BugattType35
某日シンプルな構成の、シートを持参された方がおられました。
お話をお伺いいたしましたら、その昔ブガッティの創立者エントレー氏が、自身の為に製作したシートと
同じ物を製作して頂けませんか?とのご相談をされました。
当時はウレタンと言う物が存在しない時代でしたが 当時と同じ素材を使用して製作したいと、
世界数カ国に依頼致しましたが、全てウレタンを使用し製作してしまうと・・・
その方は出来上がって来たシートと数十枚の色あせた写真を資料に
『当時と同じホースヘアー(馬の肌毛)で製作出来ませんか?』との事でした。
下の画像はその時のシートです。
バックレスト部分です。
弊社に少しですが、ホースヘアーのストックがありますとお答えいたしましたら、『是非復元して下さいと』
私もBugattに興味があり ご依頼をお受けすることに相成りました。
但し車両は持ってくる事が出来ませんとの事で、全て当時の写真から計測して作業を進めることになりました。
先ずはシートベースとなる合板の製作です。
座面は左右大きさが違いますので、非対象です。
シートベースの大きな丸い穴は絞りボタンを通すのと表皮にコノリーレザーを使用致しますので、シート内の
空気を抜くホールです。
次の画像はバックレスト部分のベースです。
先ずは座面の製作を始めます。
ベース板に厚み弾力性ーを出すため ヤシの繊維とホースヘアーをラバー系の厚50mmのシートを接着します。
センタートンネルの逃がしの為に斜めにカットします。
これで座面の第一段階は終了ですので、一旦車両に合わせて見ます。
第二段階はいよいよホースヘアーを敷き詰めたり サイドサポートを製作したりと進んで行きますので、
偶にブログを覗いて頂けましたら嬉しい限りです。
クラシックカーは文化財で芸術品です 是非大切して下さいね。
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