待ちに待ったハイエイタス・カイヨーテの初日本公演に行った。
初アルバムから心酔し、このライブのチケット発売日には電話をかけまくったものである。
いぜん、興奮して浮ついた文体でわたしがアップした
ハイエイタス・カイヨーテに対する2本目の記事のリンクを一応貼っておく。 ★
ハイエイタス・カイヨーテは4人組のバンドである。
ジャンルをがどこ、ととてもいいにくいのだが、いちおうベースはソウルだそうだ。
どこのジャンル、といえないくらいオリジナリティにあふれている。
しかも各人の演奏のレベルがとても高い。 動画を見ると分かる。
さて実物はどうなのだろうか!?
一言でいえば、たいそう素晴らしかった。
ミュージシャンとしての技量が高くて、アルバムよりもライブのほうが面白い演奏ができるのなら、
大きなホールではなくぜったいこのくらいのライブハウスで聴かないと面白くない。
曲のテンポは速くないが、1拍の中のリズムがタイトで、しかもバリエーションが豊富である。
軽く跳ねているのが基本だが、イーブンになったり、2拍3連が入ったり、
仕掛けに満ちている。 決して飽きさせない。
そのリズムを作っているのはおもにドラムのペリン・モスとベースのポール・ベンダーで、
二人の息がよく合って、見ていて楽しい。
ドラムセットはやたらと並べたりせずある意味けっこう地味なのだが、
メリハリのある演奏で、かっこいい。 すっかり惚れ込んだ。
リムショットが決まるんだよなぁ。
キーボードが16分音符でフレーズを入れていると思いきや、じつはベースがユニゾンしていたりする。
キーボードが下の方でハモを入れていると思いきや、じつはベースが複数音を出していたりする。
いきなり跳ねたり2拍3連になったりするリズムの変化を、ドラムとベースがぴったり出している。
そこに抒情的になったりエレクトロみたいになったりと多彩なキーボードが入る。
4人の演奏技術がたいそう高いが、多分そのままだったらただの上手いバンドになってしまいかねない。
そこを唯一無二のボーカルのナイ・パームの歌が入って、独特の世界が出来上がる。
このオリジナルな音楽を作ることを4人がとても真剣に取り組んで、とても楽しんでいることが
よく分かった。
ほんとによいバンドだ、と思った。
しゃべりはほとんど入らず、ある意味淡々と演奏してゆく。
この変幻自在でタイトで格好いいリズムにちゃんと乗ることを聴衆に期待していないのか、
ハンドクラップを要求することもない。
あくまで演奏を提供する、という潔い自信を感じた。
ラピュタという曲があるのだが、それは宮崎アニメにインスパイアされたものなんだそうだ。
そういえば、手の中のタリスマン、とかいう歌詞もあったっけ。
チャカ・カーンに捧げる曲もあったな。
参考までに、ブルーノート東京のHPにアップされたこのライブのレポートのリンクを貼っておく。 ★
店を出たら、メンバーが外にいた。 ベーシストに感激した旨を伝えた。
ブルーノートはちょうどよい大きさのライブハウスだと思う。
自由席で早めに並ぶと前の方に座れるのだが、かなりきちきちに座ることにはなる。
前回 リチャード・ボナのライブ を観たときもソフトドリンクを頼んだのだが、
決してお安くはないそのソーダは八角とシナモンとクローブで香りづけされて、はっとするくらいにおいしくて、
さすが!と驚いた。
今回はレモンスカッシュのようなものだったのだが、
ローズマリーとセージとタイムとレモングラスで香りづけされていて、
今回も刺激的でとてもおいしかった。
そういえば、ブルーノート東京の外装は変わっていないか?
ボナのときに撮った写真と違う気がするなぁ。
いいでしょう?いいでしょう?
音色かぁ。 意識していませんでした。
そういえば、ボナがすっごく気にしながら演奏していた気がします。
もしかしたらもう読んでいるかもしれないけれど、冨田ラボ氏の記事もアップします。
http://mikiki.tokyo.jp/articles/-/7929
音楽を言葉で表現するのはまどろっこしいけれど、さすが冨田氏、というかんじで。
イーノ氏は名前を聞くばっかりで音は聴いたことがなかったんですが、動画を探してトライしてみます。
かっこよすぎる!
ジャズの手垢から完全に自由になっていて、しかも音色が素晴らしい(ジャズの人には音色に無自覚な人が多すぎるのでなおさら)。
全盛期のブライアン・イーノを思わせるシンセが見事に同居してる。
世の中広いですね...