中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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霧の中の紅葉とネコが寒がる丹沢:塔ノ岳(今年42回目)

2011年10月20日 05時23分19秒 | 丹沢の山旅

                               <馬の背の紅葉>

    霧の中の紅葉とネコが寒がる丹沢:塔ノ岳(今年42回目)
             (単独山行)
        2011年10月19日(水)

■浅間山の代わりに塔ノ岳だ
 当初の計画では,今日は小諸在住の弟と浅間山に登る積もりだったが,諸般の事情から小諸行を中止した.残念至極.
 そのかわりに・・・と言ったら,丹沢の神様に叱られるが,久々に丹沢の塔ノ岳を往復することにする.
 早朝3時30分頃起床.さすがに季節が進んでいるので少々寒い.4時半までパソコンの前に座って,ゴシャゴシャと日課業務をこなした後,何時ものように5時10分に家を出発する.外は真っ暗.
 渋沢発大倉行1番バスは,乗客が10数名.かなり空いている.韋駄天のTさん,Sさん,三角髭のTさんなどのご常連の顔が見える.
 バスが大倉に到着すると,すぐそのままご常連の皆さんは塔ノ岳を目指して歩き始める.
 私は例によって,衣服を調整したり,軽くストレッチをしている間に,辺りには誰も居なくなる.またもや,一番ビリからの出発となる.大倉の気温は16℃.気温は丁度良さそうである.
 今日の天気予報は,7時頃までは曇,その後は秋晴れの気持ちよい一日になると言っていたが,7時07分現在,上空はまだ厚い雲に覆われている.
 「その内に晴れるだろうな・・・今日は富士山が拝めるかも知れない・・」
 私は期待を込めて登山を開始する.
 路面は良く乾いている.
 ただ,ここ10日ばかりの間に,鎌倉周辺の低山歩きは2回ほど廻ったが,浅間山以外に山らしい山には全く行っていない.多分,体力が落ちているに違いないので,とにかく無理をしないように心がけるつもりである.

■お祭りの囃子(?)が聞こえる
 丹沢ベース付近の路面も,今日はまあまあ乾いている.いくら何でも,10月の下旬となれば,ヒルも姿を消しているだろう・・・確かなことではないが.
 7時45分,見晴茶屋を通過して,大倉尾根最初の急坂に差し掛かる,遙か上の方に登山者が1人登っているのが見える.その他に,私の前後には登山者は居ない.この辺りの木々はまだ真っ青.繁茂した木で,坂道は薄暗い.今日は鳥の囀りも全く聞こえない.その代わりに,進行方向右手の谷間から,威勢の良い音楽が絶えず聞こえている.何かお祭りでもあるのだろうか.

<見晴茶屋からの急坂>

■富士山は雲の中
 8時16分,漸く駒止茶屋を通過する.歩き出してからの所要時間は1時間09分.やっぱり,今日はちょっと身体が重いようである.
 堀山の尾根道に到着する.相変わらず上空は厚い雲で覆われている.
 晴れていれば,富士山が良く見える場所で,富士山が見えない写真を撮る.撮りながら,
 「バカだなオマエは・・・」
と自分のことを苦笑する.
 8時33分,堀山の家を通過する.気温13.5℃.

<晴れていれば富士山が見えるはずだが・・・>

■Yさんが下る
 8時47分,上の方から突然人の気配を感じる.疾風のように駆け下りてくるご常連のYさんとすれ違う.

<Yさんとすれ違う>

■萱場平

 堀山の家からの急登を無理をしないように気をつけて登り続ける.
 8時49分に戸沢分岐を通過する.続いて萱場平で定点観測の写真を撮る.ほとんど人の気配がない.あいかわらずの曇天.天気予報は大外れである.


後7分坂
 後7分坂を登る.調子が良い.
 半分ほど登ったときに,ご常連のXさんが下ってくる.
 「やあ,こんにちは・・・頂上は一寸雨が降っていて,寒いですよ・・」
と教えてくれる.
 後7分坂を8分掛けて登り,9時14分,漸く花立山荘に到着する.大倉からの所要時間は2時間07分.自分でも一寸遅すぎるなと思う.

<後7分坂でご常連とすれ違う>


<誰も居ない花立山荘>

■紅葉が見頃
 ここから少し速度を上げて,9時21分に花立山に到着する.何時もは花立山荘から花立山まで10分掛けているが,今日は7分で登る.
 この辺りから雲の中に入ったらしく,辺り一面に霧が立ちこめている.
 花立山から馬の背に掛けて,紅葉が見頃を迎えている.
 例年に較べると,紅葉の色が,何となく黒ずんでいて,華やかさに欠ける.それでも,霧の合間に見え隠れする紅葉は見事である.とくに丹沢山塊の紅葉は見事である.
 ここからは,ラップタイムは気にしないで,写真を撮りながら歩き続ける


<馬の背の紅葉>


<鍋割山稜の紅葉>

■ご常連2人
 9時29分,金冷シに到着する.ここで,下ってくるご常連2人とすれ違う.
 「あれ・・今日,FHさん,1番バスに乗っていましたか・・・」
と聞かれる.
 「乗っていましたよ.バスが到着すると,すぐに歩き出されたのを見ていましたよ・・・」
 お一人から,
 「FHさんのブログを見せたいんで,アドレスを書いたようなものありますか・・」
と言われる.あいにく名刺は持っていなかったので,ノートの紙をちぎって,「中高年の山旅三昧(その2)」と書いてお渡しする.
 「折角,お会いしたので,写真を撮らせて下さい・・・ブログに載せて良いですか」
・・・ということで,写真を撮らせて貰う(下の写真).私のブログに頻繁に登場する皆様だが,ここでは,ご常連のどなたかを明かすことは差し控えよう.
 お二人とも,正に韋駄天.私がとても羨ましく思っている脚力をお持ちの方々である.


■韋駄天のTさん
 つづいて,韋駄天のTさんとすれ違う.
 「FHさん・・頼まれているものがあります・・」
と言いながら,Tさんはリュックを降ろす.
 Tさんは新しい立派なリュックを背負っている.
 「これ,○○山小屋でちゅうもんしたんです.防水なのでザックカバーが要らないんで便利ですよ・・」
と言いながら,リュックの中から写真を取り出す.
 「これ,Iさんから預かったものです・・」
と言いながら2L版の写真を私に差し出す.Iさんは塔ノ岳ご常連.写真は三角髭のTさんの塔ノ岳登頂1500回記念懇親会のときのものである.
 私は写真を頂戴しながら,
 「私は素晴らしい山仲間に囲まれているんだな・・」
と実感する.

<紅葉の中を韋駄天のTさんが下る>

■塔ノ岳山頂
 金冷シを過ぎれば山頂はほんの僅かである.霧の中の紅葉の写真を撮りながら登り続けて,9時46分に塔ノ岳山頂に到着する.大倉からの所要時間は2時間39分.山頂の気温は7.0℃.
 山頂は濃い霧に覆われていて尊仏山荘も良く見えない.
 山頂には,冷たい風が吹いている.立ち止まると凄く寒い.それでも,儀式としてその辺りの写真を撮る.濃い霧のために,ほとんど何も写らないが・・・
 こんな寒い山頂で,小屋にも入らずに,外で休憩を取っている人が2人居る.

<濃霧の山頂>

■尊仏山荘
 尊仏山荘に入る.先客は若い男性1人.小屋番はW田さん.例により300円也のお茶を所望する.
 ネコのミー君が,石油ストーブの前で気持ちよさそうに寝ている.
 「こいつ,石油ストーブの前に座り込んで,火を点けろと催促するんですよ・・・」
とW田さんが言う.
 W田さんは,ネコに優しい.ネコも,小屋番がW田さんのときは,随分とのんびりしているようである.
 お茶を飲みながら,ネコの写真を撮り続ける.ネコは時々向きを変えながらストーブの前で眠り続ける.
 のんびりと寝ているネコを見ながら,
 「こいつ・・・何のために生まれてきたんだろう・・・」
そんなことを考え始めると,可笑しくもあり,不思議でもある.
 営業部長なのに,お客様をさておいて,自らがストーブの前を占領しているのが,可笑しくもあり,可愛くもある.
 気持ちよく寝ているネコに,チョッカイをかけるのも可愛そうだが,
 「ミーや・・そう寝てばかりでは運動不足になるぞ」
と言いながら,ネコの頭を撫でる.
 ネコは,面倒くさそうに,目を瞑ったまま,
 「にゃ~ぁ・・」
とかすれた声で返事をする.
 「昼寝しているだから,チョッカイするなよ・・・」
と言っているように聞こえる.
 「はい・・・分かりました.少しは運動して長生きしてよ・・」
 ネコの仕草を見ながら,ミー君も随分と年を取ったなと実感する.
 ミー君を相手にしながら遊んでいると,同じバスに乗っていた女性のご常連と,若い男性1人が尊仏山荘に到着する.そろそろ私は下山しようかなと思う.

<ストーブ前の営業部長>


<向きを変えて反対側の暖を取る>

■予定通り下山
 10時16分に尊仏山荘を出発する.
 今日は,大倉発12時52分のバスに乗るつもりである.時間は十分にあるので,途中の紅葉を楽しみながら下山するつもりである.
 馬の背から花立山辺りの紅葉を,もう一度,じっくりと眺めながら下山し続ける.何時もよりは登山者は少ないものの,沢山の登山者とすれ違いながら下山し続ける.2組ほど,かなりの人数のグループとすれ違う.
 ときどき見掛ける綺麗な花の写真を撮る.
 観音茶屋を過ぎた頃,突然,下腹部がゴロゴロと痛み出す.痛みが大きなシコリになって下腹部を動き回っている.途中で歩けなくなるほど,妙な気分になる.とても,下山するまで待てない.仕方なく,登山道から離れて,急坂を少し登り,茂みの中で用を足す.出るわ,出るわ.その上に枯れ葉を分厚く重ねて覆い隠す.その内に,シカが見つけて,ペロペロするかも知れない.これで,スッキリする.一体,何が原因だったのだろうか.
 やがて,登山口に到着する.あとは,舗装された自動車道を3分ばかりで,バス停大倉だ.
 塔ノ岳から下ったときは,何時もそうだが,晴れ晴れとした気分である.民家の庭の柿が色づいている.秋を実感する.






■満ち足りた気分
 尊仏山荘から2時間28分も掛けて,12時44分,予定通りの時間で,バス停大倉に到着する.
 登山の後片付けをしていると,乗車予定のバスが到着する.バスは空いている.車窓から,町並みを眺めながら飲料水を飲む.実に気分が良い.だから登山は止められない.
 その後,順調に電車を乗り継いで,14時50分頃,無事帰宅する.

<ラップタイム>

 
7:07  大倉歩き出し(16.0℃)
 7:28  観音茶屋
 7:45  見晴茶屋
 8:16  駒止茶屋
 8:33  堀山の家
 9:14  花立山荘
 9:26  金冷シ
 9:46  塔ノ岳山頂着(7.0℃)
10:16    〃    発
10:29  金冷シ
10:43  花立山荘
11:25  堀山の家
11:43  駒止茶屋
12:09  見晴茶屋
12:11  観音茶屋
12:44  大倉 着

[山行記録]

■水平距離 
        7.0km(片道)

■累積登攀下降高度   1269m

■登攀所要時間(雑談時間を含む)
  大倉   発        7:07
   塔ノ岳  着        9:46
 (所要時間)     2時間39分(2.65h)
  水平歩行速度    7.0km/2.65h=2.64km/h
 登攀速度       1269m/2.65h=478.9m/h

■下降所要時間(休憩時間を含む)
  塔ノ岳  発        10:16
  大倉   着        12:44
 (所要時間)     2時間28分(3.47h)
 水平歩行速度   7.0km/2.47h=2.83km/h
 下降速度       1269m/2.47h=513.8m/h
                                                                 (おわり)

「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/24abbc7cfe9dcdeadc6f64a3a2b20458
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/ea96345fd2411adb8b56a7ffad8b1894

        ***********************

[編集後記]

2011年10月10日(木)

 今日は,まあ,まあの天気である.昨日,塔ノ岳を往復したばかりなので,今日1日,午前中は自宅でユックリ過ごそうと思っている.
 昨日私も登る予定だった浅間山には,弟と姪の2人で,予定通り浅間山を往復したとメールがある.素晴らしい写真が添付ファイルで送られてきた.まだ,弟の許可を得ていないので,ここで疲労するわけにはいかないが,塔ノ岳とはひと味違う景色である.
 私もせめてもう1回,秋の内に浅間山に登りたいと思っている.
 ・・・で,段々と実施日が迫っている五十三次洛遊会の中仙道六十九宿の資料作り,同じグループの芦ノ湖西岸ハイキング計画,それに鎌倉美術協会研究会に提出する水彩画2枚を,ここ2~3週の間に何とかしなければ・・・
 何だか,現役時代よりも,ずっとせわしない毎日が連続している.
 こんなことしていて良いのかしら・・・と,ふと疑問に思う.
 まあ・・午後からは,気晴らしに散歩しようかと,朝の内から,うきうきしている.
                              (愚痴おわり)



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