本日は「育毛」の言葉の定義について考えたいと思います。「え!なんだよ、そんなことは知っているし、分かっているよ。」とおっしゃる方が多いでしょう。
この「育毛」と言う言葉をどう定義するかで、育毛の取り組み方法が変わってしまうので、育毛に取り組んで上手くいかないと思っている方には必要なことなのではないか?と思います。
■髪の毛を育てることが育毛か?
「育毛」を考えるようになると、多くの人は育毛剤を使って何とかしようし、医薬品である薬を飲んで何とかしようとすることが多いです。中には、湯シャンだけでなんとかならないか、頭皮のマッサージで何とかならないかと考える人もいますが、かなりの少数派です。
なぜ、育毛剤を使うことを検討したり、薬を飲むことを検討したりするのでしょうか?
それは「育毛」とは、髪の毛を育てることだ考えているからではないか?と推察します。毛を育てるから育毛じゃないのか!って思いますよね。ここには外部からの作用で何とかしようとする意思が感じられます。
■野菜を育てることを考えてみる
これって野菜を育てる=栽培する時に、肥料を与え農薬で害虫を寄せ付けないようにするのと似ています。
野菜の場合は、肥料と農薬を使う栽培方法の中でも、化学肥料と農薬の散布を行うと農作業がかなり楽なり、収穫量も増えるので理にかなっているように思えます。
ところが、その栽培方法に頼っていると、土地が痩せてきて栄養価が低下した野菜しか育たなくなります。その上、残留農薬や硝酸態窒素の問題も出てきて食する人にとって害になることもあります。
遺伝子組み換え農産物の問題も出てきてますね
と言うことは、肥沃な土地を維持して人の健康にも役立つ野菜が育つ環境作りの方が大事なのではないかって思いません?
■髪の毛が育つ環境を整えることが育毛ではないか?
何らかの作用を与えて髪の毛を育てることを考える前に、何が問題になっていて髪の毛が育たなくなっているのか?を明らかにした上で「髪の毛が自然に育つ環境を整える」のが本来の育毛じゃないのか?って思うのですね。
野菜が育つ土壌を整えると同様に、髪の毛が育つ頭皮・心身の状態を整えるのが先に必要ではないでしょうか?
■無理に育てるか?自然に育つようになるか?
痩せた土地に野菜の種を蒔いて化学肥料と農薬を使って育てると、どんな野菜が育つでしょうか?痩せた栄養価の低い野菜しか育たないのを想像できますよね。
そんなことをする前に、痩せた土地を肥沃な状態に改良した上で野菜の種を蒔くと、何をしなくても自然と栄養価の高い野菜が育つようになります。肥沃な土地では種の生命力が活きるからです。
痩せた頭皮・心身に(薄毛の人の頭皮は弱って痩せている)、育毛剤を使い薬を飲むのを続けているとどうなるでしょうか?一時的に効果に繋がることがあっても、頭皮や心身がさらに痩せていき、痩せた髪の毛しか育たなくなり、最終的には取り返しのつかない状態にしてしまうこともあります。
せめて、頭皮と心身が肥沃(表現が変ですが、血行が良い状態と思って下さい)な状態に改善して、自然と毛を育てる組織の生命力が活きるような方法を採る方が得策ではないか?と思うのです。これが本来の育毛ではないのか?と思う次第です。
「育毛」と言う言葉の捉え方次第で、取り組む方法が真逆になってしまうのです。
薬は負担が大き過ぎ後々の副作用が高いのでお勧めできませんが、毛を育てる組織の生命力が活きるようになってから育毛剤を使うのがマシな方法ですね。