<堀山の尾根の紅葉>
ブナと紅葉に癒される丹沢:塔ノ岳・鍋割山縦走(今年48回目)(1)
(登り単独・下りT中さんに同行)
2011年11月30日(水) 晴
<大倉尾根を登る>
■混雑する1番バス
前回塔ノ岳を往復したのが11月25日.今月中にあと2回ほど塔ノ岳を往復したかったので,本当は,一昨日(11月28日),塔ノ岳を往復したかった.しかし,天候が悪いので,結局は,今回の塔ノ岳山行で,11月はお仕舞い.今年は11月末で通算48回目登ったに過ぎない.例年,60回は登りたいなと思っていたが,今年はどうやら五〇回程度で終わりになりそうである.
今日はこの時期にしては暖かい一日になりそうである.でも,やっぱり朝は結構寒い.
小田原で思いっきり駈けっこをして,やっと小田急電車乗り継いで,渋沢発大倉行の1番バスに乗車する.バスは数人の立ち席が出るほど混雑している.韋駄天のTさん,三角髭のTさん,T中さん,Hさん,F田さん,Y川さん,N村さんなど何時ものご常連が乗っている.
この頃は,日の出の時間が随分と遅くなり,バスが大倉に到着する頃,ようやく日が昇ってくる.
6時57分,私たちを乗せたバスは大倉に到着する.ご常連の皆さんは,すぐに登山を開始する.私は早出組から約10分遅く,7時07分にようやく歩き出す.気温は冷涼,足許も悪くない.絶好の山行日和である.
7時21分,丹沢ベース付近で,先発のY川さんに追い付く.
「おはようございます・・・今日はどちらまでですか・・?」
「今日は,山頂まで行くつもりです・・・・掲示板の記事10日頃までにお願いします」
「承知しました.2~3日中にお送りします・・・原稿は集まっていますか」
「お陰様で,最近,沢山の原稿を頂戴しています・・・」
「では,一足先に行かせて貰います・・・尊仏山荘でお待ちしています」
私は,申し訳ないが先に行かせて貰う.
<朝日が梢を光らせる>
■今が見頃のモミジ坂
7時43分,見晴山荘を通過する.最初の急坂で見上げると,何人かの登山者の後ろ姿が見えている.この辺りの紅葉も漸く見頃を迎えているので,写真を撮りながら登り続ける.
つい数日前の25日に登ったときは,紅葉はまだまだ先かと思っていたが,たった数日の間に,見事に紅葉している.
もう,こうなるとラップタイムなど,どうでもよくなる.私は美しい紅葉の写真を立て続けに十数枚撮影する.
<モミジ坂の紅葉>
<モミジ坂の紅葉>
■堀山からの富士山
8時14分,漸く駒止茶屋を通過する.歩き出してから1時間06分を経過している.何時もより3分ほど余計に掛かっている.写真を1枚撮ると約15秒のタイムロスになる.約20枚の写真を撮ったので,写真撮影のためのタイムロスは約5分ということになる.
「フム,フム,・・・計算はバッチリ合っているな・・・・」
私は,所要時間が何時もより長く架かっていることよりも,計算がバッチリの方が嬉しい.
すぐに堀山の尾根に入る.例の富士山の眺望スポットからは,相変わらず富士山が良く見えている.ただ,今日は多少気温が高いためか,薄い霞が掛かっていて,幾分茫洋とした富士山である.
8時32分,堀山の家を通過する.ラップタイムは私の標準より5分ほど遅い.
<堀山からの富士山>
■萱場平
8時54分,萱場平を通過する.気温14.3℃.柔らかな日射しが心地よい.2本の木道の間に生えているド根性アザミももう枯れてしまった.これまで,このアザミに勇気付けられてきたので少々寂しい.
「また来年も元気な姿を見せてくれよ・・・」
とアザミに声を掛けて通過する.
<萱場平>
■花立山荘
久々の日射しを楽しみながら,ノンビリと登り続ける.
「山登りは楽しくなければダメだ・・・」
私は,ともすればラップを気にして急ぎたくなる自分の気持ちを抑えながら,汗を絶対にかかないぞと言い聞かせ,ユックリと登り続ける.
9時07分,後7分坂の下に到着する.ここで振り返って相模湾の眺望をデジカメに収める.
案外調子よく,後7分坂を登り始める.坂を3分の1ほど登ったところで,下山してくるN村さんとすれ違う.
「おや,暫く振りですね・・・今日は良い天気ですね・・」
とN村さんが話しかける.一言二言雑談をしてからお別れする.
9時15分,花立山荘に到着する.今日の後7分坂の所要時間は8分.ちと遅い.大倉から歩き出してから,2時間07分経過している.いくら道草をしたとしても,ここまで2時間程度で登りたいものである.
「7分余計だったな・・・」
と1人で苦笑する.
山荘前から,相変わらず富士山が良く見えている.
<超韋駄天のN村さんが下る>
■ご常連が続々と下ってくる
富士山の写真を撮りながら花立山に向かう.
9時20分頃,下山してくる三角髭のTさんとすれ違う.
「今度,FHさんに大杉山にご同行願いたいですね・・・」
とTさんが言う.
私は内心でギクリとする.
あそこは,地図読みの練習場として有名なところ.これまで山旅スクールの連中と2回ほど,地図と磁石を首っ引きにして登ったことがある.地形が,結構,複雑で一瞬も気が休まらない難コース.しかもザレや急坂が連続するところだ.
「日が長いときに,2~3人でシッカリ地図読みしながらなら・・・・ただ,私には日帰りするだけの体力はないです」
「泊まるとすれば何処ですか・・」
「そうですね・・・中川温泉で如何ですか?」
正直なところ,あそこへ行くならば,かなり覚悟していかなければ・・・
つづいて,韋駄天のTさんが下ってくる.何時もならば金冷シを過ぎてからすれ違うのに,今日は,どえらく下の方ですれ違う.
「今日は寒いですね・・山頂の気温は一桁でしたよ・・」
<三角髭のTさんが下る>
<韋駄天のTさんが下る>
■金冷シ
9時33分,金冷シを通過する.本当は,この時間には,そろそろ尊仏山荘に入って居なければならない時間である.
ふと,道端を見ると,雑木林の中に私の影が映っている.
「面白い・・・」
私は自分の影を上手く写真に撮りたいなと思う.手を上げたり,少し場所を移動したりして,自分の影をデジカメに収める.こんなことをしながら,
「バカだな,俺は・・・」
と自分自身にあきれている.
<自分の影に挨拶>
■塔ノ岳山頂
9時51分,漸く塔ノ岳山頂に到着する.大倉からの所要時間は,難と2時間44分.何とまあよく遊んだものだ.気温9.8℃.
山頂には数名の先客が休憩を取っている.
相変わらず富士山が良く見えている.写真を撮りながら尊仏山荘に近付く.
尊仏山荘の別棟(私は勝手に「ネコ御殿」と呼んでいる)の2階で,ミー君が昼寝をしているのが見える.無理矢理,ネコと富士山を入れた写真を摂る.
<ネコ御殿と富士山>
■尊仏山荘
尊仏山荘に入る.先客はF田女史とT中さん.小屋番はW田さん.水分の補給を兼ねて300円也のお茶を所望する.
W田さんにネコを呼んで貰おうとも思ったが,先ほどネコ御殿でネコが元気なことを確かめたので,呼んで貰うのを自粛する.
U村さんは,もう,とっくにどこかへ出掛けたようである.どうやら,土曜日にご常連と出かける予定のルートの下見に出掛けたようである.
その内に,F田女史も,どこかのルートに行くために早めに山荘を出発する.
暫くして,途中で追い越させて頂いたH女史が尊仏山荘に到着する.
<ネコ御殿で昼寝するミー君>
■Y川さんとバッタリ
10時20分,T中さんと一緒に尊仏山荘から下山開始.
「今日はY川さんが山頂まで登るって言っていたけど,そろそろ来ないかな・・」
「最近,Y川さんは,3時間版ぐらいで登ってこられるようですよ・・・そろそろ出会うんじゃないですか・・」
と,噂話をしながら,山頂近くの木道を下る.
ウワサをすれば何とやらで,木道を下り終えたところで,Y川さんとバッタリ.
「調度ウワサをしていたところですよ・・」
どうやら,Y川さんも調子が良さそうである.Y川さんから,
「この間の一泊旅行の感想文,10日ぐらいまでにお願いしますよ・・」
と念を押される.
(つづく)
「丹沢の山旅」の前回の記事
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