中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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初冬の丹沢:富士山とネコの塔ノ岳(今年46回目)

2009年12月07日 06時17分43秒 | 丹沢の山旅

                 <塔ノ岳山頂からの富士山の眺望>

     初冬の丹沢:富士山とネコの塔ノ岳(今年46回目)
             (単独山行)
          2009年12月6日(日)


■重い腰を上げる
 昨日(12月4日),大腸ポリーブの検査を受けた.その結果,ポリーブは「なし」ということだった.正直なところ,ホッとした.
 今日は,天気は良さそうである.
 いつものように,4時に起床する.天気予報では,今日は快晴の筈である.これまでの私ならば,こんな日には一も二もなく丹沢へ出掛けるのだが,最近,何だかんだで丹沢から足が遠ざかっていると,わざわざ出掛けるのがとても億劫である.暫くの間,私の心の中では,「行く」「行かない」の葛藤が続く.それでも,最後には,今日行かなければ,また暫くの間,丹沢がお留守になり,メタボになると,もう一人の私に脅かすので,とにかく久々に塔ノ岳へ出掛けることにする.
 仏暁,5時10分に家を出発する.夜中に雨が降ったのか路面がビショビショに濡れている.それに,家を出たときには.辺りは真っ暗.ときどき自動車が通り過ぎるが,住宅地の中を歩いている人は居ない.

                     <早朝の大倉バス停>

■混雑するバス
 JR大船駅から小田原を経由して,小田急渋沢駅に出る.駅前からの大倉行1番バスは,沢山の登山客で,意外に混雑している.私がバスに乗ったときには,座席はほぼ満席である.直ぐに下り電車が到着して,ドヤドヤと登山客がバスに乗り込んでくる.バスはたちまちの内に,立ち席も押し合いへし合いの状態になる.
 バスの車内を見回すと,K村女史,韋駄天のTさん,カメラマンのMさん,K大Nさんなどの多士済々,ご常連の顔が見える.若い方々も随分と沢山乗っている.

                       <紅葉の登山口>

■カメラマンのMさんの後ろを歩く
 バスは,7時丁度に大倉バス停に到着する.
 韋駄天のTさん達が,そそくさと出発する.例によって,私はモタモタしている.カメラマンのMさんから,数分遅れて,私も出発する.
 昨夜降った雨のために,道路はかなり濡れている.

 前回,塔ノ岳を訪れたのは,11月23日だった.あれから2週間も間が空いている.今日も塔ノ岳山頂まで3時間程度掛かっても仕方がないなと覚悟する.
 足元が濡れていて,かなり滑りやすいが,歩き出してみると意外に調子がよい.
 「この分だと,3時間は容易に切れるだろうな・・」
と確信する.
 丹沢ベース付近で,前方を歩いているMさんの後ろ姿が見え出す.その内に少しずつ間隔が狭まる.追い越すのも気が引けるので,暫くの間,後ろを歩き続ける.その内に,Mさんが,後ろを振り返って,
 「なんだ,やっぱりFHさんか・・・お先に・・」
ということのなる.
 「では,とりあえず・・坂に弱いので,花立ぐらいで一緒になると思いますが・・」
で,とりあえずは先に行かせて貰う.

               <モミジ坂:紅葉の見頃は過ぎたが・・>

■富士山がとても良く見える
 今年の紅葉は,例年より早かったようで,モミジ坂の紅葉は,もう殆ど散ってしまった.今日は日曜日なので,沢山の登山客が列を作って登っている.本調子ではないものの,たまにしか登山しない人に較べれば,いくらか速く歩ける私は,何人かの方々を追い越させていただくが,逆に威勢の良い若者の集団に追い越される.
 それでも,当初,大倉を歩きだしてから,1時間10分で駒止茶屋に到着するつもりだったが,何となく調子が出てきて,1時間03分で到着する.このままの速度で登り続けることができれば,2時間30分台で山頂かなと思いながら,堀山の尾根を歩き続ける.
 今日は素晴らしい快晴.堀山の尾根から富士山がとても良く見えている.こうなると所要時間などどうでも良くなり,立ち止まって富士山の写真を撮りまくる.

                   <堀山からの富士山>

■萱場平
 堀山の家からの急坂は意識的に登攀速度を少し落とす.途中でノビたら大変だからである.登山学校で習ったことも思い出しながら,脂汗をかかないように慎重に登り続ける.
 戸沢分岐手前の長い階段が濡れている.濡れた木に登ると滑るので,足元に注意しながら登り続ける.そして,萱場平で恒例の定点写真を撮る.


                    <今日の萱場平>

■南アルプスの山々が良く見える
 花立山荘手前の長い階段に近づく頃,さすがに疲労してくる.長い階段を登るときに,
 「7分間の辛抱だぞ,がんばれ」
と自分に言い聞かせながら登り続ける.その間に2人の登山者に追い抜かれる.
 花立山荘からも富士山がとても良く見えている.山荘前のベンチで数名の登山客が休憩を取っている.彼らは一体何時登り始めたのだろうか.あるいは下りの客なのだろうか.
 花立山荘から花立のコル,花立台まで登るのに10分も掛かる.やっぱりバテ始めているなと実感する.花立台からは富士山だけでなく,南アルプスの山々も手に取るように見えている.



                 <花立場からの富士山と南アルプスの眺望>

■塔ノ岳山頂
 9時23分に金冷シを通過する.最初の長い階段を登り切ったところで,韋駄天のTさん達とすれ違う.Tさんが,
 「・・どこか病気になられたそうですね.もう大丈夫ですか・・」
と私に話しかけてくる.
 随分と多くの方々から,病気の心配をして貰っていることを知り恐縮する.
 案の定,頂上付近で登攀速度はずいぶんと落ちたが,9時38分に,何とか塔ノ岳山頂に到着する.
結局,山頂までの所要時間は,2時間28分であった.今頃の時期ならば,本来,2時間15~20分程度で到着できるはずだが,病み上がりなので,まあ,まあ,こんなところで良しとしよう.
 山頂から,富士山,南アルプスの山々がとても良く見えた.やっぱり冬だなと実感する.

                  <塔ノ岳山頂からの眺望>

■尊仏山荘のネコ
 尊仏山荘の小屋番はOさんと,名前が分からない方.
 Oさんがいるので,ネコのミー君が実にノンビリ,伸び伸びとしている.Oさんの側で甘えたり,爪を研いだりしている.そんなネコを眺めていると,こちらも癒される.早速,ネコの写真を撮りまくる.
 山頂の気温は,9時40分現在で+5.2℃.やっぱり季節並みの気温である.
 まずは300円也のお茶を所望する.お茶を飲みながら,コンビニのオニギリを1個食べ終わる頃,カメラマンのMさんが尊仏山荘に入ってくる.暫くの間,WINDOWS 7の雑談.
 日曜日だというのに,山荘に入ってくる登山客は殆ど居ない.ご常連の姿もない.




   

■下山開始
 私は大倉発12時40分のバスに乗ろうかと思う.特段急ぐこともないのだが・・・
 10時11分に尊仏山荘を出発して下山を開始する.今日はストックを使わずに,基本を忠実に守りながら下山するつもりである.
 金冷シ手前で,同じバスに乗っていたK大Nさんとすれ違う.
 「今日はいい天気で気持ちが良いですね・・」
とお互いに挨拶する.

■次々に声を掛けられる
 萱場平付近で,見知らぬ男性の方から声を掛けられる.
 「今日はお一人ですか・・?」
 当初,私に話しかけているとは知らずにキョトンとしていうと,
 「この前,登山学校のお友達と一緒でしたね・・」
と言う.誰だか良く思い出せないが,とにかく適宜挨拶をする.
いつか私が登山学校の話をしたらしい.私はすっかり忘れている.
 この男性,一緒に登ってきた仲間に,
 「ほら,この方が,何時も話をしている登山学校の方ですよ・・」
と紹介される.私,ドギマギ.それにしても,彼の言う「一緒に登っていたお友達」って,一体誰だろう.mako氏かな? いや違う.ノシイカさん,それとも6期のNさん?
 どうも良く分からない.

■ヘトヘトな紳士
 写真を撮りながら,下り続けていると,今度は,堀山の家近くの岩稜で,年輩の方に声を掛けられる.
 「今頃,下山してくるんでしたら,どこかで1泊したんですか」
 「いえ,今朝登って,降りてきたんです」
 「のぼったって? どこまで登ったんですか」
 「塔ノ岳ですよ」
 「えっ! 塔ノ岳まで行って来たんですか.私なんぞ,ここまで登るのに3時間も掛かりましたよ.あと1時間ぐらいで山頂につきますか?」
 「そうですね,今のお宅の調子だとあと,2時間30分ほどでしょうか・・・」
 「私はもう70才.とても速く歩けません」
定番の「もう年だ」という愚痴を言う.
 丁度そのとき御年(数えで)80才のK女史が降りてくる.
 「この方,78才,私77才・・・70才なんてまだ若いですよ・・・」
 「Kさんも私も3時間あれば塔ノ岳山頂まで登りますよ・・繰り返して登っていれば,70才でも,速く登れるようになりますよ」

■山麓の紅葉が見頃
 モミジ坂の紅葉は,見頃を過ぎてしまった.今年は随分と早い感じがする.今は,観音茶屋付近の紅葉が見頃のようである.私は,観音茶屋から丹沢ベースの間で,紅葉の写真を何枚も撮り続け,随分と時間を費やしてしまう.私は12時40分のバスに乗りたかったので,最後は少々慌てて下山する.そして,12時38分,駆け込むようにして大倉バス停に到着する.
 12時40分のバスは,8割方の座席が帰りの登山客で一杯になった.
 今回は,久々の塔ノ岳登山だったが,やっぱり充実感があった.出がけるときは,何となく億劫だったが,やっぱり登って良かったなと思う.
 下りで道草をしていたので,登りと同じ時間が掛かってしまったのが滑稽である.
 今回の塔ノ岳は,今年になって46回目.今年中に,あと4回登って,何とか年間50回をクリアしたいなと思っている.
 病み上がりにしては,結構な速度で上り下り下が,その割には,疲労感がない.このまま,もとの体力に復帰できれば良いなとつくづく思う.
 明日は歯科医の診察を受けなければならない.また,市の健康診断も近々受診することになっている.
 馬齢を重ねるにつれて,医者の掛かりも多くなるのはやむを得ないかな.

[ラップタイム]

 7:10  大倉歩き出し
 
7:30  観音茶屋
 7:44  見晴茶屋
 8:12  駒止茶屋
 8:28  堀山の家
 8:45  戸沢分岐
 9:08  花立山荘
 9:23  金冷シ
 9:38  塔ノ岳山頂 着
==================================
10:11  塔ノ岳山頂 発(+5.2℃)
10:27  金冷シ
10:41  花立山荘
11:20  堀山の家
11:35  駒止茶屋
12:02  見晴茶屋
12:18  観音茶屋
12:32  登山口
12:37  大倉 着

 [山行記録]

■水平距離
       7.0km

■累積登攀下降高度   1250m

■登攀所要時間
  大倉  発       7:10
  塔ノ岳 着       9:38
 (所要時間)  2時間28分(2.47h)
 登攀速度   1250m/2.47h=506.1m/h

■下降所要時間
  塔ノ岳 発      10:11
  大倉  着      12:37
 (所要時間)  2時間26分(2.43h)
 下降速度   1250m/2.43h=514.4m/h
                         (おわり)
「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/7d05de8c7d76f4f4df27427a5de8254e
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/041ff6df63998cd2f64ade92c94a49cf 



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