中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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西丹沢:ミツバ岳・世附権現岳縦走

2010年04月04日 13時02分35秒 | 丹沢の山旅

                                  <ミツバ岳山頂付近のミツマタ>

                   西丹沢:ミツバ岳・世附権現山縦走
                       (北アルプス総合案内所)
                       2010年4月3日(土)

<山行ルート地図>



<プロフィールマップ>



■久々のツアー登山

 久々に旅行社主催の山行に参加した.
 帰りのバスの時刻,途中の進捗,ルートファインディングなど,すべて旅行社任せ.自分は,ガイドの後ろを着いていけば良い.一人山行に比較して,何とまあ,気楽な山行だったことか.正確に言えば山へ登ったのではなく,ガイドに連れて行って貰ったというべきであろう.
 単独山行の場合,常に自分が歩いているルートは間違っていないか,進捗は予定通りか,エスケープルートは確かかなど,常に緊張を強いられながら歩いているが,ツアー登山の場合は,そんな心配をすることは一切ない.ある意味では,安全を買っていることにもなるが,私自身,時にはツアー登山に参加して,開放感のある山旅を,もう少し楽しんだ方が良いなと思い始めている.
 今回,私が参加したのは北アルプス総合案内所主催のミツバ山・(世附)権現山縦走ツアーである.
 小田急線新松田駅9時20分集合である.随分と遅い時間の集合である.9時20分と言えば,普段,塔ノ岳登頂の場合,山頂近くの金冷シを通過している時間である.今日は土曜日,もし塔ノ岳に登っていたら,今頃,何人かのご常連とすれ違ったり,追い越されたりしているだろう.
 私は,集合時間10分前に,集合場所に到着する.すでに本日のガイド,Kさんと添乗員の2人が待っている.本日のツアー参加者は18人と聞かされる.

<桜が見頃の丹沢湖畔>

■ミツバ岳登山口へ
 新松田駅9時39分発,富士急湘南バスに乗車する.バスはハイカーで大混雑.過半数の乗客は途中の大野山登山口で下車する.沿線の至る所で桜が見頃を迎えている.
  10時34分,バス停瀬入口に到着する.10時36分,浅瀬入口から歩き出す.まずは丹沢湖岸を西へ向かって,暫くの間,歩きつづける.昨日までの雨のためか丹沢湖の水が,幾分泥色になっている.湖岸には沢山の桜が植えられているが,丁度見頃を迎えている.幾分ひんやりとするが,風もなく,正に絶好のハイキング日和である.
 11時05分,ミツバ岳登山口(滝壺橋登山口)に到着する.ここで,Kガイドから本日のコース案内があり,参加者18名は3グループに分けられる.私は2班.男女同じ人数の6名.男性は50歳代の方が多いような気がする.女性の1人が,10日に1度くらいのペースで,大倉尾根経由で塔ノ岳に登っておられるとのことなので,これまで,大倉尾根で,何回もすれ違っているに違いない.この方,尊仏山荘のミー君のこともよくご存じである.
      
      <登山口近くの瀧>

■ミツバ岳を目指して急坂を登る
 11時12分,登山口から歩き出す.ジグザグの急登だが,路面に砂利や浮き石はほとんどなく,きわめて歩きやすい.このコースが初心者向けとあって,Kガイドの歩行速度は,きわめてユックリである.私のような年配者でも,全く汗をかかずに登れるのは有り難い.私たちは登山口から北西に延びる尾根沿いの道をひたすら辿る.
 11時42分,等高線の間隔が少し開いたところ,標高620メートル地点に到着する.ここで,5分ほど衣服調整のために休憩を取る.辺りは広葉樹と杉が混ざった樹林帯である. ときどき下ってくる登山客とすれ違う.
 11時46分,再び歩き出す.相変わらず単調なジグザグ道が続く.
 今回は,ツアー登山なので,そう神経質に辺りの地形を見ていなくても良いのだが,ついつい癖で,地形図で現在位置を確かめてしまう.やがて,西側からなだらかな尾根が近付いてきて,標高800メートル付近で,私たちが登っている尾根と合流する.私が地図を見ながら,
 「ああ,ここか.もうすぐミツバ岳山頂だな・・・」
と思わず小さな声で独り言を言う.
 私が頻りに地図を見るのを興味深く見ていた近くの人が,
 「何時も地図を持っているんですか?」
と意外な質問する.私にしてみれば,登山をするのに地図を持っているのは理の当然だし,必携である.
 「はい・・地図を見て現在地を確かめると,先のことが分かって楽しいですよ・・」
 私は地図とプロフィールマップを見せながら,
 「いまここです・・・だからミツバ岳の山頂はもうすぐですよ・・」
と説明する.
 「へえ~・・・ミツバ岳山頂が近いんですか,うれしい.・・○○会社のツアーでは,こんな地鵜(プロフィールマップのこと),配ってくれたんですが,北アルプスでは配ってくれないですね・・」
 私はプロフィールマップは自分で作るから楽しいんだ・・と頻りに説明するが分かっていただけただろうか.
 「ほら,ここから等高線の間隔が開いているでしょう.坂がなだらかになっていることが地図で分かりますよ.このなだらかな坂をちょっと登ると山頂ですよ・・」
 山旅スクール出身者には,ごく当たり前なことでも,ここでは賞賛の眼が集まる.照れくさい.
 ※注:このブログで掲載したプロフィールマップは,パソコン(カシミールという
  ソフト)で作成したもので,実際の山行で使っているもの(手作りの明細図)
  ではない.


■ミツバ岳山頂で昼食
 12時24分,ミツバ岳山頂(標高810m)に到着する.
 前回,山仲間とミツバ山を訪れてから2~3年経っている.山頂に到着すると,前回訪れたときのことを鮮明に思い出す.樹林帯の中に広い山頂が広がる.木の幹に「ミツバ岳」と書いた小さな木片を見つけて,とても懐かしい.
 ここで,昼食.
 辺りには,私たち以外の何組かの登山客が休憩を取っている.数年前まで,この辺りで登山客を見かけることは少なかったが,ミツバ岳も随分と有名になったものである. 私たちは見晴らしの良い北西の斜面で,三々五々,座り込んで昼食を摂る.
 残念ながら,雲が多くて,富士山はスッキリとは見えないが,時々,雲間に真っ白な富士山が聳えているのが見える.早速,ミツマタを全景にして富士山の写真を撮る.

<ミツバ岳山頂から富士山を望む:肉眼では見えるんだが・・> 


<ミツマタの前で集合写真:ガイドのKさんのホームページから引用>

■世附権現山
 12時52分,ミツバ岳を出発する.なだらかな尾根伝いの道が続く.
 少し下って,再び登り返しがある.やや痩せた尾根道の両側の少し低い位置にミツマタの林が続く.時々,歩きながら写真を撮る.
 やがて,西側から大きな尾根が迫ってくる.やがて標高930メートル付近で,私たちが歩いている尾根と合流する.ここで休憩になる.
 5分ほど休憩を取って,13時32分に再び歩き出す.目の前には広葉樹に覆われたなだらかな山塊が見えている.私の後ろの女性が,
 「・・今,どの辺りですか?」
と聞いてくる.私は,地図を示しながら,
 「いま,私たちは,ここ(を歩いています)! もうすぐ権現山山頂ですよ・・」
と答える.
 13時46分,権現山山頂に到着する.山頂からの眺望はないが,樹木に覆われた丹沢らしい静かな山頂である.ここで,暫くの間,休憩を取る.




■カヤノ丸から二本杉峠へ
 13時52分,世附権現山山頂を出発する.ほぼ北に延びる尾根沿いの道を進む.途中から急な下り坂になる.私は急な下り坂が苦手である.転倒して怪我でもしたら百年目.安全確保のため,私は下り坂にはストックを使うことにする.転倒しないように,全神経を集中して,慎重に下り続ける.まさに緊張の連続である.
 10分ほどだろうか,急な下り坂を過ぎると,鞍部に到着する.ここから,標高差40メートルほどの上り坂になる.14時20分,標高849メートルのカヤノ丸を通過する.再び,急坂が続いて,14時30分に二本杉峠(標高745m)に到着する.ここで休憩を取る.

<杉林の中のミツマタ> 

■細川橋へ下る
 14時38分,二本杉峠を出発する.
 ここからはなだらかな下り勾配になる.薄暗い杉林の中のジグザグ道である.所々にミツマタが群生している.薄暗いところに咲くミツマタは,怪しい美しさがある.
 休憩を終えて,15時13分,再び歩き出す.途中,細川沢の左岸を高巻きしながら下る.サクサクと流下する川がとても綺麗に見下ろせる.
 15時03分,標高555メートル地点で小休止.杉林の間に集落が見下ろせる.近くに「上ノ原1.1km」と書いた道標が立っている.ここで10分ほど休憩を取る.
 休憩後,再び歩き出す.そして,15時27分,簡易舗装をした林道に出る.この林道をそのまま下り続けて上ノ原の集落に入る.
 15時35分,バス停細川橋に到着する.
 無事下山.

<細川沢の清流>

■御殿場線経由で帰着
 15時59分,新松田行バスに乗車する.片側2列シートの立派なバスである.まだ,始発駅から間がないので,ユックリと座ることができる.
 16時25分,JR御殿場線谷峨駅に到着する.ここで下車.谷峨16時33分発国府津行電車に乗車する.2両編成の電車は,立ち席が出るほど混雑している.結局,山北まで立ちんぼ.国府津で高崎線直通湘南新宿ラインに乗り換える.この列車も混雑.結局,平塚まで立ちんぼ.
 こうして,18時少し前に帰宅する.

<ラップタイム>

10:36  浅瀬入口歩き出し
11:05  滝壺橋登山口(11:12発)
11:42  標高620m地点(11:46まで休憩)
12:24  ミツバ岳山頂着(12:52まで昼食)
13:28  標高930m地点(13:32まで休憩)
13:46  権現山山頂着(13:58発)
14:20  カヤノ丸
14:30  二本杉峠(14:38まで休憩)
15:03  標高555m地点(15:13まで休憩)
15:27  林道に降りる
15:35  細川橋着

[山行記録]

■水平歩行距離
    8.0km

■累積登攀高度    約900m

■累積下降高度    約895m

■登攀所要時間(休憩時間込み)
 浅瀬入口 発    10:36
 権現山山頂着    13:46
 (所要時間) 3時間10分(3.17h)
 登攀速度   900m/3.17h=283.9m/h

■下降所要時間(休憩時間込み)
 権現山山頂発    13:32
 細川橋  着    15:35
 (所要時間)  2時間03分(2.05h)
 下降速度   895m/2.05h=436.6m/h

■全所要時間(休憩時間込み)
 浅瀬入口 発   10:36
 細川橋  着   15:35
 (所要時間)  4時間59分(4.98h)
 水平歩行速度  8.0km/4.98h=1.61km/h
                                (おわり)
「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/428fdd57922010152df9ca79cbc98946
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/29cd4767c1c280dff075aa19d264f39d 



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