中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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歩いて巡る中山道六十九宿(第13回):第2日目(1);新加納立場(間ノ宿)

2012年07月05日 04時00分26秒 | 中山道六十九宿

                              <善休寺付近で地元の方の説明を受ける>

 歩いて巡る中山道六十九宿(第13回):第2日目(1);新加納立場(間ノ宿)
             (五十三次洛遊会)
        2012年6月22日(金)~24日(日)

2012年6月23日(金)

<第2日目の行程全体図>

 第2日目の行程は,蘇原から美江寺までの水平歩行距離21.9キロメートルである.途中,加納宿(53),川渡宿(54),美江寺宿(55)を通過する予定である.全行程ほとんど平らで,累積登攀高度17メートル,累積下降高度47メートルに過ぎない.
 ただ,加納宿の中のルートが複雑そうである.



<各務原地図(2)>



<第2日目の出発点へ>

■ホテルルートインの朝食
 年を取ると,どうしても朝の目覚めが早くなる.これは家に居ても旅先でも同じである.
 今朝も4時に起き上がってしまう.寝ていられないのである.旅先なのでパソコンを持っていない.家に居るときには,今の時間,ブログ記事を更新している筈である.もちろん,ホテル1階のロビーまで下ればパソコンは使えるし,1泊1000円を支払えば,パソコンも貸して貰えるが,そこまでしてパソコンにしがみついていたいとも思わない.
 所在がないので,部屋のテレビを何となく見ながら時間を過ごす.
 朝食は6時45分からである.
 朝食の少し前,6時30分にロビーまで下って,共用のパソコンを使って,私のブログの様子をチェックする.その結果,昨日(6月22日)は558IP,2402PVのアクセスがあったようである.
 6時45分からロビー脇のレストランで朝食を摂る.バイキング方式.あまり沢山取らないように注意しながら食材を選ぶ.結局,私の朝食は下の写真の通りとなる.これで栄養のバランスが取れているかどうか,栄養学の知識がない私にはサッパリ分からない.ただ,適当に食べていて,今日まで大過なく過ごせているので,まあ,こんなもので良いだろうと思っている.
 この後,モーニングコーヒーを1杯賞味する.


<ホテルルートインの朝食はバイキング>

■格好いい赤い電車
 7時50分,ホテル玄関前集合ということになっている.
 全員が集合時間前に集まる.時間厳守でとても気持ちがよい.出発予定時間8時より大分早く,7時48分にホテルから歩き出す.
 昨日の往路を神明神社まで戻る.途中,名鉄「ろっけん」駅に停車中の赤い電車の写真を撮る.
 8時03分,今日の出発点である神明神社に到着する.

<名鉄「ろっけん」駅に停車中の赤い電車>


<神明神社>

<各務原市役所と市民公園>

■各務原市役所
 地図を片手に,国道21号線の旧道沿いに,西へ,西へとひたすら歩き続ける.周囲は,特記すべきものは何もない平凡な町並みが続く.
 8時19分,進行方向右手に,少々くすんでいるが大きな立派な建物が見え出す.地図から判断して,各務第市役所だと確信する.
 もし,市役所が開いていれば,総務課か観光課のようなところに立ち寄って,資料を貰いたいと思うが,まだ8時ちょっと過ぎでは,いくら何でも早すぎる.資料のことはサッサと諦めて,市役所前を素通りずる.

<各務原市役所>

■各務原市民公園
 市役所のある場所辺りから,歩道の幅が広くなり,大きな街路樹が素敵な木陰を造っている.ずいぶんと綺麗で良いところである.地図で確かめると,近くに名鉄の「しみんこうえん(市民公園)」駅や図書館がある.私たちは,各務原市市民公園の南側の縁に沿って歩いている.
 広々とした立派な公園である.どうやら手入れも行き届いているようである.時間があれば是非散策してみたいなと思う.
 毎度愚痴ることだが,私は平らな所が殆どない鎌倉に住んでいる.そんなこともあって,広くて平らな所に強いあこがれを持っている.話は飛んでしまうが,何時も凸凹した鎌倉の公園ばかり見ていると,お隣の藤沢市の公園が羨ましくて仕方がないのも,藤沢市の公園が実に広々としているからである.

<広くて素敵な市民公園>

■那珂橋を渡る
 8時29分,新境川に架かる那珂橋を渡る.それほど大きな橋ではないが,石造りの立派な橋柱が建っている.

<那珂橋を渡る>

■西那珂稲荷神社
 8時37分,西那珂稲荷神社に到着する.それほど大きな神社ではないが,立派なお社が造られている.神社の由来などは,手許の資料では不明.

<西那珂稲荷神社>

<新加納立場>

■新加納立場略図
 下のイラスト(資料5)は新加納立場を示している.
 
日吉神社でたまたまお話しした男性からちょうだいしたものだが,私の所有するスキャナーの大きさの制約から,イラストの一部分しか入力できない.このイラストがあると,この地域にある神社仏閣の位置関係がハッキリ分かる.

※日吉神社で説明を受けた男性から戴いたもの(部分)

■日吉神社
 8時45分,日吉神社参道に到着する.
 資料5によると,ここは大津の総本宮日吉神社の分祀社.祭神は大山咋神(オオヤマグイノカミ).創建は不明.ここには蛙にまつわる言い伝えがあり,古くから「げえろ祭り」が行われているという.拝殿の前に狛蛙が奉納されているという(この記事を読んだのは,日吉神社を通り過ぎてから.蛙を見ていない.シマッタ!).
 同行者の1人がトイレに行きたいというので,トイレ探しを兼ねて,日吉神社をお参りする.100メートルほど参道を進むと,立派な社殿が見えてくる.参道左手に近所の方々と思われる皆さんが集まって何か作業をしている.
 世話役と思われる男性に,O村さんがトイレがないかを伺う.すると男性は善休寺の方を指さしながら,
 「多分,善休寺にトイレがある筈・・・」
と教えてくれる.


<日吉神社;社殿に向かって右側に狛蛙が居るはずだが・・・>

■げえろ祭り
 資料5によると,4月第1日曜日にげえろ祭りが行われる.
 「日吉神社の池に,いつごろからか大きな蛙が住みつき,村人にいたずらをするようになった.村の人は,腹が減って悪さをするのだろうと,池にごちそうを投げ入れた.その後,蛙のいたずらがなくなっただけでなく,薬をとどけたり,雨を降らせてくれるなど福蛙として親しまれるようになった.これをしのんで,祭りがおこなわれるようhになった」とのこと.


■新加納一里塚跡と新加納立場
 善久寺への道すがら,8時52分新加納一里塚跡を通る.江戸日本橋から104番目の一里塚である.京三条大橋まで,後32里である.
 ここには,新加納一里塚と書いた白い杭が立っている.そのすぐ隣に「新加納立場」の杭も立っている.
 傍らにある案内板の説明によると,鵜沼宿と加納宿の間は約17キロメートル(4里10丁)と長いために,立場(たてば)(立場茶屋)と呼ばれる小休所が,ここ新加納に設けられたという.もちろん,例の皇女和宮もここで休息された.


<新加納一里塚>


<新加納立場>

■善休寺

 道標の前の路地に入って,8時56分,善休寺に到着する.境内には人の気配はなく,静まり返っている.辺りを見回すがトイレはない.
 「どこにトイレがあるんだろう・・・」
と探している内に,どこからともなく,先ほどの男性が現れて,
 「トイレは,あっちの方にあるよ・・・」
と教えてくれる.
 一見,ぶっきらぼうで恐そうなオジサンだが,なかなか親切な方である.
 「トイレが見つからなかったら,こ私の家のトイレを使ってください・・・」
と言いながら,お寺の隣の家を指さす.生け垣に囲まれた大きな敷地の家である.
 オジサンは,私たち全員に「中山道新加納立場」(資料5)を手渡す.有り難いことである.
 仲間の1人がトイレに行っている間に,いろいろと説明を伺う.このオジサン,この地域の何かの役員をされているとのこと.この地域の観光にも力を入れて,地域の整備をしていきたいとのこと.
 オジサンが隣の生け垣の家を指さしながら,
 「・・・ここが御典医の屋敷だったところですよ」
と教えてくれる.
 お話しを伺っている内に,脛を丸出しにしていた私は,何カ所も蚊に喰われて,痒くて堪らなくなる.
 痒いのは実に困るが,旅をしていると,地元の方との楽しい出合が度々ある.これがまた,旅の醍醐味でもある.

<善休寺で地元の方の説明を伺う>

■双体道祖神
 連久寺から西へ向かう.ヤブ蚊に何カ所も射された脹ら脛が痒くて堪らないが,我慢するしかない.
 9時08分,路傍で可愛い双体道祖神が祀られているのを発見する.信濃路を歩いているときに,沢山の双体道祖神と出会ったことを懐かしく思い出す.
 この辺りには竹林が多いようである.


<双体道祖神>


<この辺りには竹林が多い>


                           (つづく)
[参考資料]

資料1;岸本豊,2007,『新版中山道69次を歩く』信濃毎日新聞社
資料2;ウエスト・パブリッシング(編),2008,『中山道を歩く旅』山と渓谷社
資料3;今井金吾,1994,『今昔中山道独案内』日本交通公社
資料4;五街道ウォーク事務局,発行年不詳,『ちゃんと歩ける中山道六十七次』五街道ウォーク事務局
資料5;各務原歴史研究会(編),「中山道新加納立場」各務原市・各務原市観光協会


「中山道六十九宿」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/21d1c1f39f894709d51578d3c43300c1

「中山道六十九宿」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/da466c4bdc6140268eb0ac93069ad9f9

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