トンガリロ国立公園に到着
2006年1月28日(土) その3
私達は専用車でオークランドからトンガリロ国立公園へ向かっている。
途中で小休止したパントリーを出発してから,うねうねと続く丘陵地帯を南下する。車窓の両側には牛や羊の放牧場と灌木の林が交互に続く。そして,15:10に2回目の休憩地ハミルトンに到着する。国道を右折して,オトンスハンガ(Otonshanga)駅前の広場に停車する。砂利を敷いた空き地が駅前広場である。小さな駅舎があるが,なぜか扉が閉まっている。駅舎の脇からホームに入れる。ホームへ出てみる。1直線の線路が続いている。背丈の低いホームである。4~5輌の列車が停車したら一杯になりそうな長さのホームである。
駅舎と反対側にトイレがある。
辺りは殆ど物音一つ聞こえてこない。静かな田舎駅である。
15:20にオトンスハンガ駅を出発する。すぐにまた田園地帯に入る。牧場とポプラ。広々としたのどかな所である。この辺りではキューイフルーツが良く取れるとのことである。キューイは静岡や愛媛でも栽培されるようになったという。
14:37,キヒキヒ(Kihikihi)という奇妙な名前の集落を通過する。この辺りで,私は,また,たまらなく眠くなる。そしていつの間にか寝入ってしまう。そして,15:55頃,ふと目覚める。私達を乗せた車は山間の峠道を走っている。大きなうねりの山が道の両側に続いている。16:03頃,峠を下り始める。
16:42にタラマルヌイ(Taumarunui)駅を通過する。なぜか客車が1輌停車している。
17:17,車窓右手に山が見え始める。私達はトンガリロ国立公園が間近のところまで来ている。なだらかな稜線をもつ三角錐の山が聳えている。そして,17:22,「あと6キロメートルでトンガリロ」という看板が建っているところを通過する。そして,17:25,進行方向の正面に,私達が宿泊する米ビューホテルが見え始める。広大な山に囲まれた素晴らしいホテルである。
17:25,私達は無事トンガリロ国立公園ワカババビレッジのベイビューシャトウトンガリロ(Bayview Chateau Tongariro)に到着する。早速,添乗員がチェックインの手続きをする。このホテルは1929年に建設された由緒正しい古い建物である。今日は,どうやら,このホテルで結婚式があるらしく,混雑しているようである。
17:44,ホテルのロビーでガイドのスコッティ(Scotty)さんと初顔合わせをする。そして,添乗員のSさんを経由して,明日からの行動についての詳しい説明や注意を受ける。
まず,スケジュールが変更になり,明日の初日にトンガリロクロッシングをトレッキングする。そして2日目にルアペフ山に登頂することになる。明日トンガリロクロッシングを歩いてみて,私達の登山への力量が試されるらしい。そして,その結果を勘案して,明後日ルアペフ山へ登るかどうかを判断するということらしい。もし駄目ならば,ショートウオーキングに切り替えるとのことである。
「明日は暑いので水を十分に持て」とくどいほど言われる。ホテルで1.5リットルの水を用意してくれるという。それに昼食のランチボックスはサンドイッチ。
添乗員から細々とした注意を受ける。
「・・・明日は,まだハイキングシューズが汚れていないので,ハイキングシューズを履いてからレストランに来て朝食を摂っていただいても構いませんが,スリッパは駄目です・・・部屋から部屋への電話は,最初に8を回し,その後,お部屋の番号を回してください・・・ホテルのフロントはゼロ(0)を回してください。日本人の大島さんが居られます。日本へ電話するときは,最初に「1」ついで0081,そして局番の最初のゼロを取った続きの番号を押します・・・・ミニバーは有料です。ただしコーヒー,紅茶は無料です。またコーヒーに入れるクリームは無料です。洗濯機は2ドル,乾燥機も2ドルです・・・」
18:15に部屋に入る。
私は大阪のTさんと同室になる。夕食まで,あまり時間はないが,とにかくすぐに風呂に入る。
19:00丁度に,グランドフロアーの食堂へ行く。私達のために丸いテーブルが2卓リザーブされている。そこで,ノンベー組と下戸組に分かれて座ることになる。もちろん私は下戸組である。私の隣にフクロウ,その隣にスケルトン,ビアンコ夫妻と車座に座る。
私は前菜にサラダ,メインディッシュにサーモン,デザートにアイスクリームを注文する。
まずはグラスビールで乾杯。地ビールである。黒い色のビールで,ホップが利いて甘い味がする。いわば下戸好みのビールのように思える。前菜はロケットサラダというらしい。歯ごたえのあるほうれん草のような葉が主体のサラダである。私にはこの野菜の名前は分からない。酸味の利いたドレッシングが素晴らしく美味しい。メインディッシュは,サーモンのオイル焼き。大きな切り身である。早速,持参した醤油を数滴垂らしてみる。醤油のすばらしい風味が加わる。
「でも,鮭は,ヤッパリ,炭火で焼いたのが食べたいな・・・」
というのが実感である。
パンは柔らかくて口当たりがよい。
すべてが,先日訪れたモンブランのときとは大違いで,野菜が豊富な上に美味しい。
アイスクリームは,予想に反して大量。ピンク色,チョコレート色,バニラの3色のアイスクリームがお皿に盛りつけてある。日本人の常識の優に3倍のボリュームである。これには参った・・・が,全部食べてしまった。
21:30頃,流れ解散。
私は真っ直ぐ部屋へ戻って,荷物の整理をする。
22:20に就寝する。長い,長い,1日であった。
(第5話おわり)
2006年1月28日(土) その3
私達は専用車でオークランドからトンガリロ国立公園へ向かっている。
途中で小休止したパントリーを出発してから,うねうねと続く丘陵地帯を南下する。車窓の両側には牛や羊の放牧場と灌木の林が交互に続く。そして,15:10に2回目の休憩地ハミルトンに到着する。国道を右折して,オトンスハンガ(Otonshanga)駅前の広場に停車する。砂利を敷いた空き地が駅前広場である。小さな駅舎があるが,なぜか扉が閉まっている。駅舎の脇からホームに入れる。ホームへ出てみる。1直線の線路が続いている。背丈の低いホームである。4~5輌の列車が停車したら一杯になりそうな長さのホームである。
駅舎と反対側にトイレがある。
辺りは殆ど物音一つ聞こえてこない。静かな田舎駅である。
15:20にオトンスハンガ駅を出発する。すぐにまた田園地帯に入る。牧場とポプラ。広々としたのどかな所である。この辺りではキューイフルーツが良く取れるとのことである。キューイは静岡や愛媛でも栽培されるようになったという。
14:37,キヒキヒ(Kihikihi)という奇妙な名前の集落を通過する。この辺りで,私は,また,たまらなく眠くなる。そしていつの間にか寝入ってしまう。そして,15:55頃,ふと目覚める。私達を乗せた車は山間の峠道を走っている。大きなうねりの山が道の両側に続いている。16:03頃,峠を下り始める。
16:42にタラマルヌイ(Taumarunui)駅を通過する。なぜか客車が1輌停車している。
17:17,車窓右手に山が見え始める。私達はトンガリロ国立公園が間近のところまで来ている。なだらかな稜線をもつ三角錐の山が聳えている。そして,17:22,「あと6キロメートルでトンガリロ」という看板が建っているところを通過する。そして,17:25,進行方向の正面に,私達が宿泊する米ビューホテルが見え始める。広大な山に囲まれた素晴らしいホテルである。
17:25,私達は無事トンガリロ国立公園ワカババビレッジのベイビューシャトウトンガリロ(Bayview Chateau Tongariro)に到着する。早速,添乗員がチェックインの手続きをする。このホテルは1929年に建設された由緒正しい古い建物である。今日は,どうやら,このホテルで結婚式があるらしく,混雑しているようである。
17:44,ホテルのロビーでガイドのスコッティ(Scotty)さんと初顔合わせをする。そして,添乗員のSさんを経由して,明日からの行動についての詳しい説明や注意を受ける。
まず,スケジュールが変更になり,明日の初日にトンガリロクロッシングをトレッキングする。そして2日目にルアペフ山に登頂することになる。明日トンガリロクロッシングを歩いてみて,私達の登山への力量が試されるらしい。そして,その結果を勘案して,明後日ルアペフ山へ登るかどうかを判断するということらしい。もし駄目ならば,ショートウオーキングに切り替えるとのことである。
「明日は暑いので水を十分に持て」とくどいほど言われる。ホテルで1.5リットルの水を用意してくれるという。それに昼食のランチボックスはサンドイッチ。
添乗員から細々とした注意を受ける。
「・・・明日は,まだハイキングシューズが汚れていないので,ハイキングシューズを履いてからレストランに来て朝食を摂っていただいても構いませんが,スリッパは駄目です・・・部屋から部屋への電話は,最初に8を回し,その後,お部屋の番号を回してください・・・ホテルのフロントはゼロ(0)を回してください。日本人の大島さんが居られます。日本へ電話するときは,最初に「1」ついで0081,そして局番の最初のゼロを取った続きの番号を押します・・・・ミニバーは有料です。ただしコーヒー,紅茶は無料です。またコーヒーに入れるクリームは無料です。洗濯機は2ドル,乾燥機も2ドルです・・・」
18:15に部屋に入る。
私は大阪のTさんと同室になる。夕食まで,あまり時間はないが,とにかくすぐに風呂に入る。
19:00丁度に,グランドフロアーの食堂へ行く。私達のために丸いテーブルが2卓リザーブされている。そこで,ノンベー組と下戸組に分かれて座ることになる。もちろん私は下戸組である。私の隣にフクロウ,その隣にスケルトン,ビアンコ夫妻と車座に座る。
私は前菜にサラダ,メインディッシュにサーモン,デザートにアイスクリームを注文する。
まずはグラスビールで乾杯。地ビールである。黒い色のビールで,ホップが利いて甘い味がする。いわば下戸好みのビールのように思える。前菜はロケットサラダというらしい。歯ごたえのあるほうれん草のような葉が主体のサラダである。私にはこの野菜の名前は分からない。酸味の利いたドレッシングが素晴らしく美味しい。メインディッシュは,サーモンのオイル焼き。大きな切り身である。早速,持参した醤油を数滴垂らしてみる。醤油のすばらしい風味が加わる。
「でも,鮭は,ヤッパリ,炭火で焼いたのが食べたいな・・・」
というのが実感である。
パンは柔らかくて口当たりがよい。
すべてが,先日訪れたモンブランのときとは大違いで,野菜が豊富な上に美味しい。
アイスクリームは,予想に反して大量。ピンク色,チョコレート色,バニラの3色のアイスクリームがお皿に盛りつけてある。日本人の常識の優に3倍のボリュームである。これには参った・・・が,全部食べてしまった。
21:30頃,流れ解散。
私は真っ直ぐ部屋へ戻って,荷物の整理をする。
22:20に就寝する。長い,長い,1日であった。
(第5話おわり)