<静かな笹藪の道を行く(13:01頃)>
晩秋の三浦アルプス(南尾根)縦走
(単独山行)
2008年11月10日(月)
この所,西から前線が次から次へと本州南部を通過中で,寒くてスッキリしない日が続いている.
早朝,例によって4時頃起床する.天気予報が悪かったので,折角の土日は,丹沢の塔ノ岳詣でを取りやめた.今日は雨さへ降らなければ,是非とも,塔ノ岳を往復したいと思う.そこで,5時10分に家を出て,近くのモノレール駅へ急ぐ.ところが,途中から霧雨が落ち始め,一向に止む気配がない.私は塔ノ岳行きを諦めて,途中から家に引き返す.
7時過ぎに,朝食を摂る.
先ほどまで降っていた霧雨は,何時の間にか止んでいる.それだけでなく,曇り空ながら,何となく空が明るくなっている.
「・・・シマッタ! 塔ノ岳へ出掛けていれば良かった・・・」
と思ったが後の祭り.
今日は,このまま,おとなしく家に居ようかと思ったが,このところの運動不足が気になって仕方がない.そこで,暫く振りに,近場の三浦アルプスでも,軽く散策してこようと思い立つ.
<山行ルート>
地形図:25,000分の1『鎌倉』『横須賀』
<プロフィールマップ>
<南アルプス(南尾根)プロフィールマップ>
※プリントするとハッキリ見える.
■思いつきで三浦アルプスへ
先ほど,塔ノ岳に行くつもりで用意したリュックを,そのまま担いで,近くのバス停からバスに乗って,10時頃,鎌倉駅に到着する.鎌倉駅から横須賀線の電車に乗って,10時28分に田浦駅に到着する.駅前の広場で,軽くウオームアップをして,寒くて硬くなっている手足をほぐす.
10時38分に,田浦駅から歩き出す.
今日は少し詳細にラップタイムや地形を記録しようかと思っている.というのも,余談になるが,私のブログにアクセスして頂く読者の傾向を調べていると,「三浦アルプス」の検索語でアクセスされる方々が,ほぼ毎日のように居られるからである.
勿論,このブログにも三浦アルプスに関する記事を,若干,掲載しているが,ここ数ヶ月の間,新しい記事を掲載していない.この際,折角だからやや詳しく取材して,最新の情報を纏めたいと思い始める.そこで,地形図やコンパスだけでなく,がーミンのGPSも持参することにした.
<「三浦梅の里」の看板が見え始める(10:46頃)>
■田浦梅林
10時41分に田浦郵便局前の跨線橋を渡り,梅林入口に向かう路地に入る.時々自動車が往来するが,クネクネと続く細い道を抜けて,10時51分に,梅林入口に到着する.入り口付近では,何かの工事が始まっているらしくて,工事関係者が集まって,忙しなく作業をしている.
やや長い階段を登っていると,ようやく体の中が暖まってくる.
田浦梅林に到着する.辺りには全く人気がない.送電線の真下まで登ると,僅かに紅葉した山並みが見え始める.まだ,まだ,紅葉の見頃は先のようである.
すっかり落葉している梅林の中を歩く.梅林内は綺麗に掃除されていてゴミ一つ落ちていない.
11時09分,展望台に到着する.早速がーミンのGPSを取りだして現在位置と標高をチェックする.手許のGPSによると,ここの標高は約118メートルである.「約」を付けた理由は,二つある.第1に私が測定している位置は,地表より約1メートル高い胸の位置であること.そして,第2に,GPSに現れる数値が1~2メートルの範囲で常に変動しているからである.
どこかの保育園だろうか,数名の幼児が遊んでいる.1人の若い女性が子供達を見守っている.人なつこい幼児が1人,離れた所から私の所まで駆け寄ってきて,
「・・今日は・・・」
と大きな声で挨拶をする.可愛い.
「はい・・今日は.元気だね・・・」
と私も思わずニッコリとする.たったこれだけのことだが,とても気分が良くなる.
<人気のない三浦梅林(10:54頃)>
<展望台付近の高台からの眺望(11:10頃)>
■横浜横須賀道路の跨線橋
わざわざ展望台に登ることはしなかったが,この辺りからの眺望は素晴らしい.紅葉で僅かに色づいた山並みが美しい.
すこしユックリしすぎたかなと思いながら,11時10分に展望台を出発する.
間もなく山道に入る.そして,やや急な下り坂を進むと,11時16分に横浜横須賀道路の上に掛かる陸橋(標高96m)に到着する.金網に囲まれた陸橋を渡ると,ややヤセた尾根道になる.そして,小さなコルを通過する.
11時21分,田浦大作町へ下る道を分岐する.やがて,目の前に,これから登る三浦アルプスの尾根が立ちはだかるように見えてくる.まだ,紅葉の最盛期にはなっていないが,それでも綺麗に色づいた木々が盛り上がるように見えている.
11時29分,急坂の取っ付き(標高102m)に到着する.足元には紫色の綺麗な花が沢山咲いている.この花は,多分,○○○○○だろうと思うが,花に疎い私とはいけ,間違えるのも恥ずかしい.ここは○○○○○で済ませることにする.今度,鎌っこ倉ぶでジャイアンに会ったときにでも教えて貰うことにしよう.
<横浜横須賀道路を跨ぐ跨線橋が見え出す(11:16頃)>
<前方に紅葉が始まった三浦アルプス東尾根が見え出す(11:23頃)>
<綺麗な花○○○○○が沢山咲いている(11:27頃)>
■乳頭山からの遠望
急坂を登る.坂の途中にうるさいほど何本ものトラロープが取り付けられている.わざわざ取り付けて頂いた方には申し訳ないが,このトラロープは,必ずしも安全とは言えそうもないので,トラロープには全く頼らずに登り切る.ただ,今朝方まで降っていた雨のために,露岩が滑りやすくなっているので,慎重に登るように留意する.
11時35分に尾根の上(標高146m)に到着する.ここで,南尾根を行こうか,それとも北尾根を廻ろうかと,少し迷うが,今回は久々に南尾根を廻ろうと思う.そこで,尾根を南に下る.直ぐの中尾根との分岐に到着する.
分岐から東電が設置した金属の階段を利用して,坂を登って,11時40分に乳頭山山頂(標高200m)に到着する.
ここからの眺望は素晴らしい.眼下に某大手造船所の施設が見える.その左手に横浜金沢区の六浦付近の海岸が見えている.僅かに掛かった靄の向こうに,野島や八景島シーパラダイスの建物が見下ろせる.
野島の近くには,flower-hillが延べ18年にわたりお世話になった場所がある.あの懐かしい建物が,ここから,手に取るように見えている.建物を見ながら,暫くの間,甘酸っぱい思い出に耽る.
<乳頭山山頂からの眺望(11:40頃)>
■迷いやすい尾根道
また,ユックリし過ぎた.11時43分に乳頭山を出発する.直ぐに金属の階段を下る.その先は,緩やかな上り下りのある尾根道になる.歩き出して直ぐに,畠山方面への分岐(標高180m)を通過する(11時44分).ここから畠山山頂(標高205m)を通過して,羽山町後山に下山できるが,それでは歩く距離が余りに短いので,そのまま南尾根を辿る.尾根は南南東から次第に向きを変えて南西に向かう.
11時51分,標高197メートルほどの小さなコルを通過,少し下って,直ぐに標高192メートルの鞍部を通過する.そして,11時53分,何の標識もない分岐(標高165m)に到着する.左手は尾根伝いになだらかな上り,右手の道はやや下り坂で尾根を巻いている.
普通に考えると尾根伝いの道を歩きたくなる.ところが,25,000分の1の地図とコンパスを注意深く使えば,右手の道を辿るのが正解だと分かる.
種明かしをすれば,今から10年ほど前に,ここで迷って,何気なく左の道を辿り,かなり先まで進んで,また,戻った経験がある.
<紛らわしい分岐(13:52頃)>
※この分岐に表示はないが右に下るのが正解
■送電鉄塔下で一休み
一度下って,また登り返す.すると,11時58分頃,前方の木の間から大きな鉄塔が見え始める.そこにまた分岐(標高176m)がある.ここにも道標はないが,進行方向右手(北寄り)の道を進む.
12時03分に鞍部(標高145m)を通過する.ここから金属の階段を登る.そして,12時05分,送電線鉄塔下(標高168m)に到着する.鉄塔には「東京南線3・4号No.34」と書いた金属板が取り付けられている.
鉄塔の周辺は綺麗に下草が刈り取られていて,休憩を取るのに最高の広場になっている.ここで3分ほど休憩を取る.
広場の片隅にススキが繁茂している,ススキの先には,色づき始めた森が見えている.
<鉄塔付近から紅葉の素晴らしい山肌が見える(12:06頃)>
■小さなコルと鞍部の連続
12時07分に鉄塔下を出発する.この辺りは登山者も少ないらしくて,登山道は夏草に覆われていて,少々分かりにくい.登山道入口付近にはネコジャラシが繁茂している.
余談になるが,丹沢の塔ノ岳を訪れる度に,尊仏山荘の営業部長へのお土産としてネコジャラシを1~2本,持っていきたいなと何時も思っているが,大倉尾根周辺には,どうやらネコジャラシは生えていないようである.
ネコジャラシや夏草が繁茂する中,尾根道を探しながら先へ進む.一旦,下り坂を抜けてから,少々長い登り坂を通過して,12時13分,小さなコル(標高171m)を通過する.また下って,登り返して,次のコル(標高183m)を通過する.
背の丈の倍ほどもある笹のトンネルを潜りながら急な下り坂を進む.近くにあるアオキと笹に掴まりながら慎重に下る.路面は濡れていて,とても滑り安く,少々難儀である.
また鞍部(標高158m)を通過して,次のコル(標高136m)を通過する.
こんなことを記述していると,切りがないほど小さなコルが次から次へと現れる.
そして,12時33分,標高143メートル付近で,また二股にぶつかる.ここにも何の標識もない.少々迷うが,右側の尾根道を選ぶ.所がほんの数分歩いた所で,左側の道と再び合流する.
<ネコジャラシの中に道が隠れている(12:08頃)>
■二子山が見え隠れする
12時39分,標高135メートルの鞍部を通過する.ここからトラロープの長い急坂を一気に登る.そして,12時42分,大木が生えているコル(標高140m)に到着する.ここで,3分ほど経ち休憩を取る.
ここから一気に下って,標高120メートルの鞍部を通過,登り返して標高130メートルのコルに到着する.傍らに「目標番号31」という看板が立っている.
ここからも沢山の上り下りがある.これらをいちいち記述するのは冗長なので省略する.
12時48分,目標番号31(120m)の鞍部を通過する.
12時56分,目標番号30(標高131m)を通過する.
13時頃,長い笹のトンネルが続く登り坂を通過して,目標番号29(標高160m)のコルを通過する.
13時10分,「連絡尾根の頭」と書いた分岐(標高138m)に到着する.森戸川に下る枝道との分岐である.一瞬,森戸川に降りたいなとも思うが,直ぐに気を取り直して,そのまま尾根道を辿る.
やがて,北側に木の枝の間から二子山が見え隠れするようになる.
13時27分,尾根の南斜面に沿う巻き道になる.途中,倒木が行く手を阻むが,倒木を乗り越えて先へ進む.
13時31分,目標番号27(標高128m)を通過する.ここで新沢方面に下る道と分岐する.進行方向右側の道を進む.
13時42分,三角点のあるコル(標高189m)に到着する.ここは目標番号26の場所である.
<大木が生えているコルを通過する(12:40頃)>
(つづく)
「三浦アルプス」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/8cc9a8c46746f49becedfcb71b904b58
「三浦アルプス」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/f0c7fd428fc4661b873775cf51c7b781
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