<塔ノ岳山頂からの眺望>
暑いけど雲間の富士山に癒される丹沢:塔ノ岳(今年42回目)
(単独山行)
2012年8月25日(土) 晴
■やっと大ぴらに塔ノ岳へ
何時ものように4時頃起床.外は,まだ,真っ暗.日毎に夜明けが遅くなる.相変わらず蒸し暑い日が続くが,確実に秋が直ぐ底まで来ている.
昨日(8月24日),白内障の手術を受けた眼科クリニックで,術後1ヶ月検診を受けた結果,眼は順調に回復していて,いよいよ今日から遠出も可能になった.自動車免許証で言えば仮免をもらったという所かな.今後,まだ3ヶ月から半年程度は目薬を差し続けなければならない煩わしさはあるが,大変喜ばしい.
仮免後初日が今日である.となれば,これはもう塔ノ岳に登るしかない.とはいえ,明日,日曜日は山仲間と一緒に三頭山へ行く予定である.軽登山とはいえ,2日連続の山行は,仮免のみにはちょっと重いかなと思うが,まあ,ユックリ,疲労しないように登れば大丈夫だろう.
…というわけで,何時ものように5時10分に支度を出発する.空は漸く明るくなり始めた頃である.今日は土曜日,電車バスも休日ダイヤ.最大の難所である小田原乗換もユックリできるので,気分的にも楽である.
小田原でJRから小田急電車に乗り換える.今日は朝からよく晴れている.例によって,富士山と矢倉岳が重なる写真を撮る.今回は何とか上手く撮れたかな.
<小田原から新松田に近付く頃,富士山と矢倉岳が重なって見える>
■バス停大倉から歩き出す
渋沢発大倉行の1番バスに乗車する.土曜日にしては登山客が少ないようである.ご常連の何人かは南アルプスの笊ヶ岳に行かれているので,顔見知りの方も少ない.このほど復帰された韋駄天のTさん,韋駄天のS藤さん,三角髭のTさん,編集長のY川さん,三度笠のY内さん,ホッシーさんの姿が見える.土曜日ご常連のK大Nさん,マドンナさんの姿が見えないのが少々寂しい.
6時58分,私たちのバスが大倉に到着する.
例によって,多少ゴチャゴチャと出発準備をしてから,7時06分に大倉から歩き出す.最近怪我から復帰された韋駄天のTさんと暫くの間ご一緒する.
私の前方に三角髭のTさん,三度笠のY内さんの後ろ姿が見えている.
今日も相変わらず蒸し暑いが,路面は乾いていて歩き易そうである.
歩き出して間もなく,登山道に入ったところで,編集長のY川さんに追い付く.
「おはよう御座います・・・今日は何処まで登られるんですか・・・」
と伺う.
「さあ,どうしようか・・・未だ決めていません・・・」
とのこと.
「では,山頂で待っていますよ」
7符27分頃,韋駄天のTさんに,では,お先に失礼しますと挨拶して,先に行かせてもらう.そして,私より少し先を歩いている三角髭のTさんのところまで急ぎ足で追い付く.
「韋駄天のTさんが,塔ノ岳山頂まで登られ利用になったら,常連が集まって快気祝いしませんか・・?」
と提案する.
「私も何かしなければと思っていたところですよ・・・」
とTさんが言う.
まあ有り体に言えば,韋駄天のTさんには申し訳ないけれども,みんなで集まる口実が欲しいというのが本音である.
■見晴階段
7時51分,見晴山荘を通過する.
見晴階段を見上げると,沢山の登山客の後ろ姿が見えている.今日は久々に強い日射しが緑陰を作っている.見晴階段は見事な緑のトンネルになっている.
すぐ近くに三度笠のY内さんの後ろ姿が見えている.今,私はY内さんとほぼ同じ場所を歩いているが,塔ノ岳山頂に到着する頃は,私の方が10分以上遅くなるであろう.
<見晴階段を見上げる>
■堀山の富士山
8時19分,駒止茶屋を通過する.大倉から歩き出してからの所要時間は1時間13分.
「ム,ム,ム・・・仮免復帰第1回にしては,チョット遅いな.1時間6~7分で登りたかったな・・」
と思うが,老々の身.そうはいかない.
そして,待望の堀山の尾根に差し掛かる.大倉尾根で一番楽しいところである.ユックリ歩きたいという気持ちと,ユックリではダメだ,ここは速度を速めて歩いて少しでも速いラップにしないと・・・という相反する気分が交錯する.
富士山が見える場所に到着する.夏場では,朝,いくら富士山が良く見えていても.この辺りを歩いている時間になると雲が湧いて,富士山が全く見えなくなることが多いが,今日は幸いなことに富士山がバッチリ見えている.
私は汗で濡れているオンボロデジカメを撮りだして,久々の富士山の写真を撮る.
<堀山付近からの富士山>
■萱場平
8時38分,堀山の家を通過する.
数人の若い登山者が休憩を取っている.まだ時間が早いのか,山荘は開店していない.相変わらず,小草平からも,富士山が良く見えている.
私は,勿論,休憩を取らずに,そのまま萱場平までの急坂を登り続ける.ただ,まだ,汗が眼に流れ込まないように注意をする必要があるので,流れるような汗は絶対にかかないように注意をしながら,はやる心を抑えて,ユックリ,ユックリのペースを保つ.
雑事場ノ平で,三角髭のTさんを追い越させていただいたが,堀山の家からの急坂に入って直ぐに,Tさんが私に追い付く.
「私,(仮免中なので,)ユックリ登りますので,お先にどうぞ・・・今日はここから花立山荘まで50分余り時間を掛けて登る積もりです」
で,ゴーアヘッドプリーズ.
今日は,前回(8月22日)に登ったときに比較すると,湿度が幾分低いようにも思える.暫くの間,低速で歩いていると汗もだんだんと引っ込んでくる.
8時58分,漸く萱場平を通過する.夏の太陽がムンムンと照りつけている.たまたま画面に入っている2人の登山者は,私がまったく知らない人である.
<萱場平>
■花立山荘
その後も,ユックリ登っているつもりでも,それなりにヘバリながら,後7分坂に差し掛かる.
毎度の事ながら,この3百数10段の階段に差し掛かるとため息が出る.今日も,なるべく上を見ないようにしながら,ヨッコラ,ヨッコラと登り始める.ところが,週2回ほどのペースで登り続けていると,もう足許の様子をすっかり覚えているので,足許を見ているだけで,今どの辺りを歩いているかが分かってしまう.
天気が冷涼で元気なら,この階段をおよそ7分で登れる筈だが,この所,7分で登れたことがない.今日も,10分も掛けて,漸く階段を登り切って,8時24分,漸く花立山荘に到着する.
大倉を歩き出してからの所要時間は2時間18分.それにしても遅いなあ~・・・・
山荘前のベンチでは数名の登山客が休憩を取っている.
上空は晴れているが,富士山周辺は雲が湧いていて,富士山は全く見えなくなっている.
<花立階段(後7分坂)も漸く終わりだ;画面の人物は無関係>
■花立山
花立山荘でも休憩は取らずに,そのまま登り続ける.かんかん照りの花立山山頂までの坂道を10分近くも掛けて,惰性で登り続ける.
富士山は見えないものの,丹沢の尾根が良く見えている.前方には塔ノ岳の山頂が見えている.
堀山まで登ると,随分と気分が楽になる.もう塔ノ岳山頂も間近.ここから先は,早く歩いても,遅く歩いても,所要時間に大差はないし,気温もグッと下がって心地よくなる.
<花立山から塔ノ岳・蛭ヶ岳方面を望む>
■塔ノ岳山頂
9時38分,金冷シを通過する.
金冷シから最初の階段を登り切って少し下ったところで,下ってくる三角髭のTさんとすれ違う.
「ご苦労様で~す・・・」
とエールをもらう.
続いて,山頂直下の階段で,韋駄天のS藤さんとすれ違う.
「おや,今日はユックリでしたね・・・」
「暑いんで,FHさんの言うことを聞いて,ユックリ登りました・・・」
私は,内心でとても嬉しく思う.それは,ある年齢以降の人には,誰にでも言えることだが,山では無理は絶対禁物.夏場で過分の汗水を流しながら登るには危険だし,五臓六腑に余計な負担を強いていることになる.それでは折角登山をしても碌なことはない.安全登山に限るというのが私の流儀である.
9時54分,やっと塔ノ岳山頂に到着する.大倉からの所要時間は2時間48分.山頂の気温は18.6℃.心地よい気温である.
山頂は,まだ,人影まばらである.
雲が沢山涌いているが,富士山が良く見えている.
<塔ノ岳山頂からの富士山>
■尊仏山荘
山頂からの風景を一通りデジカメで写してから,尊仏山荘に入る.
今日の小屋番はオーナーのH立さん,W林さん,W田さんのオールスターキャスト.先客は,三度笠のY内さんと,可愛い女の子を連れた男性の3人だけ.空いている.
早速,恒例の300円也のお茶を所望する.
私と入れ替わるように,Y内さんは,丹沢山の方へ降りてみるとのことで,山荘から出発する.
珍しく山猫ミー君が客席をウロウロしている.早速,写真を何枚か撮る.屈託のないネコと戯れていると,大いに癒される.
<山猫みゃ~>
■山頂のアゲハチョウ
10時30分頃,下山を開始する.
山頂の砂礫の上で,日光浴をしているアゲハチョウを見付ける.まずは取りあえず写真を1枚撮る.もっと近寄って摂ろうとしたら,ヒラヒラと舞い上がってしまう.
「幼少の頃,こいつをよく追い回したな・・・」
と遠い昔のことを甘酸っぱく思い出す.
<山頂のアゲハチョウ>
■翩翻と翻る「氷」の幟
10時55分,花立山を通過する.花立山荘までのガレ場でホッシーさんとすれ違う.
「ようやくここですよ・・・」
とホッシーさんが苦笑いする.そういえば,編集長のY川さんとも会っていない.途中で下山したのだろうか.
11時20分,花立山荘に到着する.広場のベンチはこれから登る登山客で満杯になっている.どなたか知った顔を居ないかと見回すが,知人は誰も居ない.
翩翻(へんぽん)と翻る「氷」の幟を眺めながら,後7分坂を下りはじめる.眼下には秦野の市街地と相模湾がとても良く見えている.まるで鳥になった気分になる.
<後7分坂を下る>
■堀山の家のコーヒー
11時45分,堀山の家に到着する.小草平のベンチは登山客で一杯.
堀山の家は何時も素通りしているので,多少の後ろめたさがある.今日は完全な一人旅の気楽さもあって,堀山の家に立ち寄る.オーナーとなっちゃんは不在.
例によって,コーヒーを所望する.300円也のお値打ち品.コーヒーを賞味しながら,臨時の店番の女性と雑談.
「その内,Y内さんが来るでしょう・・・まだ早いのでユックリしたら・・」
と言われるが,12時頃,堀山の家を出発,下山を再開.
<堀山の家のコーヒー,300円でお値打ち>
■堀山の緑陰を楽しむ
堀山の尾根の緑陰を楽しみながら,ノンビリと下り続ける.微風だが冷涼なそよ風が吹いている.それに上空を覆う緑陰が実に心地よい.
緑陰を堪能しながら,遅からず速からずの速度で歩き続ける.
12時13分,駒止茶屋上のベンチに到着する.ベンチで見覚えのある男性が休憩を取っている.S田さんである.
「あれ! こんにちは・・」
でS田さんの脇に座り込む.急ぐ旅でもないので,私もつられてここで休憩.S田さんと暫くの間雑談する.S田さんからシュークリーム1個頂戴する.謝々.
<心地よい緑陰が続く堀山の尾根>
■無事帰宅
12時18分,S田さんとお別れして,再び下山開始.
見晴山荘を過ぎると,森林浴で山麓だけを散策するハイカーが沢山居られる.これらの方々は,総じて山道歩きになれていない.オッカナビックリと山道を下っている.ロートルのみで,追い越しては申し訳ないが,やむなく先へ行かせてもらう.そして,予定通り,13時30分にバス停大倉に下山する.
大倉発13時38分渋沢行のバスに乗車する.渋沢から小田原へ.小田原で快速アクティに乗り換えて,14時50分に無事大船着.
例によって,帰宅後,すぐに風呂に入って汗を流す.極楽,極楽.
こうして,仮免第1回の塔ノ岳往復は終わった.
<ラップタイム>
7:06 大倉歩き出し
7:30 観音茶屋
7:51 見晴山荘
8:19 駒止茶屋
8:38 堀山の家
9:24 花立山荘
9:38 金冷シ
9:54 塔ノ岳山頂着(18.6℃)
10:30 〃 発
11:10 花立山荘
11:45 堀山の家(12:00までコーヒーブレーク)
12:13 駒止茶屋(12:18まで雑談休憩)
12:48 見晴山荘
13:02 観音茶屋
13:30 大倉 着
[山行記録]
■水平距離 7.0km(片道)
■累積登攀下降高度 1269m
■登攀所要時間(雑談時間を含む)
大倉 発 7:06
塔ノ岳 着 9:54
(所要時間) 2時間48分(2.80h)
水平歩行速度 7.0km/2.80h=2.50h
登攀速度 1269m/2.80h=453.2m/h
■下降所要時間(休憩時間を含む)
塔ノ岳 発 10:30
大倉 着 13:30
(所要時間) 3時間00分(3.00h)
水平歩行速度 7.0km/3.00h=2.33km/h
下降速度 1269m/3.00h=423.0m/h
(おわり)
「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/9210029dd1c7a96ef48a0d2b75ced19b
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/bdbd0af20d914219b8ff4bc628e08b3a
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