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寒い時分 制服に合わせて着ていくのに、わたしの母、つまり
子供にとっては祖母の編んだセーターを着ているようなのだが、
もうちょっと薄いものも必要なんだそうなので、
手持ちの中細毛糸でベストを編んだ。
東洋紡のクレハ毛糸、というタグがついている。
20年以上まえに、シャッター街のひなびた商店のまえに出してある、あまり商品ののっていない古びたワゴンの上で見つけた。
買った時点でもう十分時間が経っていた感じ。
1綛 (かせ) 50gの紺色の中細毛糸が5綛。
(左下が綛の状態、右上はそれをバタフライにして使えるようにした状態。)
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男物のベストを編んで、足りるのだろうか!?
足りなくなっても、同じ糸を見つけるのは相当難しい。
糸を節約するために、なるべく薄いけれど透けない編地にしよう。 それならメリヤスでしょう。
でも飽きるんだよな。 メリヤス砂漠、なんて言葉があるくらい。
ということで、まえは左右、後ろは左右と真ん中、計5本だけジグザクのすっごくシンプルな柄を入れることにした。
紺色だし、好意的に解釈すれば、ガーンジー風 といいましょうか。
そして、編みながら糸が足りるかとハラハラするのが嫌なので、首から下向けに編むことにした。
ちょうど良い長さで止める、もしくは、糸が終わるまで編む、という作戦で。
普通、下から編んでいく場合だと、袖ぐりや襟ぐりの目を減らしていくのだが、
首から編む場合、逆に増やしていく。
編み図だと、〇段ごとに×目減らすことを△回繰り返す、というような指示が載っている。
逆さにするならそれをそのまま使えるのか、というと、それがどうもちょっと違う気がする。
たとえば、4段ごとに1目減らすこと2回、という場合、
実際には4段目と8段目に目が減る。 (とわたしは解釈している。)
それを逆さにすると、1段目と5段目に目が増える。
指示をそのままひっくり返す、つまり、4段ごとに1目増やすこと2回、という場合、
4段目と8段目に増えることになるから、
ちょっと小さくなる。
ということで、ちょっと考え考えデザインした。
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後ろ側。
編んでいてメリヤスは飽きるかと思いきや、これがけっこうハイになって面白い。
リズムに乗ってスイスイ、楽しい。
わたしは手がきついので、中細でも6号で編んだ。
少し緩めのゲージになったけれど、水通しした風合いは悪くないと思う。
ravely にアップしました。
大事に着てね。
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