2014年5月10日(土)に善光寺で行われた 善光寺びんずる市 に出店した。
当日は天気もよくて、お寺は本当によい雰囲気だった。
昨年の秋に善光寺に行ったとき の印象がとてもよかったので、
そこで行われる催事にぜひ出してみたい、と思ったのだ。
申し込みから出店までの期間が短いこと、落とされにくいこと、出店料が安いこと、うちから比較的近いこと、
というのも、出店しよう、という理由だ。
じつは今まで出店したことのある催事は、みな夫の属する団体の主催するものばかりで、
主催者側でない催事というものに出店するのは、これが初めてだ。
車が横付けできない催事、というのも初めてだった。
というのも、夫は木工家具作家なので、出品作品が重いから、
夫の属する団体が主催する屋外の催事は、基本的に車が横付けできるのだ。
台車を押して、指定された駐車場からテントやら什器やら品物やらを運んだ。
家具も、椅子一つだけにした。
砂利のところは、台車の車が噛んでぜんぜん進まない。
そこからは台車を置いて、ひとつひとつブースまで手で運ぶしかなかった。
周囲の準備/片づけの早さに置いて行かれた。
とはいっても、スタッフやお寺の方々のお手伝いはびっくりするぐらい篤い。
あんなに主催者側に助けてもらえる催事って、ないんじゃないか!?
ほんとうにありがとうございました。
お客さんはけっこうたくさん来ていた、という印象だったのだが、
繰り返し出店している人の話だと、前回よりも人の出が少なかったらしい。
ゴールデンウィーク明けは、ものが売れない、とこぼしていた。
庭の花を持ってきたり、と気安い感じの 「市」 という言葉がぴったりの催事で、本格的なクラフトは少なめで、
わたしの品物の値段が高く見えてしまったと思う。
途中からブース内のレイアウトを変えてみたりしたが、結果は散々。
でもそのせいか、わたしが木綿の糸を紡ぐのをびっくりして見てくださるお客さんは多かった。
きれいだ、と褒めてくれるお客さんも多かったし、
自分の作品に対する自信というか愛着というか、そこら辺を疑いたくなるということはなかったけれど、
ちょっと層を間違えたのか? という気持ちにはなった。 (よくあることだが。)
自分たちは催事慣れしていないな、というのが正直な感想だ。
夫におんぶにだっこという自覚はあるけれど、自分独りで出ていくことを考えると、
屋外の催事はちょっと考えた方がいいのかもしれない。
まず天候がばくちであるということ。 雨のときに染織作品は出したくない。
それに重いテントを自分独りで運んで設営しなければならない。 車の運転も大変だし、そういう体力にはまったく自信がない。
(松本 を目指す!と宣言できない自分がふがいないっていうか…。)
なんてことを、やっと今頃になって考えるようになったもんだ。
戦利品。
六地蔵側で出店されていた あざみ工房の村上さん と話していたら、
実はこういうものも持ってきている、とたくさん竹筬 (たけおさ) を見せてくださった。
シャツ地は 大きい機 でステンの筬を使っているけれど、マフラーは 学園手機 で竹筬で織っている。
その手持ちの竹筬の密度が粗い。 (15羽)
リネンマフラーはリネンに張りがあるから細い糸でもそれでいいのだが、手紡ぎ綿マフラーだともっと密度が高い方がよい。
仕方がないから 7本/2羽 とかいう面倒なことで織っていた。
やっぱり丸羽 (2本/1羽) で織りたいなぁ、手紡ぎ糸には当たりの柔らかい竹筬で織りないなぁ、と思っていたのだ。
店先で待ってもらって、ケータイでうんうん計算して、25羽 と 30羽 の筬を買ってきた。
一応ことわっておくと、竹筬というのは今や貴重なものなんである。 参考 : 日本竹筬技術保存研究会
買った筬の端を半紙や糊でちょっと直して、使ってみよう!
村上さんの話はしみじみ入ってくるものだった。 何はともあれ、手を動かさねばならない。
そして、手の早さの重要さは夫にもよく言われる。
ほんとにあまりにもムラがある、ということはよく自覚していて、そういう性格を治せない自分の甘さ、というのも分かってはいるのだけれど、
この歳までこれで何とか生きてきてしまったので、
真っ向から治そうとするよりも、せざるを得ない状況に自分を追い込む、という方法しかない、
とやっと思えるようになってきた。
(家にいる子供が減ったから、アタマのキャパが増えた。)
てな感じで、悲喜こもごもの催事であった。
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