中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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悪戦苦闘の泥んこ道と見事な霧氷の丹沢:塔ノ岳(今年13回目)(1)

2012年03月06日 09時47分30秒 | 丹沢の山旅

                                    <雪の塔ノ岳山頂>

    悪戦苦闘の泥んこ道と見事な霧氷の丹沢:塔ノ岳(今年13回目)(1)
             (ロッキー山脈グループ)
         2012年3月3日(土)~4日(日)

第1日目;2012年3月3日(土) 曇

<霧と泥濘の登山道>

■渋沢で待ち合わせて大倉へ
 天気予報によると,昨日(3月2日)夜半から今朝方に掛けて降雪があった模様である.今日から1泊2日の予定で.一昨年ロッキー山脈のエルバート山に登頂したときの仲間達と一緒に塔ノ岳を往復する予定である.名古屋から自家用車で来られるS田夫妻と8時過ぎに小田急線渋沢駅で落ち合う予定である.
 何時もなら,5時10分に家を出て,6時40分頃,渋沢駅に到着している.したがって,今日は,平素より1時間余り遅く家を出ても十分間に合うはずだが,心配性の私は,なかなか額面通りに遅く出るのが不安になり,ついつい早めに家を出てしまう.その結果,約束の時間より30分以上も早く渋沢駅に到着してしまう.
 改札口前のコンコースには,たくさんの登山客が屯している.何事かと思ったら,ミロクの方々である.
 同行者がなかなか現れないので,コーヒー店にでも行こうかと思ったが,コーヒー場かる飲んでいたら体に悪いと思って自粛する.
 そろそろ待ちくたびれ始めた8時10分頃,ようやく全員が揃う.
 すぐに,S田さんの自家用車に乗車して,バス停大倉へ向かう.今回のメンバーは,渋沢のT添さん,名古屋近郊のS田さん,それにFHこと私の4人である.何れも一昨年,アメリカのエルバート山に登った仲間である.
 8時45分頃,大倉駐車場に到着する.バス停付近は,たくさんのミロクの方々で賑わっている.
 私たちは,8時53分に大倉から歩き出す.

■見晴山荘で小休止
 今朝方まで雨が降っていたためか,登山道の路面は濡れている.
 今日は塔ノ岳山頂の尊仏山荘に宿泊する予定である.急いで登っても仕方がないので,十分に時間を掛けて,景色などを楽しみながら登ろうと思う.
 9時35分に観音茶屋を通過する.辺りには次第に霧が掛かってくる.晴れていれば朝日が当たって心地よいトラバース道も,今日は全くの霧の中である.明け方までは凍結していたと思われる路面も,今朝の気温が高めのために,もう融けている.塗れた礫が滑りやすくなっている.観音茶屋を過ぎる辺りから,ジグザグの登り坂になる.辺りは鬱蒼とした杉林である.濃い霧が立ちこめているので,ほとんど見通しがなく,近場の木々がシルエットになって見えている.
 「薄気味悪いところですね・・・」
と同行者が言う.
 10時01分,見晴茶屋に到着する.ここで小休止.
 晴れていれば,茶屋の前から,遠く相模湾の光る海が見えるはずだが,今日は全く視界がない.

<見晴山荘にて>

<たくさんのご常連とすれ違う>

■丹沢ウッズさんが下ってくる
 10時05分に見晴山荘を出発する.
 すぐに見晴階段に差し掛かるが,何時もならば坂の上の方に何人かの登山者の後ろ姿が見えるが,今日は時間が遅いためか,私たち以外には誰も居ない.

 長い階段を,焦れったくなるほどゆっくりとして速度で登り続ける.
 やっと,一本松を通過して,堀山の尾根道に到着する.ここから暫くは平らな道である.何時ものことながら,ここまで来るとホッとした気分になる.
 相変わらず濃い霧が立ちこめていて,残念ながら眺望は全くない.
 10時20分,霧の中,突然,前方に人影が見え始める.丹沢ウッズさんである.
 「やあ・・暫く振りです・・・」
とお互いに挨拶.今日の丹沢ウッズさんは,大倉と塔ノ岳の間を3往復走るそうである.相変わらす凄い方である.
 「あの方は超人ですよ.先日は1日の間に,塔ノ岳を6往復したそうですよ・・」
と同行者にお話しする.全員がビックリされる.

<たちまちの内に霧の中の丹沢ウッズさん>

■残雪と思いでのモミジの木す
 霧の中の堀山の井尾根は,それなりに楽しいが,やっぱり富士山が見えないのが残念.折角,名古屋から来られたのに富士山の絶景が見ていただけなくて残念である.
 堀山の尾根に入ると,今朝方まで降っていた雪が残っているが,登山道の雪はすっかり溶けて,ドロドロになっている.
 10時36分,モミジの木の前で一行の写真を撮る.このモミジは,T添さんが昔植林したものだとのこと.

<T添さんが植樹したモミジの木>

■韋駄天のS藤さん
 10時42分,下ってくる韋駄天のS藤さんとバッタリ会う.私が1人で登っているときには,花立山手前ぐらいで何時もすれ違う方である.さっそくご一緒の写真を撮らせてもらう(以下の写真もすべてブログ掲載の了承を得ている).

<韋駄天のS藤さん>

■Y川さんとすれ違う 
 10時53分,下ってくるY川さんとすれ違う.今日のY川さんは「堀山登山」.塔ノ岳まで行かずに,堀山の家まで登って,引き返してきたとのこと.
 長い階段をやっと登って,11時丁度に駒止茶屋に到着する.ここで一休み.


■三角髭のTさん
 11時05分,駒止茶屋から歩き出す.
 堀山の尾根は霧の中.富士山はおろか周囲の山も全く見えないほど濃い霧が立ちこめている.
 霧の中,前方から三角髭のTさんが下ってくる.折角なので,皆さんと一緒に記念写真を撮る.

<三角髭のTさん>

■韋駄天のTさん
 11時12分,今度は韋駄天のTさんとバッタリ.また記念写真を撮る.韋駄天のTさんが,
 「今日はひどい泥んこ道ですよ・・」
と教えてくれる.

<韋駄天のTさん>

■土曜日のマドンナさん
 堀山の案内標識を通過.
 11時27分,なだらかな下り坂で,土曜日のマドンナさんとすれ違う.マドンナさんの同行者を紹介する.そして,記念写真を撮る.

 この辺りから泥んこ道が一層ひどくなる.登山靴がくるぶしぐらいまで埋まってしまうほどの泥道が続く.

<土曜のマドンナさん>

<堀山の家で休憩>

■堀山の家のコーヒー
 11時31分,堀山の家に到着する.時間もタップリあるので,堀山の家で途中下車.山荘に入る.
 山荘のオーナーは暫時不在.ご常連客2人が,ストーブに槇をくべたり,私たちの注文を聞いたりしてくれる.とりあえずコーヒーを所望する.
 「私たちも客ですが,ここで好き勝手にしていますよ・・・」
とのこと.
 伺うと,ここを自分の別荘のようなもlの,週末になるとここへ来て泊まっているとのこと.
 同じようなご常連が何人か居られるようである.それぞれが,珍しい食材を背負ってくるので,山の中とは思えない山海の珍味が味わえるとのこと.ちょっと羨ましい.
 その内に,堀山の家の看板,なっちゃんが,長いボウのようなものと背負って現れる.

<堀山の家のコーヒー>

■堀山の家で昼食
 「もう,ここで昼食にしましょう・・」
とT添さんが言い出す.もちろん異論はない.
 食事中のスナップをパチリ.
 なっちゃんも,私たちの写真を撮る.
 「ひょっとしたら,来月の『堀山の家』のHPに,私たちの写真が掲載されるかもしれませんよ・・」

<堀山の家で昼食>

<花立山荘へ>

■K大Nさん
 13時34分,堀山の家を出発する.
 急坂を登り始めてすぐに,下ってくるご常連のK大Nさんとすれ違う.
 「・・・ほんの一寸だけ晴れて,富士山と霧氷が綺麗でしたよ・・」
と教えてくれる.
 「山頂付近の雪はどんな状態ですか」
と伺う.
 「まだ,大分残っているし,凍結していますよ.私は萱場平でアイゼンを装着しましたよ」
とのこと.
 坂道はごくゆっくりとした速度で,黙々と登り続ける.

<K大Nさん>

■萱場平
 12時42分,萱場平に到着する.水分を含んだ腐れ雪が積もっている.
 私たちも,ここでアイゼンを装着することにする.ちなみに名古屋のお二人は,アイゼンを使うのは初めての経験だという.

<萱場平>


<ご常連のホッシーさんが下る>

■花立山荘
 残雪がかなりある坂道を登り続けて,13時36分に花立山荘に到着する.ここで数分経ち休憩を取る.残念ながら富士山はここでも拝めない.
 途中で,登り返してきた丹沢ウッズさんに,また,追い抜かれる.

<花立山荘から凛とした表尾根を望む>

<花立山から塔ノ岳へ>

■霧氷が見え出す
 礫と小石が混じるガレ場を花立山まで登る.所々に深い残雪がある.本来ならば大変見晴が良い所だが,今日は残念ながら一面の霧である.
 13時51分に花立山山頂を通過する.この辺りから一段と残雪が深くなる.
 馬の背に入ると,さらに残雪が増え出す.周囲の木々に霧氷に変わっている.
 14時01分,金冷シを通過する.周囲の樹氷がますます見事になる.樹氷の写真を撮りながら,ゆっくり,ノンビリと登り続ける.

<凛とした表尾根の山々>


<金冷シを通過>

■塔ノ岳山頂
 14時28分,漸く塔ノ岳山頂に到着する.大倉からの所要時間は,5時間35分である.私が1人で登る場合よりも約2時間余計に掛かっていることになる.
 「アイゼンを脱ぐ前に,山頂の裏手の霧氷を見に行きましょう」
とT添えさんが提案する.
 それもそうだなと思って,尊仏山荘の裏手に回ってみる.

<塔ノ岳山頂>

■素晴らしい樹氷
 塔ノ岳山頂から裏手に回ると,全くの冬景色になる.積雪が一段と多くなり,完全な冬山である.
 残念ながら,濃い霧に覆われていて見通しは利かないが,見事な霧氷が一面に広がっている.暫くの間,霧氷の写真を撮りながら,辺りを散策する.
 山頂付近の散策を終えて,尊仏山荘入口前に戻る.
 入口前でアイゼンを脱着していると,山荘から丹沢ウッズさんが出てくる.これから大倉尾根を下るとのこと.今日,大倉尾根往復3回目の下りである.私たちが大倉尾根を登っている間に,丹沢ウッズさんと3回すれ違ったことになる.やっぱり丹沢ウッズさんは大変な人である.

<塔ノ岳山頂付近の樹氷>

<尊仏山荘>

■賑わう山荘
 15時20分頃,尊仏山荘に入る.オーナーのHさん,W林さん他オールスターキャストである.
 「この間,泊まられたときは,何号室でしたか・・?」
とHさんから聞かれるが,何号室だったか覚えていない.
 「では,1号室を使って下さい・・」
 とりあえず,リュックを1号室前に廊下に置いてから,再び1階に戻る.
 若い方々のグループが入口辺りのテー分に陣取っている.私たちは階段際の席に座る.名古屋のS田さんから缶ビールを馳走になる.
 私は生来下戸.でも,山小屋泊となれば,缶ビール半分ぐらいは頂く.私がビールを飲むのを見た,Hさんたちが,
 「へえ・・,FHさんもビール飲むんですか・・・?」
とビックリしている.
 「そラ~ぁ・・たまには飲みますよ・・・」
と返事はしたものの,正直なところ,今年になって,正月にちょっと,2月の家族会で,ちょっと・・・そして,今日が3回目のアルコールである.
 ビールを飲みながら,山猫ミー君の写真を撮り続ける(ネコの写真は別途).

<尊仏山荘にて>

■夕食はカレーライス
 17時25分から夕食.
 名物のカレーライスである.ご飯が上手に炊けているので,とても美味しい.思わずお代わりをしてしまう.勧められるままに,
 「・・・じゃあ~・・・少し下さい」
とお願いする.すると,小屋番のW田さんが,
 「少しでは,分かりません・・・2分の1とか,3分の1とかでお願いします・・」
という.
 「そうですね・・・では3分の1,お願いします」
 どういう訳か,家にいるときよりも,たくさん食べてしまう.
 夕食後,暫くは食堂でお茶を飲みながら過ごす.

<尊仏山荘の夕食>

■ネコと戯れる
 夕食後,一旦,自室へ上がるが,寝てしまうには早すぎるので,もう一度1階に降りて,もっぱらミー君と戯れながら,一時を過ごす.
 一階は宿泊客が集まって,なかなか賑やかである.
 ミー君のオットリとした性格が,みなに好感が持たれるようである.ミー君は大変な人気.次々に頭や背中を撫でたり,写真を撮ったりで,大もてである.
 そのうちにお客さん用の椅子の上で,ごろりと横になる.すかさすリラックスしているネコの写真を撮る.この写真を見た山荘オーナーのH立さんが,
 「ほほう・・珍しいアングルの写真ですね」
という.
 それにしても,ミー君,ちょっと太ったかな.大分お腹が大きくなっている.
 
<大持てのミー君>


<リラックスネコ>

■ノンビリと就寝
 19時頃,就寝.
 4人だけの個室なので,リラックスできる.すぐに熟睡する.
 夜中に目が覚める.大分寝たような木がしたが,まだ,21時である.後は何となくウトウトとしているだけの時間が過ぎる.寝具が違うとどうもよく眠れないような気がしてくる.
 絶えず誰かがトイレに行く.その度に,浅い眠りから目が覚める.
 その内に,熟眠できるだろうと思っている内に,今度は本格的に眠ってしまう.
 こうして,第1日目が終わった.
                                           (記事は次回につづく)

「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/490af4a0e07419c4c86d1dbfcd4beab0
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/3540f808de94815e63c764db8ccfbed2

※誤字,脱字,転換ミスは後刻修正します.



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2 コメント

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3日はお泊まり? (potebuu)
2012-03-08 17:11:01
3月3日は大山散歩で、朝は電車で田口さんとご一緒させて頂きました、同じ様に真っ白々の世界でしたよ。
返信する
コメント,有難うございました. (FH)
2012-03-08 17:48:51
potebuuさん

コメント有難うございました.
今回は,朝ゆっくりスタート.途中でコーヒーを賞味したりで,大倉尾根を6時間かけて登りました.また,尊仏山荘でゆっくりと宿泊.たまには,超ノンビリの山旅も良いなと思いました.

当ブログへの,またのお越しをお待ちしています.

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