中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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朝日が眩しい快晴の丹沢:塔ノ岳(今年39回目)

2010年12月29日 07時45分18秒 | 丹沢の山旅

                                                        <眩しい朝日の登山道>

             朝日が眩しい快晴の丹沢:塔ノ岳(今年39回目)
                            (単独山行)
                     2010年12月28日(火)

■JR小田原駅で草臥れてしまう
 まだ,12月25日(土)に塔ノ岳を往復してから,ほんの数日しか経っていないのに,昨日(12月27日)から,また,急に塔ノ岳へ登りたくなった.ところが,何だかんだで,昨夜就寝するのが随分と遅くなってしまった.
 それでも,今朝は4時15分頃,何とか眼が覚める.でも,どうも寝不足である.このまま起床して塔ノ岳へ行くか,それとも,もう一眠りして,近場の三浦アルプスにでも行ってお茶を濁すか迷うが,
 「とにかく起きよう・・」
と覚悟を決める.そして,登山用の下着に着替えているうちに,やっぱりこのまま塔ノ岳へ行こうと決心する.土曜日の塔ノ岳が厳冬期並みの寒さだったので,今日も警戒してフリースや冬用手袋などを準備する.そして,万一,寒さでカメラが故障したときのバックアップ用デジカメなどをリュックに詰め込む.リュックの重さを正確に計ったわけではないが,いつもより1キログラムほど重くなっている.
 東海道本線大船5時44分発小田原行の電車に乗車する.そして小田原で乗換時間僅かに3分の小田急線急行新宿行に飛び乗る.この小田原駅でのひた走りに,正直なところ疲労困憊.この辛さは大倉尾根どころではない.
 渋沢発大倉行1番バスには,例により韋駄天のTさん,三角髭のTさん,韋駄天大船のSさん,努力家のMさんなどが乗り合わせる.
 バスが大倉に到着する頃,東の水平線上に太陽が昇ってくる.素晴らしい日の出である.あわててカメラを取り出すが,一番見事に見えた場所はアッサリと通過している.


■眩しい朝日を浴びながら
 例によって,韋駄天組が出発してから,10分ほど遅く,7時10分頃,私も大倉を歩き出す.
 歩き出してすぐに,今日は身体が妙に重い感じがすることに気がつく.寝不足が祟ったのかも知れない.とにかく無理は禁物.私は体調が戻るまで,ユックリと歩くことにする.
 一昨日,塔ノ岳に登ったときの寒さに懲りて,今日は歩き出しから薄手のフリースを1枚余計に着込んでいる.これは失敗.歩き出してすぐに暑いなと気がつくが,わざわざリュックを降ろして衣服調整をするのも面倒だ.その結果,ユックリ歩かないとすぐに汗が噴き出しそうになる.まずいなと思いながら登り続ける.
 丹沢ベースを過ぎた頃,私より先に歩き出した努力家のMさんに追いつく.Mさんが,私に,
 「・・・中山道を歩いているんですか・・」
と質問する.これを切っ掛けにして,暫くの間,中山道の様子をお話しする.
 心地よくて眩しい朝日が,雑木林の中を水平に射し込んでいる.眩しい朝日を一杯に浴びながら登山道を歩くカメラマンのMさんの後ろ姿が見えている.今日は重そうなリュックを背負っておられる.
 「・・とりあえず,花立ぐらいまで先に行かせて貰います・・」
と挨拶して,先に行かせて貰う.

■透明な空気
 8時18分,駒止茶屋を通過する.大倉を歩き出してから1時間09分経過している.何時もより大分遅い.でも,まあ,情けないが,今日の体調では,こんなものかと納得する.とはいえ,1時間も連続して歩いていると,身体も歩くことに順応してくるので,随分と楽に歩いていることに気がつく.
 堀山の尾根に入る.進行方向右手には,透明な空気の向こうに三ノ塔の稜線が朝日を浴びて光っているのが見える.
 「・・・気持ちが良いな~ぁ・・・」
 私はヒンヤリとした空気を一杯に吸い込みながら,今,こうして美しい風景を眺めながら歩いている幸せを実感する.


■富士山がクッキリ
 今日の堀山からの富士山は素晴らしい.富士山を遮る雲は全くない.6~7合目まで真っ白な富士山がクッキリ見えている.ここから撮影した富士山の写真は,もう,百枚を優に超えているが,今日も性懲りもなく富士山の写真を撮る.


■ご常連のYさんが駆け下る
 8時37分,堀山の家を通過する.相変わらず富士山が良く見えている.辺りには誰も居ない.そういえば,何時の間にか,私の前後には全く人気がなくなっている.韋駄天組は,もうとっくに先を行っているし,同じバスに乗り合わせた一般の登山客は,私より後ろを歩いている.前後に人影がないと,何となく気分が落ち着いてくる.
 8時53分,突然,前方から,ダダダッという音が聞こえる.何事かと思う.例の2本ストックのご常連Yさんが駆け下りてくる.


■霜柱が溶け始めた萱場平
 何時の間にか体調が落ち着いている.そこで,歩行速度を何時ものペースに戻す.
 8時57分,萱場平を通過する.誰も居ない.辺りは静まり返っている.霜柱の地面は朝日を浴びて溶け始めている.




■花立山荘
 階段道を通過して露岩帯を登る.9時11分に,後7分坂に差し掛かる.
 9時12分,坂の途中で,同じバスに乗っていたN村さんが上から降りてくる.幾ら私の歩行速度が遅いとはいえ,この大差には驚嘆.二言,三言挨拶を交わして登り続ける.さらに2分ほど階段を登ると,今度は大船近くに在住の韋駄天のSさんが降りてくる.Sさんも私と同じバスに乗っていた方である.
 9時19分,無事,花立山荘に到着する.辺りには誰も居ない.山荘前から富士山の写真を撮る.大倉を歩き出してから2時間10分掛かっている.何時もより数分遅いペースである.


■花立山の絶景
 花立山荘を過ぎると,一段と寒くなる.でも,一昨日に比較すると,今日は随分と暖かい.
 花立山からは,富士山と南アルプスの山々が,実に綺麗に見えている.この素晴らしい景色を眺めていると,登ってきて良かったなと実感する.贅沢な風景である.誰も居ない登山道を,ゆっくり富士山を眺めながら歩き続ける.


■塔ノ岳山頂
 9時31分,金冷シの少し手前で,韋駄天のTさんと一言二言挨拶を交わしてすれ違う.9時34分,金冷シを通過.ここで三角髭のTさんとすれ違う.いくらマイペースで歩くといっても,韋駄天組の皆さんと,これだけ差がついてしまうと,自分の脚力のなさが情けなくなる.
 9時47分,何とか塔ノ岳山頂に到着する.大倉からの所要時間は,2時間38分.ここ1~2年で,随分体力が落ちたなと実感する.でも,1時間当たり平均で500メートルほどの速度では登っているので,一般に1時間当たり350メートルが標準といわれているのに比較すれば,まあ,まあという所だろう.
 山頂には人影が全くない.極,弱いが冷たい風が吹いている.周囲の風景はバッチリ.
 例によって,山頂から見える四方八方の景色をデジカメに収める.そういえば,今日はデジカメが正常に動いている.それだけ気温が高いのだろう.


■尊仏山荘
 尊仏山荘に入る.先客は誰も居ない.
 私が山荘に入ると,奥から小屋番のN林さんが,ヌッと現れる.300円也のお茶を所望する.山荘の温度計を見ると,気温マイナス1.7℃.随分と温かい.
 N林さんはお茶より先に,
 「はい・・お客さんだよ」
と言いながら奥の部屋で居眠りをしていたネコのミー君を連れてくる.
 寝ているところを,突然起こされたミー君は,迷惑そうな顔をして,大きなアクビをしながら,背筋を大きく伸ばす.そして,土間をノソノソと歩き回り,ピシャピシャト水を飲む.私はお茶そっちのけで,ネコを撫でたり写真を撮ったりする.
 暫くして,もう奥に引っ込んでも良いかという仕草で,ミー君はノソノソと暖かい部屋に戻ってしまう.
 

■気持ちよく下山
 今日は大倉発12時22分のバスに乗りたいと思う.そこで,余裕を見て,10時09分に下山を開始する.
 金冷シ手前の長い下り階段を歩いていると,下から登ってくる山旅スクール6期のNさんとバッタリ会う.Nさんは白い肌をしているが,今日は火照っているのか頬を真っ赤にしている.Nさんと出会うのは半年ぶりぐらいだろうか.しばらくお会いしていない間に,Nさんは大分肥られたような気がするが,そんなことは口に出さない.
 「暫く振りですね・・・この頃,お会いしませんでしたね・・」
 「暫くの間,塔はご無沙汰していました・・」
 また,来年も元気で,塔ノ岳詣でをしましょうでお別れ.
 10時22分,金冷シを通過する.2番バスで来られたローギャー氏とすれ違う.
 萱場平から堀山の家に下る途中で,ハアハアと荒い息をしながら登ってくる中年女性群とすれ違う.
 「まだ,山頂は遠いですか・・」
と私に聞く.率直に,まだまだ先は長いですと答えるしかない.そして,見るに見かねて,
 「ゆっくり,ゆっくり,マイペースで登られたらいかがですか.その方がバテないし,結果的に速く登れると思いますよ・・」
と余計なお節介をする.
 12時12分.予定通りにバス停大倉に到着する.

やっぱり山登りは良いな
 今日の
ラップタイムはお粗末だったが,気持ちの良い山登りだった. 14時前に帰宅.例によって少し熱い風呂に入る.実に良い気分である.
 夕方,何気なく「○○○屋」というテレビを見る.某有名男性タレントの闘病生活が紹介されている.来年復帰に向けて営業用の写真をとるという内容である.まだ,このタレントは61才.私より随分と若い.ついこの間まで,ときどきテレビに元気な姿を見せていたが,今日のテレビの写りで,あまりに急な老けように私もビックリする.
 「やっぱり,適度に山歩きをして,足腰が衰えないようにしないとダメだな」
と実感する.
 私の周囲でも,定年後,晴耕雨読でノンビリ暮らすぞと凄そうに言っていた方々の大半は,定年後,半年も経たない内に随分と老け込んだ.そして,随分沢山の知人が旅立ってしまった.
 凡人のままでも良いから,適当に山野を巡りながら健康を保つのが一番だなと改めて思う.

<ラップタイム>

 7:09  大倉歩き出し
 7:30  観音茶屋
 8:46  見晴茶屋
 8:18  駒止茶屋
 8:37  堀山の家
 9:19  花立山荘
 9:34  金冷シ
 9:47  塔ノ岳山頂 着(-1.8℃)
==============================
10:09  塔ノ岳山頂 発
10:22  金冷シ
10:33  花立山荘
11:06  堀山の家
11:22  駒止茶屋
11:44  見晴茶屋
11:56  観音茶屋
12:12  大倉 着

[山行記録]

■水平距離
       7.0km(片道)

■累積登攀下降高度   1269m

■登攀所要時間(雑談時間を含む)
  大倉  発       7:09
   塔ノ岳 着       9:47
 (所要時間)  2時間32分(2.53h)
 登攀速度   1269m/2.53h=501.6m/h

■下降所要時間
  塔ノ岳 発      10:09
  大倉  着      12:12
 (所要時間)  2時間03分(2.05h)
 下降速度   1269m/2.05h=619.0m/h
                                                            (おわり)
「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/e21930bf4a0de4d432f4c2ec57a9725b
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/ea3bbb8f569da6b73a8e3f7f71880b80



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