中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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悪戦苦闘の泥んこ道と見事な霧氷の丹沢:塔ノ岳(今年13回目)(2)

2012年03月07日 04時04分03秒 | 丹沢の山旅

                          <塔ノ岳から丹沢山へ向かう尾根>
    
    悪戦苦闘の泥んこ道と見事な霧氷の丹沢:塔ノ岳(今年13回目)(2)
             (ロッキー山脈グループ)
         2012年3月3日(土)~4日(日)

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第2日目;2012年3月4日(日
) 曇


<山頂付近の樹氷を楽しむ>

■朝食
 何方か分からないが,鼾のデュエットを楽しみながら,ウトウトと過ごす.熟睡したりウトウトしたりを繰り返す.
 4時30分頃だろうか,1階から“ゴーゴー”という音が聞こえてくる.どうやら,暖房機に火が点ったらしい.廊下を挟んだ向かい側の部屋が,何となく騒がしくなる.
 5時30分頃,トイレに行きたくなった私も,起床する頃合いかなと思って,寝床から出る.尊仏山荘の敷き布団は,普段私が家で使っている布団に比べると硬いので,何となく体の節々が痛いような気がする.
 1階に降りる.もう自炊組が,賑やかに朝食を摂っている.山荘オーナーのHさんが,私に,
 「もう,朝食の用意はできていますよ・・・皆さんお揃いならどうぞ・・」
と私を促す.北アルプスの大きな山小屋に比較すると,ここは何ともアットホームで居心地がよい.

 私たちの一行も,間もなく,全員が揃ったので,5時55分頃から,朝食にする.
 朝食は定番の「おでん」である.ごはんが上手に炊けているので実に美味しい.またもや,朝からごはんの「お代わり」をしてしまう.家では「お代わり」などしないくせに・・・
 朝食後,暫くの間,1階広間で,ボンヤリと過ごそうかと思う.ところが,
広間は自炊客で満席.これから出発する登山客などで大賑わいである.私たちは特段急ぐ旅でもないので,混雑が収まるまで,自室付近で過ごす.

<尊仏山荘の朝食>

■キレット付近まで散策
 T添さんは,丹沢山まで往復するとのこと.
 私も丹沢山まで行こうかなと少々迷う.でも,昨日,初めてアイゼンを使ったS田さん夫妻の疲労を考えると,丹沢山往復は,少々負担が大きすぎると判断する.それで,
 「帰りの急で長い下り坂のことを考えると,せいぜいキレット手前程度まで散策するだけにした方が良いのでは・・・」
とS田夫妻に進言する.その結果,S田夫妻と私の3人は,1時間ほど近場を散策する.そして,T添さんはお一人で,丹沢山を往復するということで決着する.
 まずは,T添さんを送り出してから,私たちは,
7時30分頃,リュックを山荘に置いたままで散策に出掛ける.小屋前でアイゼンを装着し,ストックを持って歩き始める.リュックを背負わないので,体がとても軽い.
 出発してすぐに急な下り坂になる.
 塔ノ岳山頂の丹沢山側は,大量の雪が残っている.同じ山でも南の大倉尾根側と,北の丹沢山側では,こうも違うのかとビックリするほどの雪である.もちろん,階段はすべて雪に埋もれている.
 丹沢山側に降りると,たくさんのシロヤシオツツジなど灌木が群生している.これらの木の枝には昨夜来の雪が残っていて,実に見事な樹氷になっている.これで青空が覗けば最高だが,残念ながら今日も曇り空である.
 急坂を下ると,いかにも丹沢らしい尾根が続くようになる.大きなブナの木も雪化粧をしている.
 尾根沿いの踏み跡から少し離れて,灌木の間に入ってみる.積雪は30~40センチメートルほどだろうか,一歩ごとに,硬くなった表面の雪が割れて,「ザクッ,ザクッ,・・」とここと良い音を立てる.
 両川沿いに,雪化粧した大きなブナの木が何本も生えている.ブナの大木には,神々しいほどの雰囲気がある.私は半ば畏怖の念を持ちながら,ブナの大木を見上げる.
 雪の中をブラブラと歩きながら,キレットの手前でUターンして,往路を戻る.塔ノ岳山頂手前の急坂では,
 「(向きになって急いで登ろうとはしないで,)ゆっくり登りましょう・・・」
と言い続ける.

<塔ノ岳北側尾根の樹氷>


<キレット手前の斜面>


<ブナの大木>

■ひとときの静寂
 8時30分頃,尊仏山荘に戻る.
 宿泊客は全員既に出発してしまい,山荘には,登山客は1人も居ない.3人の小屋番が,ホッとした表情で,休憩を取っている.山荘は束の間の静寂である.
 W林さんが,ストーブ前のベンチに座り込んで休憩を取っている.
 ストーブの前で,ネコのミー君も温和しく座っている.
 私たち3人は,ミー君の近くに座って一休みする.1杯400円也のコーヒーを所望する.
 「コーヒー,美味しいですね・・・」
とS田夫人が言う.私も同感.コーヒーが実に美味しい.
 9時25分頃,T添さんが丹沢山から戻ってくる.意外に早いお帰りである.

 ほどなく,今朝1番バスで来られた韋駄天のTさんが,尊仏山荘に到着する.さすが韋駄天さんだけあって,もの凄いスピードで登ってこられたようである.
 Tさんは10分ほどコーヒーを賞味品が過ごした後,ソワソワし出す.
 「(下山途中に),いろいろと立ち寄るところがあるので,コーヒーを飲んだらすぐに下山しています」
と私たちに挨拶して,ソソクサと下山していく.

<朝はネコも寒い>


<尊仏山荘のコーヒー>


<早朝一番乗りは韋駄天のTさん>


<道草をしながら下山>

■ご常連のM下さん,K村女史とすれ違う
 私たちも,10時05分,尊仏山荘から下山開始.
 金冷シ手前の階段を下りている途中で,登ってくるご常連の貴婦人,N村さんとすれ違う.
 「先ほど,韋駄天のTさんとすれ違いました.Tさんから,皆さんが下ってくると伺っていました・・」
とのこと.
 どういう訳か,今日はN村さんを囲む鋤簾,ダニーズのメンバーは誰も居ない.寂しい限りである.
 さらに下り続けると,下からご常連のM下さんが登ってくる.
 「やあ,・・・暫く振りです」
とお互いに挨拶する.
 「今日,K村女史は(1番バスに)乗車されていましたか?」
とM下さんに伺う.
 10時40分,花立山荘を通過する.
 後7分坂を下ったところで,アイゼンを脱着する.ところが途中の急な下り坂で残雪が多いところが何カ所か残っている.結果的には,やっぱりアイゼンは萱場平まで装着していた方が良かったなと思うが,後の祭りである.


<霧と残雪の大倉尾根を下る>

■堀山の家
 11時26分,堀山の家に到着する.ここで一休み.
 若手5~6名の若手先客に混じってストーブの回りに座る.先客の若手グループは,鍋割山から金冷シを経由して,大倉尾根まで下ってきたところだという.
 宿の主人が,
 「日本語が通じるのは堀山の家まで,・・・ここから上へ行くと日本語は通じないよ・・」
と冗談を言う.前回お邪魔したときも,同じようなことを言っておられた.
 ご主人の言わんとすることが,私には良く分からないが,まあ,私のとっては,どうでも良いこと.でも,本音は,あまり同業他者の悪口とも思えるお話しは伺いたくない.

 甘酒と,昼食を兼ねてカップトラーメンを頂く.

<堀山の家で甘酒とカップラーメンを頂く>

■泥んこ道に悩まされながら下山
 12時丁度に堀山の家を出発.途中,山頂付近でお会いしたM下さんに追い越される.泥んこ道に悩まされながら,13時28分にバス停大倉に到着する.
 13時33分発のバスに間に合う.ここで,ご一行とお別れして,バスに飛び乗る.その後は,順調に乗り次いで,15時過ぎに無事帰宅.
 例によって,少し早い時間に,ゆっくりと風呂に入る.実に良い気分である.前回,塔ノ岳を訪れたのが,2月22日.今回まで大分間が空いてしまったが,これで一安心である.
 明日は,S田夫妻と鎌倉を散策する予定である.ただ,明日の天気はどうやら雨.雨の中の鎌倉散策,どこを案内したらよいのか,これから考えよう.

<ラップタイム>


第1日目;3月3日(土)

 8:53  大倉歩き出し  
 9:35  観音茶屋
10:30  見晴茶屋
11:00  駒止茶屋
11:31  堀山の家(12:14までコーヒーブレーク)
13:36  花立山荘(13:39まで休憩)
14:01  金冷シ
14:28  塔ノ岳山頂着
17:25  夕食
19:30頃 就寝

第2日目:3月4日(土)

 5;30頃 起床
 5:55  朝食
 7:30  出発(キレット付近まで散策)
  8;30  尊仏山荘帰着
10:05  塔ノ岳発
10:23  金冷シ
10:40  花立山荘
11:26  堀山の家(12:00まで昼食)
12:18  駒止茶屋
12:44  見晴茶屋(12:48まで休憩)
13:04  観音茶屋
13:28  大倉 着

[山行記録]

■水平距離       7.0km(片道)

■累積登攀下降高度   1269m

■登攀所要時間(雑談時間を含む)
 大倉   発       8:53
 塔ノ岳  着      14:28
 (所要時間)  5時間35分(5.58h)
 水平歩行速度   7.0km/5.58h=1.25km/h  
 登攀速度    1269m/5.58h=227.4m/h

■下降所要時間(雑談時間を含む)   
  塔ノ岳  発       10:05
  大倉   着       13:28  
 (所要時間)  3時間23分(3.38h)  
 水平歩行速度     7.0km/3.38h=2.07km/h  
 下降速度    1269m/3.38h=375.4m/h
                                             (おわり)

「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/a5b784c2e8ab4699fba5d5d561b734de
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/ae6845a2b5b01fc9afbb3586e77f5384 

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