<一本松付近の紅葉>
霜柱とネコ日向ぼっこの丹沢:塔ノ岳(今年35回目)
(単独山行)
2010年12月4日(土) 晴
■混雑する1番バス
師走になると,毎日が何となく慌ただしくなる.そうなると余計に塔ノ岳に登りたくなるから不思議である.昨夜の内から,明日,土曜日には,塔ノ岳に登るぞと決心,早めに就寝した.そして,今朝,予定通り4時に起床する
・・・が,何となく寝不足感があり,身体が重い.
「今日の体調は余り良くないかな・・」
と思いながらも,予定通り5時10分に家を出発する.
大船発5時44分小田原行の電車に乗車する.席に座ると瞬く間に睡魔が襲ってくる.どうせ終点で降りるのだからと思って,居眠りを開始する.するとあっと言う間に小田原に到着する.乗り換えた小田急電鉄の車内でも眠たくて仕方がないが,ウッカリ寝てしまうと下車駅の渋沢を乗り過ごしてしまうので,起きているのに苦労する.
大倉行1番バスに乗車する.もう三角髭のTさん他数名のご常連が乗車している.私が席に座って間もなく下り電車が到着する.するとドヤドヤと沢山の登山客がバスに乗り込んできて,たちまちの内に,バスは大混雑となる.韋駄天のTさん,K大Nさん,大船在住の韋駄天Sさん,カメラマンのMさんなど,ご常連の方々も沢山乗車してくる.
■登山口付近の紅葉
例によって,私が軽くストレッチをしている間に,大多数の登山客は塔ノ岳を目指して登山を開始する.私の脇で,マラソンのご常連が出発準備をしている.
「今日は橋本まで,タイムトライアルします・・今日みたいに天気が良いと,気持ちが良いですね・・今日は5時間位かな・・」と超人的である.
軽くストレッチを終えて,私も7時08分に大倉から歩き出す.昨日の大雨にもかかわらず,路面は案外乾いていて歩きやすい.しかし,歩き出してすぐに,自分の身体が重く感じて,本調子ではないことを自覚する.そこで,特に歩き出し直後は特にユックリと歩くことに専念する.これが実際にはなかなか困難で,ついつい歩行速度を上げがちになるから困ったものである.最初に歩行速度を上げてしまうと,花立山荘手前辺りでバテ気味になることが経験的に分かっているが,ついついオーバーペースになりがちである.こんなときは,やっぱり修行が足りないなと反省する.
紅葉前線は登山口付近まで下がってきている.登山口付近の杉林を過ぎると,見事に紅葉した木々が朝日を浴びて輝いている.私は何度も立ち止まって紅葉の写真を撮り続ける.
■久々のK大Nさん
丹沢ベースを通過した頃,私より先に歩き出したK大Nさんに追いつく.暫くの間,K大Nさんと雑談をしながら一緒に歩く.
7時28分,観音茶屋を通過する.やがて前方を行くカメラマンのMさんに追いつく.
これは何時ものパターンである.でも,登り坂に強いMさんには,花立山荘辺りで再び追いつかれるというのが最近のパターンである.多分,今日も同じパターンになるなと思いながら,暫くの間雑談をしながら一緒に歩く.そして,登山道が比較的平らな間だけ先に行かせて貰う.
<落ち葉の絨毯を踏みながら・・・>
■堀山の尾根からの富士山
8時13分,駒止茶屋を通過する.大倉を歩き出してから1時間05分経過している.体調が万全ではないことを考えれば,まあ,こんなところだろうと自己評価しながら通過する.そして,堀山の尾根に到着する.
今日もスッキリと晴れ渡った青空に真っ白な富士山がクッキリと見えている.素晴らしすぎる見晴らしである.堀山山頂近くで立ち止まって,富士山の写真を何枚か写す.
その後,やや下り坂の尾根道を快調に飛ばして,8時29分,堀山の家を通過する.小草平からも富士山が良く見えている.
■萱場平
多少ペースを落として,堀山の家からの坂道を登り続ける.そして,8時48分に萱場平を通過する.
萱場平を過ぎる辺りから,霜柱が見えるようになる.気温9.3℃.
■韋駄天のSさんと立ち話
9時06分に,後7分坂に到着する.心の中で,もう一寸の辛抱,もう一寸の辛抱と念仏のように唱えながら登り続ける.坂の途中で後ろを振り返ると,カメラマンのM氏の姿が見える.どうやら,今日も何時ものパターンになったようである.
後7分坂を,シッカリ7分掛けて登る.そして,9時10分,花立山荘に到着する.ここからの富士山の眺めも素晴らしい.
花立山荘を通過して,花立山に向かい始めたとき,同じバスに乗り合わせていた韋駄天の大船Sさんが下山してくる.相変わらず高速である.
「やあ,FHさん・・・この頃,大船で会いませんね・・」
と私に話しかけてくる.そういえば,これまで2回ほどバッタリ大船駅付近で会ったことがある.
この挨拶を切っ掛けに立ち話を開始する.入れ歯やインプラントの話など,とりとめもない話を5~6分続ける,
そして,9時16分,再び歩き出す.
金冷シの少し手前で,韋駄天のTさんとすれ違う.1分少々立ち話をする.Tさんは今年だけで3百数十回塔ノ岳に登っているとのこと.再来年頃には,通算登頂回数が2000回を超える予定だという.まさに“凄い!!”.
Tさんと立ち話をしながら,“自分は通算で何回ぐらい塔ノ岳に登っているんだろう”と胸算用をしてみる.仮に,ここ10年(実際はもっと長いが・・),年平均50~60回登っていると仮定しても,通算では,せいぜい500~600回程度にしかならない.どんなに甘く計算しても,とても700回には達しないだろう.そう考えると,一口に1000回と言っても,これは大変なことだと改めて思う.
Tさんと話をしている間に,カメラマンのMさんが,私を追い越していく.暫くの間,私はMさんの後に付いて登っていたが,Mさんの歩行速度がとにかく速い.金冷シを過ぎる頃から,私は段々と息が切れがしてくる.無理をしては拙いなと感じたので,
「とても付いていけませんので,後から参ります・・」
とお断りして,歩行速度を落とす.
たちまちの内に,Mさんとの間が広がっていく.そして,塔ノ岳山頂に到着する頃には,100メートルほど間が空いてしまう.わたしのリュックの重さは標準の約7キログラム.Mさんのリュックの重さは伺っていないので正確には分からないが,重いカメラや機材が入っているので,優に10キログラムは越えているだろう.凄いことだ.私には到底無理だ.
<韋駄天さんが下る>
■塔ノ岳山頂
9時42分,塔ノ岳山頂に到着する.大倉からの所要時間は2時間34分.芳しくない.とはいえ,花立山荘付近でSさんと立ち話をしていた6分を差し引くと,前回の所要時間とほぼ同じになる.この辺りが,今の自分にとって,最適な登攀速度ということになるだろう.
土曜日とあって,山頂は沢山の登山者で賑わっている.寒いながら風もなく穏やかな日和である.しかし,山頂の気温は+1.2℃.かなり寒い.
例によって,山頂からの風景を一回り撮影する.
■尊仏山荘
尊仏山荘に入る.席がほぼ一杯になるほど沢山の客が居る.小屋番はオーナーのHさん他,2人体制.客の大半は顔見知りの方々である.例によって300円也のお茶を所望する.お茶を持ってきた小屋番のYさんに,ソッと,
「ネコ,元気ですか・・」
と伺う.
「元気ですよ.どこか外で昼寝していますよ・・」
とのこと.
15分ほどすると,K大Nさんが山荘に入ってくる.
「おや,随分速いですね・・」
「そうなんですよ.この頃,涼しいから汗かかないでしょう.今日は2時間50分ほどでしたよ.韋駄天のTさんとすれ違う場所が,だんだん上にずれてきましたよ・・」
そうこうしている内に,珍しく三角髭のTさんが山荘に入ってくる.
「あれ,珍しいですね.でも,随分ユックリでしたね,どこか別の所を廻ってきたんですか・・?」
「いえ,いえ,・・実は息子と一緒だったので・・」
なるほど,Tさんそっくりの青年が一緒である.
Tさんの息子さんも,大船から私と同じ電車の同じ車両に乗っていたようである.そういえば,見慣れない若い男性が一緒の場所に乗ったのを思い出した.その男性がTさんの息子だったとは,驚きである.
ネコのミー君に会いたいと思う.山荘の外に出てネコを探す.日向ぼっこをしているというので,山荘の東側に廻ってみるが見当たらない.改めて別棟の山猫山荘の2階を見上げると,ミー君が窓際で日向ぼっこをしている.
「オ~ィ・・ミーや,・・こっちを見なさい・・」
と声を掛けるが,ミー君はふて腐れているのか,私の呼びかけを無視しつづける.まあ,良いかで,無表情なミー君の写真を撮る.どうやら左目から目脂が出ているようである.でも,今日はミー君の元気な姿が確認できたので,良しとしよう.
■紅葉を楽しみながら下山
私は大倉発12時40分のバスに乗りたいと思う.そこで,余裕を見て,10時20分に尊仏山荘を出発する.今日は土曜日.すれ違いに登ってくる登山者が多い.下山途中,何人かの顔見知りとバッタリ.その都度,立ち止まって,二言三言挨拶を交わす.
一本松付近では,紅葉の写真を撮りながら下る.
時計を見ながら,12時04分,雑事場ノ平を通過する.観音茶屋付近で,後ろから凄いスピードで下山してくる人の足音が聞こえてくる.先に行って貰おうと山側に避難する.後ろから来たのはご常連の女性である.私の顔を見ると,
「あら,まだ,ここですか? もうとっくに下ったと思っていましたよ・・」
「私,12時40分のバスに合わせて,適当に下っています.」
「あら,私も40分のバスに乗るつもりです・・」
・・ということで,大倉バス停まで雑談しながら同行する.そして,12時33分,予定通りの時間に,大倉バス停に到着する.
■それにしても眠い
バスに乗ると,途端に眠くなる.途中道路工事があって渋滞.つい居眠りをして,ハッと気がつく.小田急電車の車内でも,座席に座った途端に眠くなり,気がつくともう小田原に着いている.小田原からの湘南電車でも,ついつい居眠り.そして危うく下車駅の大船を乗り過ごすところだった.
そして,夕方.夕食を済ませた18時頃から眠くて仕方がなくなる.遂に18時30分に就寝する.21時30分頃一旦眼が覚めるが,そのまま翌朝4時まで眠り続ける.
翌日の5日,日曜日.眠気もなくなり,やっと正常に戻った.
「なんで,あんなに眠かったんだろう・・?」
<ラップタイム>
7:08 大倉歩き出し
7:28 観音茶屋(9.7℃)
7:44 見晴茶屋(8.7℃)
8:13 駒止茶屋(8.1℃)
8:30 堀山の家(6.℃)
9:10 花立山荘(7.4℃)(9:16まで雑談)
9:29 金冷シ
9:42 塔ノ岳山頂 着(5.9℃)
=================================================
10:20 塔ノ岳山頂 発
10:32 金冷シ
10:42 花立山荘
11:17 堀山の家
11:35 駒止茶屋
12:02 見晴茶屋
12:11 観音茶屋
12:33 大倉 着
[山行記録]
■水平距離 7.0km(片道)
■累積登攀下降高度 1269m
■登攀所要時間(雑談時間を含む)
大倉 発 7:08
塔ノ岳 着 9:42
(所要時間) 2時間34分(2.57h)
登攀速度 1269m/2.57h=493.8m/h
■下降所要時間
塔ノ岳 発 10:20
大倉 着 12:33
(所要時間) 2時間13分(2.22h)
下降速度 1269m/2.22h=571.6m/h
(おわり)
「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/8f58a2182d6438bc7ab817a74251dbbb
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/c354fbeb620bc67e5b0b7e6dc89cb191
霜柱とネコ日向ぼっこの丹沢:塔ノ岳(今年35回目)
(単独山行)
2010年12月4日(土) 晴
■混雑する1番バス
師走になると,毎日が何となく慌ただしくなる.そうなると余計に塔ノ岳に登りたくなるから不思議である.昨夜の内から,明日,土曜日には,塔ノ岳に登るぞと決心,早めに就寝した.そして,今朝,予定通り4時に起床する
・・・が,何となく寝不足感があり,身体が重い.
「今日の体調は余り良くないかな・・」
と思いながらも,予定通り5時10分に家を出発する.
大船発5時44分小田原行の電車に乗車する.席に座ると瞬く間に睡魔が襲ってくる.どうせ終点で降りるのだからと思って,居眠りを開始する.するとあっと言う間に小田原に到着する.乗り換えた小田急電鉄の車内でも眠たくて仕方がないが,ウッカリ寝てしまうと下車駅の渋沢を乗り過ごしてしまうので,起きているのに苦労する.
大倉行1番バスに乗車する.もう三角髭のTさん他数名のご常連が乗車している.私が席に座って間もなく下り電車が到着する.するとドヤドヤと沢山の登山客がバスに乗り込んできて,たちまちの内に,バスは大混雑となる.韋駄天のTさん,K大Nさん,大船在住の韋駄天Sさん,カメラマンのMさんなど,ご常連の方々も沢山乗車してくる.
■登山口付近の紅葉
例によって,私が軽くストレッチをしている間に,大多数の登山客は塔ノ岳を目指して登山を開始する.私の脇で,マラソンのご常連が出発準備をしている.
「今日は橋本まで,タイムトライアルします・・今日みたいに天気が良いと,気持ちが良いですね・・今日は5時間位かな・・」と超人的である.
軽くストレッチを終えて,私も7時08分に大倉から歩き出す.昨日の大雨にもかかわらず,路面は案外乾いていて歩きやすい.しかし,歩き出してすぐに,自分の身体が重く感じて,本調子ではないことを自覚する.そこで,特に歩き出し直後は特にユックリと歩くことに専念する.これが実際にはなかなか困難で,ついつい歩行速度を上げがちになるから困ったものである.最初に歩行速度を上げてしまうと,花立山荘手前辺りでバテ気味になることが経験的に分かっているが,ついついオーバーペースになりがちである.こんなときは,やっぱり修行が足りないなと反省する.
紅葉前線は登山口付近まで下がってきている.登山口付近の杉林を過ぎると,見事に紅葉した木々が朝日を浴びて輝いている.私は何度も立ち止まって紅葉の写真を撮り続ける.
■久々のK大Nさん
丹沢ベースを通過した頃,私より先に歩き出したK大Nさんに追いつく.暫くの間,K大Nさんと雑談をしながら一緒に歩く.
7時28分,観音茶屋を通過する.やがて前方を行くカメラマンのMさんに追いつく.
これは何時ものパターンである.でも,登り坂に強いMさんには,花立山荘辺りで再び追いつかれるというのが最近のパターンである.多分,今日も同じパターンになるなと思いながら,暫くの間雑談をしながら一緒に歩く.そして,登山道が比較的平らな間だけ先に行かせて貰う.
<落ち葉の絨毯を踏みながら・・・>
■堀山の尾根からの富士山
8時13分,駒止茶屋を通過する.大倉を歩き出してから1時間05分経過している.体調が万全ではないことを考えれば,まあ,こんなところだろうと自己評価しながら通過する.そして,堀山の尾根に到着する.
今日もスッキリと晴れ渡った青空に真っ白な富士山がクッキリと見えている.素晴らしすぎる見晴らしである.堀山山頂近くで立ち止まって,富士山の写真を何枚か写す.
その後,やや下り坂の尾根道を快調に飛ばして,8時29分,堀山の家を通過する.小草平からも富士山が良く見えている.
■萱場平
多少ペースを落として,堀山の家からの坂道を登り続ける.そして,8時48分に萱場平を通過する.
萱場平を過ぎる辺りから,霜柱が見えるようになる.気温9.3℃.
■韋駄天のSさんと立ち話
9時06分に,後7分坂に到着する.心の中で,もう一寸の辛抱,もう一寸の辛抱と念仏のように唱えながら登り続ける.坂の途中で後ろを振り返ると,カメラマンのM氏の姿が見える.どうやら,今日も何時ものパターンになったようである.
後7分坂を,シッカリ7分掛けて登る.そして,9時10分,花立山荘に到着する.ここからの富士山の眺めも素晴らしい.
花立山荘を通過して,花立山に向かい始めたとき,同じバスに乗り合わせていた韋駄天の大船Sさんが下山してくる.相変わらず高速である.
「やあ,FHさん・・・この頃,大船で会いませんね・・」
と私に話しかけてくる.そういえば,これまで2回ほどバッタリ大船駅付近で会ったことがある.
この挨拶を切っ掛けに立ち話を開始する.入れ歯やインプラントの話など,とりとめもない話を5~6分続ける,
そして,9時16分,再び歩き出す.
金冷シの少し手前で,韋駄天のTさんとすれ違う.1分少々立ち話をする.Tさんは今年だけで3百数十回塔ノ岳に登っているとのこと.再来年頃には,通算登頂回数が2000回を超える予定だという.まさに“凄い!!”.
Tさんと立ち話をしながら,“自分は通算で何回ぐらい塔ノ岳に登っているんだろう”と胸算用をしてみる.仮に,ここ10年(実際はもっと長いが・・),年平均50~60回登っていると仮定しても,通算では,せいぜい500~600回程度にしかならない.どんなに甘く計算しても,とても700回には達しないだろう.そう考えると,一口に1000回と言っても,これは大変なことだと改めて思う.
Tさんと話をしている間に,カメラマンのMさんが,私を追い越していく.暫くの間,私はMさんの後に付いて登っていたが,Mさんの歩行速度がとにかく速い.金冷シを過ぎる頃から,私は段々と息が切れがしてくる.無理をしては拙いなと感じたので,
「とても付いていけませんので,後から参ります・・」
とお断りして,歩行速度を落とす.
たちまちの内に,Mさんとの間が広がっていく.そして,塔ノ岳山頂に到着する頃には,100メートルほど間が空いてしまう.わたしのリュックの重さは標準の約7キログラム.Mさんのリュックの重さは伺っていないので正確には分からないが,重いカメラや機材が入っているので,優に10キログラムは越えているだろう.凄いことだ.私には到底無理だ.
<韋駄天さんが下る>
■塔ノ岳山頂
9時42分,塔ノ岳山頂に到着する.大倉からの所要時間は2時間34分.芳しくない.とはいえ,花立山荘付近でSさんと立ち話をしていた6分を差し引くと,前回の所要時間とほぼ同じになる.この辺りが,今の自分にとって,最適な登攀速度ということになるだろう.
土曜日とあって,山頂は沢山の登山者で賑わっている.寒いながら風もなく穏やかな日和である.しかし,山頂の気温は+1.2℃.かなり寒い.
例によって,山頂からの風景を一回り撮影する.
■尊仏山荘
尊仏山荘に入る.席がほぼ一杯になるほど沢山の客が居る.小屋番はオーナーのHさん他,2人体制.客の大半は顔見知りの方々である.例によって300円也のお茶を所望する.お茶を持ってきた小屋番のYさんに,ソッと,
「ネコ,元気ですか・・」
と伺う.
「元気ですよ.どこか外で昼寝していますよ・・」
とのこと.
15分ほどすると,K大Nさんが山荘に入ってくる.
「おや,随分速いですね・・」
「そうなんですよ.この頃,涼しいから汗かかないでしょう.今日は2時間50分ほどでしたよ.韋駄天のTさんとすれ違う場所が,だんだん上にずれてきましたよ・・」
そうこうしている内に,珍しく三角髭のTさんが山荘に入ってくる.
「あれ,珍しいですね.でも,随分ユックリでしたね,どこか別の所を廻ってきたんですか・・?」
「いえ,いえ,・・実は息子と一緒だったので・・」
なるほど,Tさんそっくりの青年が一緒である.
Tさんの息子さんも,大船から私と同じ電車の同じ車両に乗っていたようである.そういえば,見慣れない若い男性が一緒の場所に乗ったのを思い出した.その男性がTさんの息子だったとは,驚きである.
ネコのミー君に会いたいと思う.山荘の外に出てネコを探す.日向ぼっこをしているというので,山荘の東側に廻ってみるが見当たらない.改めて別棟の山猫山荘の2階を見上げると,ミー君が窓際で日向ぼっこをしている.
「オ~ィ・・ミーや,・・こっちを見なさい・・」
と声を掛けるが,ミー君はふて腐れているのか,私の呼びかけを無視しつづける.まあ,良いかで,無表情なミー君の写真を撮る.どうやら左目から目脂が出ているようである.でも,今日はミー君の元気な姿が確認できたので,良しとしよう.
■紅葉を楽しみながら下山
私は大倉発12時40分のバスに乗りたいと思う.そこで,余裕を見て,10時20分に尊仏山荘を出発する.今日は土曜日.すれ違いに登ってくる登山者が多い.下山途中,何人かの顔見知りとバッタリ.その都度,立ち止まって,二言三言挨拶を交わす.
一本松付近では,紅葉の写真を撮りながら下る.
時計を見ながら,12時04分,雑事場ノ平を通過する.観音茶屋付近で,後ろから凄いスピードで下山してくる人の足音が聞こえてくる.先に行って貰おうと山側に避難する.後ろから来たのはご常連の女性である.私の顔を見ると,
「あら,まだ,ここですか? もうとっくに下ったと思っていましたよ・・」
「私,12時40分のバスに合わせて,適当に下っています.」
「あら,私も40分のバスに乗るつもりです・・」
・・ということで,大倉バス停まで雑談しながら同行する.そして,12時33分,予定通りの時間に,大倉バス停に到着する.
■それにしても眠い
バスに乗ると,途端に眠くなる.途中道路工事があって渋滞.つい居眠りをして,ハッと気がつく.小田急電車の車内でも,座席に座った途端に眠くなり,気がつくともう小田原に着いている.小田原からの湘南電車でも,ついつい居眠り.そして危うく下車駅の大船を乗り過ごすところだった.
そして,夕方.夕食を済ませた18時頃から眠くて仕方がなくなる.遂に18時30分に就寝する.21時30分頃一旦眼が覚めるが,そのまま翌朝4時まで眠り続ける.
翌日の5日,日曜日.眠気もなくなり,やっと正常に戻った.
「なんで,あんなに眠かったんだろう・・?」
<ラップタイム>
7:08 大倉歩き出し
7:28 観音茶屋(9.7℃)
7:44 見晴茶屋(8.7℃)
8:13 駒止茶屋(8.1℃)
8:30 堀山の家(6.℃)
9:10 花立山荘(7.4℃)(9:16まで雑談)
9:29 金冷シ
9:42 塔ノ岳山頂 着(5.9℃)
=================================================
10:20 塔ノ岳山頂 発
10:32 金冷シ
10:42 花立山荘
11:17 堀山の家
11:35 駒止茶屋
12:02 見晴茶屋
12:11 観音茶屋
12:33 大倉 着
[山行記録]
■水平距離 7.0km(片道)
■累積登攀下降高度 1269m
■登攀所要時間(雑談時間を含む)
大倉 発 7:08
塔ノ岳 着 9:42
(所要時間) 2時間34分(2.57h)
登攀速度 1269m/2.57h=493.8m/h
■下降所要時間
塔ノ岳 発 10:20
大倉 着 12:33
(所要時間) 2時間13分(2.22h)
下降速度 1269m/2.22h=571.6m/h
(おわり)
「丹沢の山旅」の前回の記事
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