス
 7時42分,見晴茶屋を通過して,急坂に差し掛かる.まあまあの調子で急坂を登りきって,紅葉坂に差し掛かる.前方には数名の登山客が,汗をダラダラたらしながら喘ぐように登っている.この人達は,バスではなく,自家用車で来られた方々のようである.申し訳ないが,少しずつ追い抜かせて頂く.その内に,私も,ランニング姿の若い男性に,簡単に追い抜かれる.
 登山道脇の林の中で,キツツキが頻りに「ダダダダッ,ダダダダッ,・・・」と音を立てている.キツツキの音に混じって,ウグイスの啼き声が聞こえてくる.今の気温がどのくらいか分からないが,楽に歩くには,やや高めのようである.
 一本松を通過して平坦な尾根道になる.今日は調子が良いので,歩行速度を速める. 8時08分,駒止茶屋を通過する.大倉を歩き出してからの所要時間は59分.わずか1分だが,何とか1時間以内であった.ここで,私は塔ノ岳山頂まで確実に2時間20分台で到着できるなと確信する.とはいっても,自分の年齢や体力を考えて,無理矢理,速く登ろうという気はさらさらない.要するに無理をせずに登った結果,どの程度の時間で登れるかによって,自分の体力を確かめたいだけである.

             <雲が掛かる富士山:堀山の尾根からの眺望>

■萱場平
 堀山の尾根も,比較的快調に飛ばす.展望の良い尾根からは,所々に雲が棚引いている富士山が見えている.ただ,何となく春霞が掛かっていて茫々としている.
 8時23分,堀山ノ家を通過する.ここで休憩を取っていた男性が,私から15メートルほど後にピッタリとついて登ってくる.少々,気になるが,テンポを乱さないように登り続ける.戸沢分岐手前で,この男性に追い抜かれる.ところが,彼は萱場平で,ベンチの倒れ込むように座り込んでしまう.その間に,再び私が先になる.萱場平は,この時期にしては,良く乾いていて,歩きやすい.
 気温が少し高めなので,汗をかかないように注意をしながら登る.花立山荘手前の長い階段を登っているときに,また例の男性に追いつかれる.9時丁度に花立山荘を通過する.彼は,また,へたり込むように山荘のベンチに座り込んでしまった.その後は,山頂まで,彼の姿は見えなかった.
 今日の堀山ノ家から花立山荘までの所要時間は37分.私が自分の標準時間として設定している35分を,2分ほどオーバーしている.でも,まあこの程度のオーバーなら,やむを得ないなと納得する.

                    <今日の萱場平>


                  <残雪の登山道:塔ノ岳山頂付近>

■塔ノ岳山頂へ到着
 途中で写真を撮りながら,露岩帯を登って,9時09分に花立場を通過する.この辺りから周囲の状況が急変する.西側に見える鍋割山稜の斜面一面に真っ白な雪が残っている.風が出てきて,半袖の姿で登っている私には,少々寒く感じる.
 9時13分,金冷シを通過する.登山道の路面は,先日登ったときよりは大分状態は良いものの,かなりの泥濘である.長い登り坂では,所々に残雪が現れる.足許が悪くなるにつれて,歩行速度も次第に鈍ってくる.
 塔ノ岳山頂手前の最後の階段を登っていると,同じバスに乗っていたご常連のTさんが降りてくる.さすがに,Tさんは速いなと感心する.
 9時27分,無事,塔ノ岳山頂に到着する.大倉からの所要時間は,2時間18分.快調とは言えないが,今の自分の体力では,まあ,こんなところかと納得する.
 山頂には,薄日が射しているものの,冷たい風が拭いていて寒い.数名の登山客が山頂で休憩を取っている.山頂は日当たりが良いためか,殆ど残雪はないようである.

                 <大山:塔ノ岳山頂からの眺望>

■尊仏山荘
 だんだんと,雲が増えてくる.山頂で数枚の写真を撮る儀式を済ませて,尊仏山荘に入る.名前は分からないが,5~6名のご常連が屯している.今日の小屋番はOさんと,若い方.山頂の気温はプラス3.3℃.やはり少々高めである.
 ご常連の中に,大倉尾根を1日に駆け足で3往復するという猛者がいる.彼の話を何となく伺っていると,大倉尾根を経由して,橋本辺りまで走っていくというから驚きである.
 Oさんが,私に言う.
 「昨日,flower-hillさんの山仲間の女性が来ましたよ・・」
 「ああ,トドさんですね.実は,私も昨日登るつもりでしたが,朝寝坊して止めました・・」
 「そのようですね・・・」
とOさんが答える.私が寝坊をしたことを,Oさんが知っていたようである.
 「
トドさん,ノートに何か書いていきましたよ」
とOさんが言う.

 早速,ノートを開いてみる.成る程!
 自分のあだ名「トド」と大きな字で書いてある(だから,このブログでもトドさんの名前を出した).その後に,初めて1人で塔ノ岳に登ったことが書かれている.
 「トドさん,この頃,痩せましたね・・」
Oさんが,ポツリと言う.本人が直接聞いたら,さぞかし喜ぶだろうに・・
 トドさんも,小屋番のOさんに顔を覚えて貰えたので,立派なご常連ということになりそうである.
 私は,今日,猫が一向に姿を見せないので,気になり始める.そこでOさんに尋ねる.
 「ところで,今日,営業部長は,どこかにご出張ですか?・・会えないと寂しいですね」
 「どこかへ行っちゃっているようですね・・・」
 今は春.どうやら,もう年輩の営業部長も,彼女を求めて,お盛んなようである.どこかで「ンにゃーオン,ガーオン・・」をやっているらしい.

■のんびりと下山
 9時48分,尊仏山荘を出発して下山を開始する.山頂では,先ほどより,随分と人が増えている.
 私が山荘を出ると,入れ替わるように,カメラマン氏が山頂に到着する.
 「やあ・・・やっと今,到着ですよ」
 「では,お先に失礼します」
 山頂直下の狭い階段を,次から次へと登山者が登ってくる.私は大倉発12時15分のバスに乗ろうと思う.バスの時間に合わせて,ユックリ下山するつもりである.山頂と金冷シの中間辺りで,K大Nさんとすれ違う.お互いに健康を祈念してすれ違う.
 花立場の手前で,女性とすれ違う.女性は私を見てニッコリしながら,
 「随分,お速いですね・・・」
と話しかけてくる.私は,この女性の見覚えはない.心の中で,一体誰だろうと訝りながら,適当に挨拶してすれ違う.
 10時06分,花立場を通過する.露岩帯を下っていると,何だか見覚えのある女性が登ってくる.山旅スクール5期のノシイカさんである.ノシイカさんもお一人で塔ノ岳に登るようになったとは・・素晴らしいことである.
 「・・・鎌倉の桜は,ここ数日が見頃ですよ・・・トドさんと相談して日程を決めて頂ければ,鎌倉の桜の名所を案内しますよ・・・」
ということで,近日中に,鎌倉の秘境を歩くことに決定する.
 その後も,続々と登ってくる登山客とすれ違いながら下り続ける.一本松付近で,1日に大倉尾根3回往復する男性とすれ違う.先ほど,尊仏山荘で会ったばかりなのに,もう大倉まで降りて,またこんな所まで登ってきた.凄い!
 登山口近くで,花に囲まれた克董窯の写真を撮る.
 予定通り,12時02分に大倉に到着する.
 
       <登山口付近の露店>               <1袋100円のハッサク>

[ラップタイム]

 7:09  大倉歩き出し
 7:21  観音茶屋
 7:42  見晴茶屋
 8:08  駒止茶屋
 8:23  堀山ノ家
 9:00  花立山荘
 9:13  金冷シ
 9:27  塔ノ岳山頂着
=============================================
 9:48  塔ノ岳山頂発(+3.3℃)
10:01  金冷シ
10:16  花立山荘
10:49  堀山ノ家
11:03  駒止茶屋
11:28  見晴山荘
11:42  観音茶屋
12:02  大倉着

[山行記録]

■水平歩行距離 
     7.0km(片道)

■累積登攀・下降高度   1201m

■登攀所要時間
  大倉発         7:09
  塔ノ岳山頂着      9:27
  (所要時間) 2時間18分(2.30h)
 登攀速度   1201m/2.30h=522.2m/h  
 歩行速度   7.0km/2.30h=3.04km/h

■下降所要時間
  塔ノ岳山頂発      9:48
     大倉着      12:02
  (所要時間) 2時間14分(2.23h)
 下降速度   1201m/2.28h=526.8m/h
 歩行速度   7.0km/2.28h=3.07km/h
                             (おわり)
「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/70c66f90714746fea0fe92f061556504
「丹沢の山旅」で前回の「塔ノ岳」の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/c319d7b6f36801c7025bf292414e5bdc
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/671a1e0ffabdfc9c4fa0db0b2b38f9e4



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