前回、薄毛になる前に抜け毛が減っていたことの方が異常なんですよ。と記述しました。その理由を今回記述しますので、抜け毛が減るのが育毛の効果だと言うような情報に煽られないで下さい。
まあ、そんなことを書いても毛が抜けて薄くなっていくのが事実なので、抜け毛を減らしたら何とかなると考えてしまうのは無理かならぬことかもしれません。
薄毛になる前に抜け毛が減っている不思議
ほぼ90%の人は薄毛になる前に抜け毛が減っています。理由は、薄毛になる前に頭皮の異変があって
- その異変の影響で毛に元気が無くなり
- 毛に腰が無くなり
- 細い髪の毛が増えるようになり
- 毛の成長期が短くなる毛が増えてきているからです。
抜け毛が減る頭皮の異変とは?
髪の毛は毛母細胞周辺に毛細血管経由で血液が巡ってきて、血液から栄養を得て細胞分裂を繰り返して伸びていきます(バジル組織から毛根に着床するなんて話はここでは省きますが、バジル組織でも血流の影響を受けています)。
そうなんですね。毛が育つには頭皮の血行の良し悪しが影響しているわけです。
抜け毛が減る頭皮の異変とは、頭皮の血行が悪くなってしまう異変です。
血行が悪くなって、毛母細胞への血液の供給が減るから上記の「1」や「2」のように、中身の薄い毛しか作れなくなるのです。
多くの人は、薄毛になる前の何年も前に「1」や「2」を経験していることが多いですね。「1」や「2」の毛になってくると「何かおかしい、自分の髪の毛じゃない」と感じるので、シャンプーを変えたり育毛剤を使ったすることが多いですね。
その時には、すでに「3」や「4」の毛に生え替わっている毛も出てきています。
成長期が短くなった抜け毛
「4」毛になると成長期が短くなり休止期が長くなります。正常な毛の生え替わりの場合は休止期が4か月程度でその間に次の毛が毛穴内部に生まれています。毛穴内部に生まれた毛は休止期になっている毛を押し出すようにして抜けさせて、次の毛として生え替わり育っていきます。
休止期が長くなると、例えば1年に長くなると8か月程度次の毛が生まれていない期間が出来ます。押し出す毛がないのですから刺さっているだけの毛になるわけです。4か月から8か月~12か月間へと刺さっているだけの期間が長くなるのです。
刺さっているだけの毛は、いつ抜けてもおかしなくない毛ですから、頭皮や心身の環境が変わるだけで抜けやすいのです。薄毛になる時にシャンプーを変えたら抜け毛が増えた、育毛剤を使ったら抜け毛が増えた、いつもしているカラーをしたら抜け毛が増えた、引っ越しをしたら抜け毛が増えた、ストレス環境に移ったら抜け毛が増えた、等々普通の抜け毛と刺さっているだけの毛の抜け毛が合わさるので薄毛発症時に抜け毛が増えるのです。
その後に残った毛の中には「3」の毛が増えていますから、抜け毛が急増した後に薄毛になってしまうわけです。
いろんなケアを検討しますが、対症療法では根本的なところで血行が悪くなっていることを改善しているわけではないので、一時的に効果が出ているように感じても、本来の太さに戻らないし成長期はさらに短くなった毛が増えていくので、薄毛が進行していきます。
成長期が短くなった毛が増えて、さらに成長期が短くなっていきますから、頭皮の表面に出ている期間が短い毛が増えてきます。すると一時増えた抜け毛は減ってくるのです。
毛が抜けて次に生まれ替わる毛が太くならずにさらに細くなっていき、成長期が段々と短くなっていくので、抜け毛が少ないのに毛が抜けて薄毛が進行していくことになります。
抜け毛の本数は増えたり減ったりしているから、本数自体には問題はないのが分かりますでしょう。また、薄毛になる前に抜け毛が減っていたことの方が問題なのが分かりますでしょ。