<途中で見かけた百合の花>
次々に知り合いと会う炎暑の丹沢:塔ノ岳(今年34回目)
(単独山行)
2009年7月27日(日)
■久々の上天気
仏暁4時,私の作業場から,東の空を見ていると,まもなく日の出.鎌倉中央公園の森の向こうが,次第に明るくなりはじめる.天気予報では,6時頃までは曇,7時頃から14時頃までは晴,14時以降は曇りで雨の心配はなさそうである.そうと決まったら,もう丹沢へ出かけるしかない.
土日は人出が多いので,ちょっとイヤ.でも,電車が土日ダイヤ.小田原での乗り換え時間が5分ほどあるので,猛ダッシュをしなくても,渋沢発大倉行の1番バスに間に合う.これは,大助かりである.
1番バスは,この猛暑にもかかわらず,沢山の登山客で満員である.もうすぐ登頂2000回の門馬さん,韋駄天のTさんなどお歴々の顔も見える.
バスは7時02分に大倉に到着する.韋駄天のTさんは,早速歩き出す.続いて,7時05分頃,門馬さんが出発する.例によって,私は,出発間際の手際が悪くて,なんだかんだとゴチャゴチャしている内に手間取る.結局,7時10分に大倉から歩き出す.まだ,7時を一寸廻ったばかりなのに,気温はもう28℃を少し越えている.湿度も応分に高そうである.私は心の中で,
「他の人との早い遅いには巻き込まれない.自分が楽しいと思うテンポで登ろう」
と強く自分に言い聞かせる.
自分が楽しいテンポで登るといっても,これがまた極めて難しい.目の前に登山者が居ると,どうしても追い越したくなる・・・自分が追い越されると負けるものかと力みたくなる.登山を繰り返していると,自分がいかに俗物かが分かってくる.
<久々に晴天のようだ:我が家の2階から>
■若い人が羨ましい
今日は気温も高く蒸し暑い.私は特に歩き出しのテンポに注意する.速く登りたい自分に,
「あせるな,出だしに体力を消耗すると,後が辛いぞ・・・」
と,絶えず言い聞かせながら,登り続ける.
登山口を過ぎて,暫くの間は,風通しの悪い谷間の道を登る.前方には先発の登山者が数珠繋ぎになっている.
7時31分,観音茶屋を通過する.バスで私の隣に座っていた若い男女に追い越される.軽装で身軽な格好をしている.追い越しざまに,私に挨拶する.私は,
「今日はどこまで行かれるんですか」
と伺う.
「檜洞丸まで行こうと思っています・・」
とニコニコしながら答える.
私は,二人と会話しながら,凄いなと感心する.同時に若いっていいなと羨ましくなる.
<若い方の足取りが羨ましい>
■ご常連のKさん
7時46分,雑事場ノ平を通過する.ベンチには早々と上半身裸になって,休憩を取っている男性が居る.雑事場ノ平から,ほんの少しの間,平らな尾根道が続く.尾根道を小柄な女性が歩いている.私は,平地では歩行速度を上げる.追い抜きざまに女性を見ると,ご常連のKさんである.
「あれ,Kさん・・暫くぶりです.スミマセンが,先に行かせて貰います・・」
と挨拶する.
「おや,暫くぶりですね・・どこまで登るの? 堀山の家?」
「いえ・・・尊仏山荘まで参ります」
「おやそう・・私も行くから待っててね」
Kさんは,私より1年先輩.私が知っている限りでは,ご常連の中で,私より年上はKさんだけ.その意味でも,Kさんには,何時までも元気でいて欲しいと思っている. 7時47分,見晴茶屋を通過する.ここから始まる長い上り坂にも沢山の登山者の後ろ姿が見えている.中には,もう息絶え絶えで,立ち止まっている人もいる.何人かの登山客を追い抜く.
周囲の林から,ウグイスの啼き声がさかんに聞こえてくる.
■今日の体調もまあまあだ
やがて,駒止茶屋手前の急坂に差し掛かる.数名の登山者が,今にも止まりそうな足取りで登っている.この人たち,平素の運動不足が祟っているなと思いながら,追い越させていただく.
8時14分,駒止茶屋を通過する.大倉を歩き出してから,1時間04分経過している.目標値の1時間には及ばなかったが,夏場だから,まあこの程度の時間で登っていれば良いかなと思う.
堀山の尾根に差し掛かる.上空は雲に覆われている.残念ながら,今日も富士山は雲の中である.それでも,私は儀式として,富士山の見える方向に,カメラを向けて写真を撮る.気が付くと,私の前後には登山者の姿が全くなく,何となく開放感に浸る.
<残念ながら富士山は見えない>
※もくもくとした白い雲の辺りに富士山が見えるのだが・・・
■萱場平
10時44分,萱場平を通過する.天神尾根を登ってきたと思われる登山者が,数名,ベンチで休んでいる.私は例によって,定点観測の写真を撮る.
<今日の萱場平>
■門馬さんが行く
花立山荘の手前で,門馬さんの後ろ姿をとらえる.
<萱場平を過ぎた辺りの門馬さん>
■あまり急いでも仕方がないよ
そのまま萱場平を通過して花立山荘手前の急坂を登り続ける.いつの間にか,私の後ろから近づいてくる登山者に道を譲る.その方は,快調に坂道を上っていく.そして私との距離が瞬く間に広がっていく.
階段道を登っていると,前方に,杖をつきながら登っている門馬さんの後ろ姿が見え出す.
やがて,花立山荘手前の長い階段に取り付く.階段脇の岩陰で,先ほど私を追い抜いた男性が休憩を取っている.私は再びこの男性に会ったので,ビックリする.
「いやぁ~・・・私には休憩を取らないと登れないです・・」
と意外なことをいう.私は,
「では,ゆっくり先に参ります」
と答えて,先に行く.
「この階段,長いですか」
と男性が私に聞く.
「そうですね・・私の足でこの階段を登るのに6~7分掛かります.何時も6~7分の辛抱と思って登っています」
以後,この男性は,私の視界から消えた.
■ますます元気な韋駄天のTさん
9時10分,花立山荘に到着する.堀山の家から花立山荘までの所要時間は37分.まあ,私の夏の標準所要時間というところだろう.
ベンチで,私より一寸前に山荘に到着した門馬さんが休憩を取っている.
「ゆっくり先へ登っています・・」
と挨拶して,そのまま登り続ける.
やがて,花立場手前のガレ場を通過する.ベテランらしい登山者に追い抜かれる.今日はここからも富士山は見えない.
9時23分,金冷シを通過する.私の直ぐ後に門馬さんの姿が見える.
最初の長い階段を登り切ったところで,韋駄天のTさんとすれちがう.
「・・・今日も暑いですね・・・」
「ところで,今年は何回目の登山になりますか?」
「今日で177回.今年は300回を越えそうです・・・」
とにかく,Tさんは凄い!
■霧の山頂
9時35分,塔ノ岳山頂に到着する.大倉から塔ノ岳までの所要時間は2時間25分.まあ,夏場の私には,この程度の所要時間なら,まあ,まあ,という所だろう.
残念ながら,雲が多くて,山頂からの眺望は利かない.数名の先客が山頂で休憩を取っている.
私は,儀式として,山頂からの何も見えない写真を数枚撮る.そうこうしている内に,私より3~4分後に,門馬さんが山頂に到着する.
<霧の塔ノ岳山頂>
■尊仏山荘
門馬さんと一緒に尊仏山荘に入る.先客は誰も居ない.今日の小屋番はHさんとOさん.300円也のお茶を所望する.山荘の寒暖計によると,山頂の気温は+18.7℃.やっぱり暑い.
私たちが腰を下ろすと,申し合わせたように,二階から営業部長がスタスタと降りてくる.営業部長の僕(しもべ)であるOさんが,営業部長に,
「ちゃんと挨拶しなさいよ・・」
と呼びかける.
私は,ねぼけたような仕草をする営業部長の写真を撮る.私はこれだけで満足である.心の中で,モロッコでも沢山のネコに出会ったが,やっぱり尊仏山荘の営業部長が一番良いネコだなと思う.
<寝ぼけて挨拶をする営業部長>
■下山開始
私は,ゆっくり,安全に,大倉尾根を下りたいと思う.
9時58分,門馬さんに,
「ゆっくり下りたいので,先に出発します・・」
とお断りして,下山を開始する.
入れ替わりに2番バスで来られたご常連のX氏が小屋に入ってくる.
「おや,随分と速いですね・・2時間20分くらい?」
「いえ,2時間30分,掛かりましたよ」
「ゆっくり先に下山します」
一瞬,X氏の所要時間がどうも辻褄が合わないなと不思議に思ったが,今日のバスは休日ダイヤ.それならば,ピッタリだと納得する.
尊仏山荘を出る.外はやや強い冷たい風が吹いてる.寒い.沢山の登山客とすれ違いながら,下山し続ける.
金冷シ手前で,見晴茶屋付近でお会いしたKさんとすれ違う.そのうちに,私より後から尊仏山荘を出発した門馬さんが,私に追いつく.暫くの間,門馬さんの後について下り続ける.
途中で,ローギャー氏,名前は分からないが休日に良く会う中年男性とすれ違う.
■次々に知り合いと会う
9時10分,花立山荘を通過する.
長い階段の途中で,見覚えのある女性に声を掛けられる.山旅スクール6期の方である.女性の方は私の名前を知っているが,私はこの女性の名前を忘れている.鎌倉を案内して欲しいと依頼される.トドさん,野詩歌さんのことも話題になる.
立ち話をしている内に,門馬さんの姿は見えなくなる.
階段が終わって露岩帯を下り始める.暫くして,見知らぬ男性から声を掛けられる.
「以前,お会いしたことがありますよ.登山学校に通って居られた方ですよね.大倉に週2~3回登られている方でしょう・・・」
「はあ・・週にせいぜい1~2回ですが・・・」
話をしている内に,だんだんと思い出す.もう3年ほど前になるが,確かにこの男性と立ち話をしたことがある.またの再会を約してお別れする.
11時03分,堀山の家に到着する.ベンチで門馬さんが休んでいる.私もお付き合いで暫く休憩する.
12時18分,大倉に下山.
バス停横の青空市場を覗く.茹でトウモロコシを食べたいなと思ったが,今日は売っていない.
12時28分発のバスに乗車する.ローギャー氏,X氏,ご常連の名前が分からない中年男性が,同じバスに乗り込んでくる.
[ラップタイム]
7:10 大倉歩き出し
7:31 観音茶屋
7:47 見晴茶屋
8:14 駒止茶屋
8:31 堀山の家
9:10 花立山荘
9:23 金冷シ
9:35 塔ノ岳 着
======================================
9:58 塔ノ岳 発(+18.7℃)
10:12 金冷シ
10:23 花立山荘
11:03 堀山の家
11:24 駒止茶屋
11:44 見晴茶屋
11:57 観音茶屋
12:18 大倉 着
[山行記録]
■水平歩行距離 7.0km(片道)
■累積登攀下降高度 1201m
■登攀所要時間
大倉 発 7:10
塔ノ岳山頂 着 9:35
(所要時間) 2時間25分(2.42h)
登攀速度 1201m/2.42h=496.3m/h
■下降所要時間(休憩時間込み)
塔ノ岳山頂 発 9:58
大倉 着 12:18
(所要時間) 2時間20分(2.33h)
下降速度 1201m/2.33h=515.5m/h
(おわり)
[加除修正]
2009/8/2 転換ミス訂正.
「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/b54236696e5589ed458a571991ac3284
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/4e582bc529a1922e25c37fe1afa0ae5c
次々に知り合いと会う炎暑の丹沢:塔ノ岳(今年34回目)
(単独山行)
2009年7月27日(日)
■久々の上天気
仏暁4時,私の作業場から,東の空を見ていると,まもなく日の出.鎌倉中央公園の森の向こうが,次第に明るくなりはじめる.天気予報では,6時頃までは曇,7時頃から14時頃までは晴,14時以降は曇りで雨の心配はなさそうである.そうと決まったら,もう丹沢へ出かけるしかない.
土日は人出が多いので,ちょっとイヤ.でも,電車が土日ダイヤ.小田原での乗り換え時間が5分ほどあるので,猛ダッシュをしなくても,渋沢発大倉行の1番バスに間に合う.これは,大助かりである.
1番バスは,この猛暑にもかかわらず,沢山の登山客で満員である.もうすぐ登頂2000回の門馬さん,韋駄天のTさんなどお歴々の顔も見える.
バスは7時02分に大倉に到着する.韋駄天のTさんは,早速歩き出す.続いて,7時05分頃,門馬さんが出発する.例によって,私は,出発間際の手際が悪くて,なんだかんだとゴチャゴチャしている内に手間取る.結局,7時10分に大倉から歩き出す.まだ,7時を一寸廻ったばかりなのに,気温はもう28℃を少し越えている.湿度も応分に高そうである.私は心の中で,
「他の人との早い遅いには巻き込まれない.自分が楽しいと思うテンポで登ろう」
と強く自分に言い聞かせる.
自分が楽しいテンポで登るといっても,これがまた極めて難しい.目の前に登山者が居ると,どうしても追い越したくなる・・・自分が追い越されると負けるものかと力みたくなる.登山を繰り返していると,自分がいかに俗物かが分かってくる.
<久々に晴天のようだ:我が家の2階から>
■若い人が羨ましい
今日は気温も高く蒸し暑い.私は特に歩き出しのテンポに注意する.速く登りたい自分に,
「あせるな,出だしに体力を消耗すると,後が辛いぞ・・・」
と,絶えず言い聞かせながら,登り続ける.
登山口を過ぎて,暫くの間は,風通しの悪い谷間の道を登る.前方には先発の登山者が数珠繋ぎになっている.
7時31分,観音茶屋を通過する.バスで私の隣に座っていた若い男女に追い越される.軽装で身軽な格好をしている.追い越しざまに,私に挨拶する.私は,
「今日はどこまで行かれるんですか」
と伺う.
「檜洞丸まで行こうと思っています・・」
とニコニコしながら答える.
私は,二人と会話しながら,凄いなと感心する.同時に若いっていいなと羨ましくなる.
<若い方の足取りが羨ましい>
■ご常連のKさん
7時46分,雑事場ノ平を通過する.ベンチには早々と上半身裸になって,休憩を取っている男性が居る.雑事場ノ平から,ほんの少しの間,平らな尾根道が続く.尾根道を小柄な女性が歩いている.私は,平地では歩行速度を上げる.追い抜きざまに女性を見ると,ご常連のKさんである.
「あれ,Kさん・・暫くぶりです.スミマセンが,先に行かせて貰います・・」
と挨拶する.
「おや,暫くぶりですね・・どこまで登るの? 堀山の家?」
「いえ・・・尊仏山荘まで参ります」
「おやそう・・私も行くから待っててね」
Kさんは,私より1年先輩.私が知っている限りでは,ご常連の中で,私より年上はKさんだけ.その意味でも,Kさんには,何時までも元気でいて欲しいと思っている. 7時47分,見晴茶屋を通過する.ここから始まる長い上り坂にも沢山の登山者の後ろ姿が見えている.中には,もう息絶え絶えで,立ち止まっている人もいる.何人かの登山客を追い抜く.
周囲の林から,ウグイスの啼き声がさかんに聞こえてくる.
■今日の体調もまあまあだ
やがて,駒止茶屋手前の急坂に差し掛かる.数名の登山者が,今にも止まりそうな足取りで登っている.この人たち,平素の運動不足が祟っているなと思いながら,追い越させていただく.
8時14分,駒止茶屋を通過する.大倉を歩き出してから,1時間04分経過している.目標値の1時間には及ばなかったが,夏場だから,まあこの程度の時間で登っていれば良いかなと思う.
堀山の尾根に差し掛かる.上空は雲に覆われている.残念ながら,今日も富士山は雲の中である.それでも,私は儀式として,富士山の見える方向に,カメラを向けて写真を撮る.気が付くと,私の前後には登山者の姿が全くなく,何となく開放感に浸る.
<残念ながら富士山は見えない>
※もくもくとした白い雲の辺りに富士山が見えるのだが・・・
■萱場平
10時44分,萱場平を通過する.天神尾根を登ってきたと思われる登山者が,数名,ベンチで休んでいる.私は例によって,定点観測の写真を撮る.
<今日の萱場平>
■門馬さんが行く
花立山荘の手前で,門馬さんの後ろ姿をとらえる.
<萱場平を過ぎた辺りの門馬さん>
■あまり急いでも仕方がないよ
そのまま萱場平を通過して花立山荘手前の急坂を登り続ける.いつの間にか,私の後ろから近づいてくる登山者に道を譲る.その方は,快調に坂道を上っていく.そして私との距離が瞬く間に広がっていく.
階段道を登っていると,前方に,杖をつきながら登っている門馬さんの後ろ姿が見え出す.
やがて,花立山荘手前の長い階段に取り付く.階段脇の岩陰で,先ほど私を追い抜いた男性が休憩を取っている.私は再びこの男性に会ったので,ビックリする.
「いやぁ~・・・私には休憩を取らないと登れないです・・」
と意外なことをいう.私は,
「では,ゆっくり先に参ります」
と答えて,先に行く.
「この階段,長いですか」
と男性が私に聞く.
「そうですね・・私の足でこの階段を登るのに6~7分掛かります.何時も6~7分の辛抱と思って登っています」
以後,この男性は,私の視界から消えた.
■ますます元気な韋駄天のTさん
9時10分,花立山荘に到着する.堀山の家から花立山荘までの所要時間は37分.まあ,私の夏の標準所要時間というところだろう.
ベンチで,私より一寸前に山荘に到着した門馬さんが休憩を取っている.
「ゆっくり先へ登っています・・」
と挨拶して,そのまま登り続ける.
やがて,花立場手前のガレ場を通過する.ベテランらしい登山者に追い抜かれる.今日はここからも富士山は見えない.
9時23分,金冷シを通過する.私の直ぐ後に門馬さんの姿が見える.
最初の長い階段を登り切ったところで,韋駄天のTさんとすれちがう.
「・・・今日も暑いですね・・・」
「ところで,今年は何回目の登山になりますか?」
「今日で177回.今年は300回を越えそうです・・・」
とにかく,Tさんは凄い!
■霧の山頂
9時35分,塔ノ岳山頂に到着する.大倉から塔ノ岳までの所要時間は2時間25分.まあ,夏場の私には,この程度の所要時間なら,まあ,まあ,という所だろう.
残念ながら,雲が多くて,山頂からの眺望は利かない.数名の先客が山頂で休憩を取っている.
私は,儀式として,山頂からの何も見えない写真を数枚撮る.そうこうしている内に,私より3~4分後に,門馬さんが山頂に到着する.
<霧の塔ノ岳山頂>
■尊仏山荘
門馬さんと一緒に尊仏山荘に入る.先客は誰も居ない.今日の小屋番はHさんとOさん.300円也のお茶を所望する.山荘の寒暖計によると,山頂の気温は+18.7℃.やっぱり暑い.
私たちが腰を下ろすと,申し合わせたように,二階から営業部長がスタスタと降りてくる.営業部長の僕(しもべ)であるOさんが,営業部長に,
「ちゃんと挨拶しなさいよ・・」
と呼びかける.
私は,ねぼけたような仕草をする営業部長の写真を撮る.私はこれだけで満足である.心の中で,モロッコでも沢山のネコに出会ったが,やっぱり尊仏山荘の営業部長が一番良いネコだなと思う.
<寝ぼけて挨拶をする営業部長>
■下山開始
私は,ゆっくり,安全に,大倉尾根を下りたいと思う.
9時58分,門馬さんに,
「ゆっくり下りたいので,先に出発します・・」
とお断りして,下山を開始する.
入れ替わりに2番バスで来られたご常連のX氏が小屋に入ってくる.
「おや,随分と速いですね・・2時間20分くらい?」
「いえ,2時間30分,掛かりましたよ」
「ゆっくり先に下山します」
一瞬,X氏の所要時間がどうも辻褄が合わないなと不思議に思ったが,今日のバスは休日ダイヤ.それならば,ピッタリだと納得する.
尊仏山荘を出る.外はやや強い冷たい風が吹いてる.寒い.沢山の登山客とすれ違いながら,下山し続ける.
金冷シ手前で,見晴茶屋付近でお会いしたKさんとすれ違う.そのうちに,私より後から尊仏山荘を出発した門馬さんが,私に追いつく.暫くの間,門馬さんの後について下り続ける.
途中で,ローギャー氏,名前は分からないが休日に良く会う中年男性とすれ違う.
■次々に知り合いと会う
9時10分,花立山荘を通過する.
長い階段の途中で,見覚えのある女性に声を掛けられる.山旅スクール6期の方である.女性の方は私の名前を知っているが,私はこの女性の名前を忘れている.鎌倉を案内して欲しいと依頼される.トドさん,野詩歌さんのことも話題になる.
立ち話をしている内に,門馬さんの姿は見えなくなる.
階段が終わって露岩帯を下り始める.暫くして,見知らぬ男性から声を掛けられる.
「以前,お会いしたことがありますよ.登山学校に通って居られた方ですよね.大倉に週2~3回登られている方でしょう・・・」
「はあ・・週にせいぜい1~2回ですが・・・」
話をしている内に,だんだんと思い出す.もう3年ほど前になるが,確かにこの男性と立ち話をしたことがある.またの再会を約してお別れする.
11時03分,堀山の家に到着する.ベンチで門馬さんが休んでいる.私もお付き合いで暫く休憩する.
12時18分,大倉に下山.
バス停横の青空市場を覗く.茹でトウモロコシを食べたいなと思ったが,今日は売っていない.
12時28分発のバスに乗車する.ローギャー氏,X氏,ご常連の名前が分からない中年男性が,同じバスに乗り込んでくる.
[ラップタイム]
7:10 大倉歩き出し
7:31 観音茶屋
7:47 見晴茶屋
8:14 駒止茶屋
8:31 堀山の家
9:10 花立山荘
9:23 金冷シ
9:35 塔ノ岳 着
======================================
9:58 塔ノ岳 発(+18.7℃)
10:12 金冷シ
10:23 花立山荘
11:03 堀山の家
11:24 駒止茶屋
11:44 見晴茶屋
11:57 観音茶屋
12:18 大倉 着
[山行記録]
■水平歩行距離 7.0km(片道)
■累積登攀下降高度 1201m
■登攀所要時間
大倉 発 7:10
塔ノ岳山頂 着 9:35
(所要時間) 2時間25分(2.42h)
登攀速度 1201m/2.42h=496.3m/h
■下降所要時間(休憩時間込み)
塔ノ岳山頂 発 9:58
大倉 着 12:18
(所要時間) 2時間20分(2.33h)
下降速度 1201m/2.33h=515.5m/h
(おわり)
[加除修正]
2009/8/2 転換ミス訂正.
「丹沢の山旅」の前回の記事
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