<旅館「平家本陣」>
塔ノ岳常連と行く湯西川温泉一泊旅行
(塔ノ岳常連)
2011年11月26日(土)~27日(日)
第1日目;11月26日(土)
<バスで湯西川温泉へ>
■横浜駅西口からバスに乗車
韋駄天のTさん,三角髭のTさん,石の井戸さん他,ご常連の皆さんのご尽力により,塔ノ岳常連一泊旅行が開催された.場所は湯西川温泉,11名の塔ノ岳常連が参加された.
私ごときは,年間50~60回程度しか塔ノ岳を訪れていないので,常連と言うにはほど遠い人間だが,韋駄天のTさんに参加するように声を掛けて頂き,二つ返事で「参加します」と意思表示した.声を掛けて頂き,やっと常連と認めて頂けたことが,何よりも嬉しい.
今日は,その第1日目である.
今回は,新宿と横浜の2箇所から湯西川温泉に向かうことになっている.横浜組は,韋駄天のTさん,新宿組は三角髭のTさんがとりまとめている.私は横浜組.
集合は,横浜駅西口天理ビル前に8時である.私は充分に時間を取って,自宅を出発して横浜へ向かう.
7時12分に横浜駅に到着する.そのまま集合場所に向かうには時間が早すぎるので,駅構内のBecker'sでコーヒーを飲みながら時間調整をする.そして,集合時間の15分前に,酒豪場所の天理ビル前に到着する.
程なく参加者全員が揃う.
■ゆけむり会館を経由して旅館“平家本陣”へ
係員の誘導で,バスに乗り込む.大きな観光バスである.私たちには,バス後部の座席が指定されている.バスは満席である.私は最後部の席に着席する.
8時10分,バスは定刻に横浜駅西口を発車する.
どこをどう走っているのか,地図不案内の私には良く分からないが,途中,車窓から東京タワーや東京スカイツリーが良く見える.近くの席のお仲間と雑談をしている内に,東京を抜けて,10時02分,“とあるサービスエリア”に到着する.このサービスエリアの名前を確認する気にもならないので,ここでは“とあるサービスエリア”といくことにしておこう.
15分ほどの休憩の後,バスは発車する.土地勘のない私にはどこを走っているのかサッパリ分からないが,車窓から美しく紅葉した木立が見え始める.バスはだんだんと山の奥地へと入っていくようである.
12時15分,ふけむり会館に到着する.広い駐車場の片隅に会館の建物がある.どうやらここで,行き先別のバスに乗り換えるというシステムのようである.
「う~ん・・・なかなか考えられたシステムだな・・・」
私は妙に感心する.
私たちが乗り換えたバスは,途中,2箇所停車してから,13時13分,無事,今日の宿泊場所である“平家本陣”に到着する.
建物の中に入ると,まずは,もの凄く広いロビーがあるのに驚かされる.ロビーは沢山の観光客で賑わっている.三角髭のTさんが率いる新宿組は,私たち横浜組より先に到着している.
<まずは温泉に浸かる>
■酒が飲めない人の部屋
私たちが割り当てられた部屋は,3部屋.男性2部屋,女性1部屋に分かれる.3部屋とも3階にある.
幹事役の韋駄天のTさんの部屋が宴会場.
「酒が飲めない人は,隣の部屋へどうぞ・・」
という指示に従って,三角髭のTさん,掲示板のYさん,土木工事のKさん,丹沢山塊鬼神出没のU村さん,それに私の5人が,隣部屋の住民となる.
■大浴場
部屋に入る.すぐに浴衣と丹前姿に着替える.
10畳ほどの広い和室に,4~5畳の畳と洋間が合体したような隣部屋が付いている.その先の窓から外を眺めると,足許に小さな川が流れている.川の名前は調べるのが面倒なので分からない.その先にはすっかり冬景色になった雑木林の小高い尾根が連なっている.
まずは“駆けつけのお茶”を一杯.温泉まんじゅうを1個ずつ頂戴する.
すぐに地下1階の大浴場に向かう.
大きな脱衣場の先に,大浴場がある.水風呂,大浴場,寝そべって入る浴場などが並んでいる.大浴場に入る.お湯の温度は42度程度だろうか,私にはとても心地の良い温度である.気分爽快.
<昼下がりの懇親会>
■楽しい語らい
14時30分頃から,韋駄天のTさん達の部屋で,懇親会が始まる.初対面の方も若干おられるが,大半の方々は,丹沢大倉尾根でお馴染みの方々ばかりである.私も場の雰囲気に誘発されて,紙コップ半分ほどのビールを嗜む.実に美味しい.
飲むほどに酔うほどに話は弾む,塔ノ岳が唯一の共通点である.塔ノ岳以外の職歴,年齢などはさまざま,多士済々.
話題が塔ノ岳をはじめとする登山一般のことに終始している間はとても楽しい.
<昼下がりの楽しい宴会>
■上から目線,下から目線
ところが,少々,私を困惑させる場面もあった.
初対面の方である.
私の性格をご存じないのか,私が婉曲に拒否しているにもかかわらず,私の前歴を話題にしたがる.当の私が一番いやがっているのに・・・・
さらに絵のことに話題が及んで,
「感性が素晴らしいんですね・・・」
と歯が浮くようなお世辞を言う.
「感性なんていう抽象度の高い言葉で言われても,私には分からないです・・・ただ,画きたいから画いているだけ.理屈は付けたくないです」
と,やや突き放した言葉で返事をする.まことに不愉快.
私は,この種の歯が浮くようなお世辞や,とってつけたような話題が大嫌いである.大嫌いなところに,土足のままずけずけと入り込んでくる無神経さが堪らなくイヤだ.
とにかく鬱陶しい.
逆に言えば,こんな鬱陶しさから逃避するためにk山登りをしているようなものだ・・・
さらには,折角温泉場に来ているのに,こんなところで先生呼ばわりされたくない.冗談じゃないッ! 俺りゃあ~・・・そんな安っぽい先生じゃないぞ!
反吐(ヘド)が出るよ.全く!
折角の酒も不味くなる.先生呼ばわりは,もう沢山だ.
現在の私はただのジジイである.世間の憂さを捨て去ったジジイで居たい・・・これが私の願望だ.
そこんところが分からない無神経さに,私はイライラ,うんざり.
これでもか,これでもかと,しつっこく同じことを繰り返いされると,さすがの私も切れそうになる.切れそうな限界に達している.
鈍感野郎!
どうしてこんな単純なことが,お分かりにならないんだろう.
生来,かんしゃく持ちの私は,腹の中の“かんしゃく玉”を破裂させないように胃が痛くなるほど辛抱している.そこんところが,全く分からないようだ.
でも,初対面だから,今回だけは許すことにしよう.
私の心の奥底に住む寛大な私が,私を慰める.
とはいえ,また同じことを繰り返したら,
「オタンチンパレオロガス・・!」
と大声で戒めてやることにしよう.
<夕食そしてカラオケ大会>
■とてつもなく大きな大広間
15時30分,夕食の時間となる.
一同ぞろぞろと連れたって大広間に移動する.食事の場所は2階.大広間に到着してビックリ仰天.とてつもない広さである.ここには300人の客が座れる相である.そして,今夜は約200人.とにかく巨大さにビックリする.
ウッカリ,カメラを持参しなかったので,写真はないが,全く同じメニューの膳がずらりと並んでいる.各グループごとに指定席になっている.ここでネーベンの品数はいちいち書かないが,お膳一杯にさまざまなネーベンが並んでいる.そして3~4人に一つずつ温かい鍋物が付いている.残念ながらお膳の品々は冷めているが,これはやむを得ないだろう.
会場の大きさに圧倒されながら,夕食を美味しく頂く.
<大宴会場>
■手作りラオケ大会
夕食後,再び韋駄天のTさんの部屋に戻る.
幹事役のストーンウエルさんが編集した手作りのカラオケ集を頼りに,大カラオケ大会である.新規加入のT添さんも大いに活躍する.T添さんは私の知人で,昨年,アメリカ最高峰のエルバート山登頂にご一緒した方である.
ストーンウエルさんのカラオケ集は実に素晴らしい.戦後から今日までのポピュラーな流行歌,民謡,童話などがとても要領よく纏められている.ただ残念なのは軍歌と“鯛焼き君”がないことだけである.
カラオケマシーンがないので,ストーンウエルさんの肉声を頼りに,各曲の1番だけを歌う.
延べ何曲歌ったのだろうか,瞬く間に20時30分になる.
ここで,一旦お開きになる.
■楽しい一日が終わった
一旦部屋に戻ってから,何人かのお仲間と連れたって,もう一度,地下1階の大浴場に向かう.
沢山の宿泊客が温泉を楽しんでいる.
少々早めに,入浴を終えて,部屋に戻る.すでに寝床が敷かれている.適当に空いている寝床に潜り込む.
こうして楽しい1日が終わった.
第2日目;2011年11月27日(日)
<温泉場の朝>
■朝風呂
朝3時頃に目が覚めてしまう.何時も目が覚めるのと同じ時刻である.ただ,今日は相部屋なので,目が覚めても,寝床の中でジッとおとなしくしている.6時頃,たまりかねて朝風呂を浴びに,地下1階の大浴場に向かう.
大浴場では,もう数名の先客が入浴している.
私は露天風呂がないかなと,浴場から外をキョロキョロと見回す.丁度,そんな私を目雑組み付けた同行者が,
「露天風呂はあっちですよ・・行ってみましょうか・・」
と私を誘ってくれる.
大浴場から外に出る.メチャメチャ寒い.
勢いで外の湯船に入る.水温は37℃くらいだろうか.夏のプールに入った感じである.冷たいけれども思い切って肩まで沈める.冷たい水の中でジッとしていると,少し楽になる.水の中で動くと冷たいし,自ら手足を出すと冷たいので,出られないままジッとしている.
その内に,だんだんと東の空が白んできて,明るくなってくる.
露天風呂の私たちの様子を見ていた仲間2人が,私たちに続いて露天風呂に入る.
水温が低いために長時間入って居られるが,頃合いのを見て,大浴場に戻る.
■朝酒で盛り上がる
部屋に戻ってボンヤリしていると,
「・・・そろそろあちらの部屋へ来て下さい・・・」
と呼び出される.
朝から,韋駄天のTさんの部屋で酒盛りである.私はお酒は飲まないが,朝からの酒盛りは“いいね”である.
朝食前に,新宿組,横浜組の別に,昼食を予め選ぶように指示を受ける.帰りの途中で摂る昼食の予約だそうである.
■大広間で朝食
7時30分,2階の大広間で朝食.
またもや大規模な一斉食事に,何だか自分がブロイラーになって,餌を啄んでいるような錯覚に陥る.情緒もヘッタクレもないが,食事の中身は決して悪くない.ただ,チョッピリ冷めているだけだ.
食事は30分ほどで終わる.
帰りのバスは,10時半頃だという.それまでは自由時間である.
<朝食>
<平家の里>
■冠木門から入場
韋駄天のTさんの先導で,私たちが泊まっている旅館の隣にある“平家の里”を一回りすることになる.受付のある太敷館で入場料1人500円也を支払う.
園内は,たくさんの観光客で賑わっている.
■園内を一回り
案内図を頼りに,園内を一回りする.
まずは,「調度営みどころ」をザッと見る.次いで「床しどころ」「種々伝えどころ」「赤間神宮」「鹿園」「餉の館」「よろず売どころ」の順に廻る.
湯西川と平家の関係について,私は何の知識もないが,ここで貰った資料によると.湯西川は平家落人の安住の地になったところのようである.
<バスを乗り継いで帰途につく>
■千葉行のバスに乗車
平家の里を一回りして,再び旅館に戻る.
10時10分頃,新宿組が乗車するバスが旅館の前から出発する.続いて,10時27分,良く浜組は,何故か千葉行のバスに乗車するように指示を受ける.
バスは満席である.私たち横浜組も指定された場所に座る.
10時27分,私たちを乗せたバスが旅館前を出発する.
どうやら往路を辿っているようだが,まるで覚えていない.車窓から改めて眺めると沢山の商店や旅館が建ち並んでいる.
「そういえば,昨日,旅館に着いてから,すぐに宴会で,温泉街を全く歩かなかったナ・・」
ちょっと残念.
■ゆけむり会館
11時14分,ゆけむり会館に到着する.私たちは同じバスに乗ったままだったが,一部の乗客の出入りがある.その出入りが完了するまで,休憩になる.
11時27分,ゆけむり会館を発車する.
■田子作で昼食
11時38分,田子作に到着する.
ここで昼食.事前に申し込んでいた食事が能率良く運ばれてくる.私の昼食は,650円也の掻き揚げソバである.
残念ながら,作ってから少し時間が経っているようである.掻き揚げにパリパリ感がない.
<650円也の掻き揚げソバ>
■横浜行バスに乗り換える
13時15分,名前は分からないが,大きな売店のあるパーキングエリアに到着する.
ここで横浜行のバスに乗り換える.横浜駅前までの所要時間は約1時間半.居眠りをしている内に,16時02分,無事,横浜駅前(天理ビル)に到着する.
16時30分頃,無事帰宅.
日頃,塔ノ岳でお会いしている皆さんとの語らいは,本当に楽しかったナ.
(おわり)
「丹沢の山旅」の前回の記事
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