浜松市楽器博物館へまた行った。その5(ピアノその2) よりつづく
プレイエル Pleyel 1869 パリ ★ キャプションには 突き上げ式シングルエスケープメント とある。
この写真だととても分かりづらいが、第二響板が蓋に揃えて上げられていると思う。第二響板については その5 の最後の写真のキャプションに説明されている。
鋳物のフレームだ。いまのグランドピアノのように見える。
アップ。グランドピアノのダンパーといえばこういう黒いやつだよね。まあまだちょっと形が違うけれど。
ダンパーペダルの仕組みは 足で踏んで引っ張る式だったが、エラールが1810年に突き上げ式を発明してペダルボックス型になったらしい。このピアノもペダルボックスのある方だよな。 西野智也 ピアノ講座第5回【ピアノ界の3大発明家】
こちらは 突き上げ式ダブルエスケープメント(フランス系)の模型。ピアノの重要な発明、エラールの発明のダブルエスケープメントですよ。でも今回はスルー。
ダンパーの柄は ハンマーのちょっと前方の上方にある板に通っている。この板が、あえていうならばジャックレールっぽいか。弦の下側なんだけど。
現在のピアノでいえばそのパーツはダンパーガイドレールという名で、エスケープメントに関わる棒のことをジャックと呼ぶようだ。ピアノとチェンバロでジャックという名が指すものが違う。
突き上げ式の方がはね上げ式より弦を打つ位置がキーから離れているかな。
張られている弦のチューニングピンに近い方を打つか 中ほどに寄ったところを打つか という違いは音色に出ると思う。ギターなどはその音色の違いを演奏に使い分けるからね。チェンバロもそうだ。
まあ、設計の段階でキーの長さとチューニングピンの位置を調整すれば、突き上げ式でもはね上げ式くらい手前に打つことは可能か。
ピアノ エラール 1928 パリ。 このピアノは浜松市楽器博物館のHP内の所蔵資料データベースに載っていなかった。もっと古いエラールのピアノは何台か載っているけど。
前回プレイエルのピアノはアップしたのに、ダブルエスケープメントを世に出したエラールのピアノの写真をアップ出来なかった、と思ってあわてて撮ったのだ。19世紀のものの写真を撮ればよかった。また宿題が出来てしまった。
ずいぶん使い込んだような塗装の荒れだ。黒いダンパーが見える。
上のエラールのピアノとほぼ同時期のプレイエルの二重奏用ピアノ。
やっぱりエラールとプレイエルは並べて置きたくなるんだろう。
デュオ・ピアノ プレイエル 1925 パリ ★ キャプションには 突き上げ式ダブルエスケープメント とある。
ペダルに機能が追加されている。
本邦のピアノもアップ。前回 浜松市楽器博物館へ行ったときの記事には、日本製のピアノはちょっと変わった小さいものしかアップしなかった。今回はちゃんと88鍵のものです。
ピアノ 河合楽器製作所 昭和3年
鍵盤アップ。ナチュラルキーにはスライスされた象牙が貼ってあるのだろう。キーの形に切り抜かれているのではなく 手前の幅の広いところとシャープキーで狭くなるところが別のパーツになっているのが チェンバロやパイプオルガンみたいだ。
シャープキーは黒檀ではないだろう。黒い塗装が剥げかけて地の木の色が見えている。
山葉平台ピアノ「ミジェット型」 1936年(昭和11年)製
創業50周年記念モデルとして製造された世界最小型グランドピアノ。
製造番号27547号 7オクターブ1/4(88鍵)
黒漆仕上げ 高さ3.15尺(95cm) 間口4尺9寸(148cm) 奥行き4尺(121cm)
発売当時価格 ¥950 ※山葉=ヤマハ 寄贈:三浦啓市 とキャプション。
現在売られているヤマハの一番小さいグランドピアノGB1K の奥行きが151cm だから この「ミジェット型」は 30cm も小さい。
このピアノの寄贈者 三浦啓市氏の著書『ヤマハ草創譜 ~洋楽事始から昭和中期までの70年余をふりかえる』 に、このピアノが1ページ取り上げられている。内容はキャプション↑とだいたい同じで 写真が3枚。
その本は 昨年の浜松行き で買ったのだ。
これでピアノはおしまい。
浜松市楽器博物館へまた行った。その7(オンド・マルトノ、ハモンドオルガン) へつづく
プレイエル Pleyel 1869 パリ ★ キャプションには 突き上げ式シングルエスケープメント とある。
この写真だととても分かりづらいが、第二響板が蓋に揃えて上げられていると思う。第二響板については その5 の最後の写真のキャプションに説明されている。
鋳物のフレームだ。いまのグランドピアノのように見える。
アップ。グランドピアノのダンパーといえばこういう黒いやつだよね。まあまだちょっと形が違うけれど。
ダンパーペダルの仕組みは 足で踏んで引っ張る式だったが、エラールが1810年に突き上げ式を発明してペダルボックス型になったらしい。このピアノもペダルボックスのある方だよな。 西野智也 ピアノ講座第5回【ピアノ界の3大発明家】
こちらは 突き上げ式ダブルエスケープメント(フランス系)の模型。ピアノの重要な発明、エラールの発明のダブルエスケープメントですよ。でも今回はスルー。
ダンパーの柄は ハンマーのちょっと前方の上方にある板に通っている。この板が、あえていうならばジャックレールっぽいか。弦の下側なんだけど。
現在のピアノでいえばそのパーツはダンパーガイドレールという名で、エスケープメントに関わる棒のことをジャックと呼ぶようだ。ピアノとチェンバロでジャックという名が指すものが違う。
突き上げ式の方がはね上げ式より弦を打つ位置がキーから離れているかな。
張られている弦のチューニングピンに近い方を打つか 中ほどに寄ったところを打つか という違いは音色に出ると思う。ギターなどはその音色の違いを演奏に使い分けるからね。チェンバロもそうだ。
まあ、設計の段階でキーの長さとチューニングピンの位置を調整すれば、突き上げ式でもはね上げ式くらい手前に打つことは可能か。
ピアノ エラール 1928 パリ。 このピアノは浜松市楽器博物館のHP内の所蔵資料データベースに載っていなかった。もっと古いエラールのピアノは何台か載っているけど。
前回プレイエルのピアノはアップしたのに、ダブルエスケープメントを世に出したエラールのピアノの写真をアップ出来なかった、と思ってあわてて撮ったのだ。19世紀のものの写真を撮ればよかった。また宿題が出来てしまった。
ずいぶん使い込んだような塗装の荒れだ。黒いダンパーが見える。
上のエラールのピアノとほぼ同時期のプレイエルの二重奏用ピアノ。
やっぱりエラールとプレイエルは並べて置きたくなるんだろう。
デュオ・ピアノ プレイエル 1925 パリ ★ キャプションには 突き上げ式ダブルエスケープメント とある。
ペダルに機能が追加されている。
本邦のピアノもアップ。前回 浜松市楽器博物館へ行ったときの記事には、日本製のピアノはちょっと変わった小さいものしかアップしなかった。今回はちゃんと88鍵のものです。
ピアノ 河合楽器製作所 昭和3年
鍵盤アップ。ナチュラルキーにはスライスされた象牙が貼ってあるのだろう。キーの形に切り抜かれているのではなく 手前の幅の広いところとシャープキーで狭くなるところが別のパーツになっているのが チェンバロやパイプオルガンみたいだ。
シャープキーは黒檀ではないだろう。黒い塗装が剥げかけて地の木の色が見えている。
山葉平台ピアノ「ミジェット型」 1936年(昭和11年)製
創業50周年記念モデルとして製造された世界最小型グランドピアノ。
製造番号27547号 7オクターブ1/4(88鍵)
黒漆仕上げ 高さ3.15尺(95cm) 間口4尺9寸(148cm) 奥行き4尺(121cm)
発売当時価格 ¥950 ※山葉=ヤマハ 寄贈:三浦啓市 とキャプション。
現在売られているヤマハの一番小さいグランドピアノGB1K の奥行きが151cm だから この「ミジェット型」は 30cm も小さい。
このピアノの寄贈者 三浦啓市氏の著書『ヤマハ草創譜 ~洋楽事始から昭和中期までの70年余をふりかえる』 に、このピアノが1ページ取り上げられている。内容はキャプション↑とだいたい同じで 写真が3枚。
その本は 昨年の浜松行き で買ったのだ。
これでピアノはおしまい。
浜松市楽器博物館へまた行った。その7(オンド・マルトノ、ハモンドオルガン) へつづく
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