<山頂付近で出会ったシカ;2009/2/4>
丹沢表尾根のヒル
<塔ノ岳(第37回目)の補足>
2009年8月12日(水)
台風9号が太平洋の東へ去った後,8月13日は晴天になった代わりに,猛烈に暑くなった.贅沢なもので,曇っていれば早く晴れないかなと思うし,晴れれば晴れたで,もっと涼しくならないかなと贅沢を言う.
そんな日の午後,冷房が入っていない部屋で,パソコンに向かう.
お陰様で,私のブログにアクセスしてくださる方々の人数も次第に増えているようで,有り難いことだと思っている.
アクセスしていただく方は,どうやら大別して,定期的に訪問していただいている方と,アクセスワードを使って,一時的にアクセスされる方に分けられるようである.
このアクセスワードを見ていると,世の中の出来事を反映して,時々刻々と変化していることが分かる.つい先日までは,ペルーでお世話になった現地ガイドの三井さんに関する記事へのアクセスが多かったが,ここ数日は,丹沢のヒルに関するアクセスがとても増えている.
そこで,今回は,この「丹沢表尾根のヒル」について,所感を述べたいと思う.
*************************
■尊仏山荘でヒル談義
一昨日(8月12日),私は,雨の中,大倉尾根を経由して,丹沢の塔ノ岳を訪れた.その様子は,すでにこのブログに記載したとおりである.ただ,このgooのブログでは,1回に掲載できる容量が10,000文字以内という制約があるため,尊仏山荘で,折角,ヒルが話題になったのに,そのときの情景を十分に記述することができなかった.
そこで,今回は,ヒルだけを取り上げてみたいと思う.
2008年8月12日(水),9時50分頃から,尊仏山荘でヒル談義が始まる.
ご常連の女性が,最近,テレビで「丹沢のヒル」をテーマにした番組を見て,気持ちが悪くなったと言ったのが,ヒル談義の切っ掛けだった.
居合わせた登頂2000回の門馬さんが,半ば憤慨しながら,
「・・・俺も2000回も塔ノ岳に登っているが,ヒルに会ったことなど1回もないよ・・・ただ1回,大倉の水道のところに置いてあるタワシにヒルが居たことがあるだけだよ」
女性が相づちを打つ.
「・・・そう,タワシにヒルが居たことがあるんです.でも,登山していてヒルに会ったことはないですよ・・・」
やや声を荒げながら門馬さんが続ける.
「・・・新聞やテレビを見ていると,まるで丹沢の至る所にヒルが居て,ヒルを踏みつけながら登山するような印象を受けてしまうよ・・・こんな大げさな記事を出していたら,事情を知らない人は丹沢へ来なくなっちゃうよ.風評被害がひどすぎるんで新聞社に文句言わなければいけないな・・」
■ヒルは丹沢に限らず何処にでも居る
この門馬さんのご意見に,私もまったく同感である.
私は,ご常連に比較すれば,回数はそれほど多くないが,それでも年に50~60回ほど,丹沢の塔ノ岳を訪れている.ヤビツからは年に数回,同じく鍋割山からも年に数回,塔ノ岳を訪れている.
私も丹沢山系に限らず,どこの山にでも,少なからぬヒルは生息していると思っている.現に,数年前に訪れた静岡県と長野県の県境沿いの低山でもヒルを見かけた.
■ヒルを必要以上に怖がる
話を戻して,話を丹沢表尾根に限定しよう.
表尾根にも,ヒルは確かに居る.しかし,普通に登山道を歩いている限り,2000回の門馬さんが言うとおり,まずヒルに遭遇することはない.私もこれまで延べ数百回塔ノ岳を往復しているが,1回もヒルに会ったことはないと強調しておきたい.
私の所にも,時々,
「塔ノ岳でヒルにあったことはないか?」
という問い合わせがあるが,私は何時も,
「普通に登山道を歩いていれば,めったにヒルに会うことなどありません」
とお答えしている.すると,
「あなたの歩く速度が速いから,ヒルが追いつかないんでしょう.やっぱり居ますよ・・」
と頑強に主張する人も少なからずいる.
絶対にヒルに血を吸われる羽目に陥ると信じて疑わない方には,丹沢へお出で頂かなくても結構!
でも,風評に惑わされて居られる方を,これ以上,不安に陥れないでいただきたい.どうぞ安心しておいで下さいと,声を大にして言いたくなる.ただし,登山道を外れないでいただきたい.
■必要以上にヒルを怖がる
私は草むらに腰を下ろして休んだことはないので,草むらで絶対にヒルに会わないとは言わない.でも,途中の山小屋のベンチで休憩を取るのなら,ヒルの被害に遭う確率は限りなくゼロに近いと断言できる.仮にヒルを見かけても,避ければ良い.
中には,私がいくら大丈夫だと言っても,
「・・夏の間はヒルが怖いので丹沢へ行くにはヤメにします」
という方も居られる.
それは人それぞれの自由.どうぞご勝手に・・・
でも,正直なところ,必要以上にヒルを怖がるのは,愚かなことのように思える.
■シカだけだろうか
ヒルの話題になると,決まってシカが悪者になる.
シカがヒルをばらまくというのも事実だろうとは思うが,ヒルをばらまくのはシカだけでなくて,他にも沢山の動物がいるだろう.その中で一番ヒルをばらまいているのは,ひょっとしたら,私たち登山者かもしれない.
あるいは,シカ説の他に,もっと根本的な要因があるのかもしれない.
下草の手入れができなくなっていることの方が,もっと重大な原因かもしれない(これは,私の根拠のない無責任な発言だが・・・).
<可愛いシカの親子連れ>
■営業部長,おまえもか!
ネコのSさんと会ってご機嫌な尊仏山荘の営業部長に聞く.
「・・・お前さん,その辺りの茂みからヒルを持ち込んだことあるだろう・・?」
営業部長は,大きなアクビをして,知らんぷりしている.私は,心の中で,
「お前さんにヒルに血を吸われたという話は聞いたことないな・・・」
と思う.もっとも確かめたわけではないが・・
営業部長は,「盛り」の季節になると,大倉辺りまで下って,ニャーゴ,ニャーゴと変な声で鳴いていたようだが.営業部長もそろそろ10歳.人間で言えば不惑の年を越えた・・・忠実なシモベのOさんの話だと,最近はあまり遠出をしなくなっているようである.
そうなると,我が愛するミー君は,少なくともヒルの媒介者ではない.
「良かった,良かった・・」
ミー君の綺麗な毛並みを見ていると,ヒルなんてまったく無関係のことと信じるようになる.
<ヒルには関係ないよと営業部長が言っている>
■登頂2000回の門馬さんがヒルに会ったことがない!
読者の皆さん.
大倉尾根で,逆にヒルに会おうとしても,そう簡単には会えません.何せ,2000回も塔ノ岳に登っている門馬さんが,ヒルに会ったことないって言っているんだから・・・これほど確かな情報はないでしょう.
仮に,門馬さんが2001回目にヒルにあったとしても,塔ノ岳でヒルに会う確率は2001分の1.実際には門馬さんは2000回達成後も,セッセと塔ノ岳へ登って居られるので,もっと確率は小さくなっいる.
ヒルの記事を書いた記者さんだって,塔ノ岳には何回も行っていないでしょう.
そうなると,どちらを信用するかは自明のこと.
ヒルを侮ってはいけない.でも,ヒルなど気にせずに,山を楽んだ方が得.
このことを,今回の記事では,声を大にして言いたかった!!!
(終わり)
「ヒルに関する山行記事」
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/6cabafd1e013b56cf788edfec16ef206
「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/aeee82e8ecfd1c5297a8ff43ff13c582
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/4e211ad4e1c301b6365892696aa3c3f8
丹沢表尾根のヒル
<塔ノ岳(第37回目)の補足>
2009年8月12日(水)
台風9号が太平洋の東へ去った後,8月13日は晴天になった代わりに,猛烈に暑くなった.贅沢なもので,曇っていれば早く晴れないかなと思うし,晴れれば晴れたで,もっと涼しくならないかなと贅沢を言う.
そんな日の午後,冷房が入っていない部屋で,パソコンに向かう.
お陰様で,私のブログにアクセスしてくださる方々の人数も次第に増えているようで,有り難いことだと思っている.
アクセスしていただく方は,どうやら大別して,定期的に訪問していただいている方と,アクセスワードを使って,一時的にアクセスされる方に分けられるようである.
このアクセスワードを見ていると,世の中の出来事を反映して,時々刻々と変化していることが分かる.つい先日までは,ペルーでお世話になった現地ガイドの三井さんに関する記事へのアクセスが多かったが,ここ数日は,丹沢のヒルに関するアクセスがとても増えている.
そこで,今回は,この「丹沢表尾根のヒル」について,所感を述べたいと思う.
*************************
■尊仏山荘でヒル談義
一昨日(8月12日),私は,雨の中,大倉尾根を経由して,丹沢の塔ノ岳を訪れた.その様子は,すでにこのブログに記載したとおりである.ただ,このgooのブログでは,1回に掲載できる容量が10,000文字以内という制約があるため,尊仏山荘で,折角,ヒルが話題になったのに,そのときの情景を十分に記述することができなかった.
そこで,今回は,ヒルだけを取り上げてみたいと思う.
2008年8月12日(水),9時50分頃から,尊仏山荘でヒル談義が始まる.
ご常連の女性が,最近,テレビで「丹沢のヒル」をテーマにした番組を見て,気持ちが悪くなったと言ったのが,ヒル談義の切っ掛けだった.
居合わせた登頂2000回の門馬さんが,半ば憤慨しながら,
「・・・俺も2000回も塔ノ岳に登っているが,ヒルに会ったことなど1回もないよ・・・ただ1回,大倉の水道のところに置いてあるタワシにヒルが居たことがあるだけだよ」
女性が相づちを打つ.
「・・・そう,タワシにヒルが居たことがあるんです.でも,登山していてヒルに会ったことはないですよ・・・」
やや声を荒げながら門馬さんが続ける.
「・・・新聞やテレビを見ていると,まるで丹沢の至る所にヒルが居て,ヒルを踏みつけながら登山するような印象を受けてしまうよ・・・こんな大げさな記事を出していたら,事情を知らない人は丹沢へ来なくなっちゃうよ.風評被害がひどすぎるんで新聞社に文句言わなければいけないな・・」
■ヒルは丹沢に限らず何処にでも居る
この門馬さんのご意見に,私もまったく同感である.
私は,ご常連に比較すれば,回数はそれほど多くないが,それでも年に50~60回ほど,丹沢の塔ノ岳を訪れている.ヤビツからは年に数回,同じく鍋割山からも年に数回,塔ノ岳を訪れている.
私も丹沢山系に限らず,どこの山にでも,少なからぬヒルは生息していると思っている.現に,数年前に訪れた静岡県と長野県の県境沿いの低山でもヒルを見かけた.
■ヒルを必要以上に怖がる
話を戻して,話を丹沢表尾根に限定しよう.
表尾根にも,ヒルは確かに居る.しかし,普通に登山道を歩いている限り,2000回の門馬さんが言うとおり,まずヒルに遭遇することはない.私もこれまで延べ数百回塔ノ岳を往復しているが,1回もヒルに会ったことはないと強調しておきたい.
私の所にも,時々,
「塔ノ岳でヒルにあったことはないか?」
という問い合わせがあるが,私は何時も,
「普通に登山道を歩いていれば,めったにヒルに会うことなどありません」
とお答えしている.すると,
「あなたの歩く速度が速いから,ヒルが追いつかないんでしょう.やっぱり居ますよ・・」
と頑強に主張する人も少なからずいる.
絶対にヒルに血を吸われる羽目に陥ると信じて疑わない方には,丹沢へお出で頂かなくても結構!
でも,風評に惑わされて居られる方を,これ以上,不安に陥れないでいただきたい.どうぞ安心しておいで下さいと,声を大にして言いたくなる.ただし,登山道を外れないでいただきたい.
■必要以上にヒルを怖がる
私は草むらに腰を下ろして休んだことはないので,草むらで絶対にヒルに会わないとは言わない.でも,途中の山小屋のベンチで休憩を取るのなら,ヒルの被害に遭う確率は限りなくゼロに近いと断言できる.仮にヒルを見かけても,避ければ良い.
中には,私がいくら大丈夫だと言っても,
「・・夏の間はヒルが怖いので丹沢へ行くにはヤメにします」
という方も居られる.
それは人それぞれの自由.どうぞご勝手に・・・
でも,正直なところ,必要以上にヒルを怖がるのは,愚かなことのように思える.
■シカだけだろうか
ヒルの話題になると,決まってシカが悪者になる.
シカがヒルをばらまくというのも事実だろうとは思うが,ヒルをばらまくのはシカだけでなくて,他にも沢山の動物がいるだろう.その中で一番ヒルをばらまいているのは,ひょっとしたら,私たち登山者かもしれない.
あるいは,シカ説の他に,もっと根本的な要因があるのかもしれない.
下草の手入れができなくなっていることの方が,もっと重大な原因かもしれない(これは,私の根拠のない無責任な発言だが・・・).
<可愛いシカの親子連れ>
■営業部長,おまえもか!
ネコのSさんと会ってご機嫌な尊仏山荘の営業部長に聞く.
「・・・お前さん,その辺りの茂みからヒルを持ち込んだことあるだろう・・?」
営業部長は,大きなアクビをして,知らんぷりしている.私は,心の中で,
「お前さんにヒルに血を吸われたという話は聞いたことないな・・・」
と思う.もっとも確かめたわけではないが・・
営業部長は,「盛り」の季節になると,大倉辺りまで下って,ニャーゴ,ニャーゴと変な声で鳴いていたようだが.営業部長もそろそろ10歳.人間で言えば不惑の年を越えた・・・忠実なシモベのOさんの話だと,最近はあまり遠出をしなくなっているようである.
そうなると,我が愛するミー君は,少なくともヒルの媒介者ではない.
「良かった,良かった・・」
ミー君の綺麗な毛並みを見ていると,ヒルなんてまったく無関係のことと信じるようになる.
<ヒルには関係ないよと営業部長が言っている>
■登頂2000回の門馬さんがヒルに会ったことがない!
読者の皆さん.
大倉尾根で,逆にヒルに会おうとしても,そう簡単には会えません.何せ,2000回も塔ノ岳に登っている門馬さんが,ヒルに会ったことないって言っているんだから・・・これほど確かな情報はないでしょう.
仮に,門馬さんが2001回目にヒルにあったとしても,塔ノ岳でヒルに会う確率は2001分の1.実際には門馬さんは2000回達成後も,セッセと塔ノ岳へ登って居られるので,もっと確率は小さくなっいる.
ヒルの記事を書いた記者さんだって,塔ノ岳には何回も行っていないでしょう.
そうなると,どちらを信用するかは自明のこと.
ヒルを侮ってはいけない.でも,ヒルなど気にせずに,山を楽んだ方が得.
このことを,今回の記事では,声を大にして言いたかった!!!
(終わり)
「ヒルに関する山行記事」
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/6cabafd1e013b56cf788edfec16ef206
「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/aeee82e8ecfd1c5297a8ff43ff13c582
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/4e211ad4e1c301b6365892696aa3c3f8