中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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涼しい登山道で沢山のシカに出会った丹沢;塔ノ岳(今年33回目)

2013年07月03日 18時18分31秒 | 丹沢の山旅

                                  <花立山からの眺望>

 涼しい登山道で沢山のシカに出会った丹沢;塔ノ岳(今年33回目)
          (常連と付いたり離れたり)
       2013年7月3日(水)  曇一時霧雨

■雲間にうっすらと富士山が見える
 まだ梅雨の最中だが,今日は曇り空ながら,何とか夕方までは雨にならないようである.私はなるべむ水曜日と土曜日には塔ノ岳に登るようにしている.天気が悪くなければ,そりゃもう何の躊躇もなしに塔ノ岳へ出掛けるぞ…ということで何時ものように5時10分に支度を出発する.
 小田原で階段2段跳び乗換をしていると,私のすぐ前をご常連のYDさんが,同じように2段跳びで小田急電車に向かっている.
 今日の天気はマアマアだといっても,梅雨時である.雨こそ落ちてこないが,上空はドンヨリとした雲に覆われている.それでも,車窓から,例の富士山と矢倉岳の“蝕”が見えないかなと,目を凝らす.
 “どうせ見えないだろうな…”
と思いながらも執拗にカメラを構える.
 その結果が下の写真である.矢倉岳の向こうに,うっすらと富士山が写っている.写真では良く見えないが,肉眼では残雪が見えている.

<富士山と矢倉岳>

■ご常連の皆様と登山開始
 大倉発渋沢行1番バスは多少の立ち席がでる程度の混雑である.
 乗り合わせたご常連はTGさん,TNさん,KIさん,TDさん,YKさん,NMさん,Hさんなど.どうやら200迷(失礼! 転換ミス.「名」が正字です)山組はどうやら不在.
 バスは7時少し前に大倉に到着する.
 7時05分に大倉から歩き出す.たまたまYNさん,YDさん,KIさんと一緒である.暫く歩いている内に,少し先を歩いているTGさん,TDさんなどと一緒になる.
 例によって,ご常連の皆様の歩行速度は,私の経済速度より一寸速めである.前回は多少無理をしてご常連の皆様の後に付いていったが,途中で失速した.前回の教訓を生かして,今回は自分のペースを乱さないように注意して登ろうと思う.
 
<たまたまご一緒の常連さんと一緒に登山開始>           <常連の集団に追い付く>

■見晴階段
 7時46分,見晴茶屋を通過する.
 見晴階段の下から坂を見上げた写真を撮る.何時もより沢山の登山客の後ろ姿が見える.先ほどまで一緒に歩いていた常連の皆様との距離も随分と離れ始める.ここで無理をしても結局は後になって失速するに違いないので,早々と付いていくのを諦める.

<見晴階段>

■これ何の写真?
 見晴階段を登り終えてモミジ坂に差し掛かる.前を行く常連さんとの距離は20メートルぐらいだろうか.そのままの状態で登り続ける.
 後ろを振り向いたKIさんが,足許に落ちている枯れ葉を指さしながら,私に,
 「葉っぱに××が居るから写真を撮ったら…」
と言っている.××の所が良く聞き取れなかったが,私はKIさんのご指示通りに枯れ葉の写真を撮る.枯れ葉には何なのか良く分からない虫(?)のようなものが2つ並んでいる.
 “後でKIさんに,これが何か伺おう…”
と思っている内に,聞き忘れた.
 
<モミジ坂を登る>                             <落ち葉にへばり付く××>

■駒止茶屋
 駒止階段に差し掛かる.
 階段の中腹に,相変わらず常連の皆さんの後ろ姿が見えている.どうやら,前方を行く常連の皆さんの歩行速度も少し落ちたようである.手許の温度計では,気温16℃.体感的にもずいぶんと涼しい.
 8時17分,駒止茶屋を通過する.大倉からの所要時間は,1時間12分.私が望ましいと考える所要時間より5分ほど遅いが,この時期だからまあこんなものかと思いながら堀山の尾根に入る.

<駒止階段を登る>

■富士山は雲に隠れてしまった
 私は自動車に例えるならばローギヤーがない欠陥車のようなものだ.トップギヤ-で走れる平らな所では大抵の人と同程度の速度で歩けるが,ローギヤーがないので登り坂もトップギヤ-のままである.だから坂道にはからっきし弱い! でも,平坦な道に入ると調子が出る.
 堀山の尾根の平坦道に入ると,私の歩行速度は速くなる.富士山が良く見える場所辺りで,先行していた常連のグループに追い付く.
 富士山が良く見える場所で,雲に隠れて見えない富士山の写真を撮る.
 「…平らな場所をユックリ歩いて疲れを取るんだよ…」
とKIさんが私を諭すが,私は調子よく歩けるところは速く歩くことにする.

<堀山の尾根で見えない富士山の写真を撮る>

■萱場平
 9時32分,堀山の家を通過する.
 小草平から富士山を見るが,やっぱり富士山は分厚い雲に覆われていて全く見えない.
 今日も,堀山の家から花立山荘まで40分掛けて登ろうと思う.速すぎず遅すぎず,またオーバーペースにもアンダーペースにもならないように,自分を律しながら登り続ける.どうせ途中で常連の皆様が追い付いてくるだろうが,とにかく40分ペースで登り続けることに拘る.
 8時50分,萱場平に到着する.今日は珍しいことに,萱場平には誰も居ない.萱場平には涼しい風が吹き抜けている.涼しいと言うよりは,むしろ寒いぐらいである.何時の間にか汗も引っ込んでいる.

<静かな萱場平>

■シカの背中
 萱場平を過ぎて,ふたたび長い登り坂に差し掛かる.
 暫く登っていると,進行方法右手に,何かが居る気配を感じる.
 “何だろう…”
と思いながら,杉木立の中を覗き込むと,2頭のシカが盛んに草を食(は)んでいる.写真に撮ろうとして四苦八苦するが,どうも鹿の背中しか写せない.
 シカの写真でモタモタしているところに,2本ストックのTNさんが追い付く.
 「どうぞお先に…」
とTNさんに先頭を譲って,私はTNさんの後に続く.

<シカの背中>

■花立山荘
 私の前を行くTNさんの歩行速度は,丁度私の経済速度と同じである.結果的にTNさんの後ろを付かず離れずの距離を保ちながら登り続ける.
 やがて後7分坂に差し掛かる.
 「今日は何だか調子が良いですね.この分だと(大倉から)2時間5~6分で花立山荘に着けそうですよ…」
とTNさんが言う.
 坂を3分の2くらい登ったところで,下山してくる韋駄天のNMさんとすれ違う.NMさんとは何時もこの辺りですれ違う.
 「涼しいとNMさんも速いようですね」
 ”なるほど!”
 9時11分,花立山荘に到着する.大倉からの所要時間は2時間06分.堀山の家からの所要時間は39分.こちらは所定の時間より1分早まった.できれば,大倉から花立山荘まで2時間程度である痛いが,この時期にしては“まあ,まあ”というところだろう.さらに嬉しいことに,今日は登り始めから無理をしていないので,ここまで来ても全く疲労感がない.
 山荘横のベンチで休憩を取っている二人連れの登山客に挨拶をしながら,花立山荘を通過する.

<花立山荘>

■花立山
 花立山荘から花立山までの登り坂が,私にとって一番辛い場所である.花立山の山頂が見えているのになかなか辿り着けないので,いつもしんどいなと思いながら登っている.ただ,唯一の救いは,ここまで登ると視界が開けることである.
 今日はあいにく富士山は雲の中だが,越前岳から相模湾に至る展望が開けている.ときどき振り返りながら素晴らしい展望をデジカメに収める.
 9時20分,花立山を通過する.山頂付近では強い南風が吹いている.そのために涼しいを通り越して寒くなる.

<花立山からの眺望>

■再びシカの群れ
 9時25分,金冷シを通過する.
 もうここまで来れば,ノンビリ登っても15分ほどで必ず塔ノ岳山頂に到着できる.私はTNさんと一緒に道草をしながら登り続ける.
 上空の雲が次第に厚くなり辺りが暗くなり始める.その内に,ポツリ,ポツリと雨粒が落ち出す.雨合羽を着るほどでもないが,先行きの天候が気になり始める.
 山頂間近の階段を登っていると,右手に,また,何か気配を感じる.またシカの群れである.5頭も居る.昨年産まれたばかりと思われる可愛い子鹿が混じっている.無心に草を食んでいる姿は実に愛らしい…シカが深刻な食害を及ぼしていることは百も承知しているが…
 シカの写真を撮りながら,暫くシカ見物で立ち止まる.
 その間に,TDさん,KIさんが私たちに追い付く.

<シカの群れ>

■塔ノ岳山頂
 塔ノ岳山頂直下の階段で,何か珍しい植物を見付けたTNさんが,また,立ち止まる.他のお二人もTNさんにお付き合いしている.
 植物のことは良く分からない私は,一人で先に登る.
 今日の私は,出だしで体力をセーブしたので,余力十分である.最後の木道も速度を落とすことなく快調に登りきる.
 9時40分,無事,塔ノ岳山頂に到着する.ほんの数十秒後にTNさん達も山頂に到着する.大倉からの所要時間は2時間35分.大倉を歩き出したときに予想した所要時間より10分ほど早い到着である.山頂の気温は10℃.強い海風が吹いているので寒い.
 山頂でメモを取ってから,儀式として,山頂からの景色を写真に収める.もっとも山頂は雲の中らしく,全く見通しは利かないので,霧だけが写真に写っている.

<塔ノ岳山頂>

■尊仏山荘
 尊仏山荘に入る.
 山頂の天気が悪くて寒いので,山荘は登山客で賑わっている.TNさん,TDさん,KIさんと一緒に客席の片隅に陣取る.例により300円也のお茶を所望する.
 私たちが山荘に入ってから,10分ほど経過した頃,TGさんとTGさんのお友達が山荘に到着する.
 山荘の窓ガラスには雨粒がいっぱい付いている.ガラスの内側には,湯気が付着して曇りガラスのようになっている.
 ネコは何処にいるのか客席には現れない.
 10時05分頃,常連のHさんが山荘に到着する.
 「雨降っていますか」
とHさんに伺う.
 「いえ,降ってはいませんよ,霧が深いです…」

■霧の中下山開始
 10時08分,下山開始.
 ほんの一足先に山荘を出たTDさんとKIさんの姿は濃い霧に隠れてしまい全く見えない.私はTNさんと一緒に下山開始.
 山頂は殆ど見通しが利かなくなるほどの深い霧である.
 外は強い風が吹いていて,とにかく寒い.早く花立山荘辺りまで下山したいなと思う.登ってくる登山客とときどきすれ違いながら,暫くの間は,道草せずに下山し続ける.

■TNさんに花を教わる
 下りは草花に詳しいTNさんとご一緒である.道すがら色々と教えて頂くが,伺った大半のことは右から左へ消えていく.
 そうは言っても,いくら花オンチの私でも,少しぐらいは花のことを知りたい.そこで,今回はヤマオダマキとギンリョウソウの2種類だけ選んで写真を撮る.ただ,この写真を,どこで撮ったかは,このブログでは伏せておこう.
 「ときどき(花の名前で)嘘を言うから,インターネットで調べて下さいよ」
とTNさんが言う.
 帰宅後,インターネットで調べたが,花の名前はTNさんの言うとおりだった.
 どうせ花の写真を撮るんだったら,レンズの被写界深度を浅くして,対象となる花だけクローズアップした写真を撮りたいのだが,手持ちのコンパクトカメラでは一寸無理.


<ヤマオダマキ>


<ギンリョウソウ>

■無事帰宅
 その後も,ノンビリ道草三昧の下山を続ける.
 山麓に近付くにつれて,だんだんと蒸し暑くなりはじめる.もう少し季節が進むと山麓ではアブに悩まされるようになるが,それはまだ少し先の話である.
 12時13分,無事,大倉に下山する.大倉で先に下山しはじめたTDさん,KIさんと再開する.
 大倉12時22分発渋沢行のバスに乗車する.渋沢,小田原での電車の接続も良くて,14時前に,無事,大船に到着する.
 本当は大船でコーヒーでも賞味しようかなと思っていたが,自宅近くを通るバスに間に合ってしまうので,そのまま帰宅する.
 今日も良かった! 良かった!

<ラップタイム>

 7:05  歩き出し
 7:30  観音茶屋
 8:46  見晴山荘
 8:17  駒止茶屋
 8:32  堀山の家
 9:11  花立山荘
 9:25  金冷シ
 9:40  塔ノ岳山頂着(10℃)
10:08      〃  発
10:19  金冷シ
10:33  花立山荘
11:02  堀山の家
11:18  駒止茶屋
11:44  見晴山荘
11:55  観音茶屋
12:13  大倉着

 [山行記録]

■水平距離       7.0km(片道)

■累積登攀下降高度   1269m

■登攀所要時間(雑談時間を含む)
  大倉   発       7:05
  塔ノ岳  着       9:40
 (所要時間)      2時間35 分(2.58h)
  水平歩行速度    7.0km/2.58h=2.71km/h
  登攀速度       1269m/2.58h=491.9m/h

■下降所要時間(休憩時間を含む)
  塔ノ岳  発       10:08
  大倉   着       12:13
 (所要時間)      2時間05分(2.08h)
   水平歩行速度    7.0km/2.08h=3.36km/h
   下降速度       1269m/2.08h=610.1m/h
                                                                      (おわり)

「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/600433eeb3748d39b531d5f38d921f48
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/340ff0abb9f56e4f3a241ccde594be63



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