【カラーは髪を痛めるが頭皮も痛める】
最近、私の相談室の近くにカラーの専門店が出来ました。先月にパートの面接をした美容師さんもカラーの専門店に勤めていました。
それだけ、カラーをしたい女性が増えているのでしょうか?
白髪頭になっている年配の女性が増えているから、カラーをしたいと言う需要が多いのでしょう。
若いころから頻繁にカラーを繰り返して、髪の毛を綺麗に魅せるヘアケアを優先して、髪質が悪くなり、細い毛しか生えてこなくなり、柔らかい毛しか生えて来なくなったご相談者がいらっしゃいました。
ではなぜ白髪頭の女性が増えているのか?
それは、若い頃から頭皮を清潔に洗っているところに、トリートメントやリンス・コンディショナー・スプレー・ワックス・ムース等々のヘアケア製品を使っているからです。
【髪にメイクをして頭皮にメイクをする】
前回皮脂を取るケアは頭皮をダメにすることを書きましたが、通常市販品や髪の洗い上がりを良くするシャンプーは、頭皮にコーティング処理剤が残ります。髪に残るなら頭皮にも残るのです。
トリートメントやリンス・コンディショナーも残ります(残らないと目的を達することができません)し、ワックスやムース・スプレーは毛を固めたりセット力を良くする為に使いますから、当然髪にも残り頭皮にも付着します。
まるで、洗顔後にメイクをするように残るのですね。
しっかりメイクとクレジング・洗顔を繰り返していると、お肌が荒れて老化度が進行してしまい、年齢以上に衰えたお肌になってしまいます。
そんなことを頭皮にもしていて、かつ、髪の毛に使うヘアケア製品はお肌に使うほどの上質な成分で出来ていません(髪の毛が痛むのですから、相当頭皮=皮膚には負担になっています)。
だから、頭皮が老化して年齢以上に白髪が増えてくるのです。
そんな頭皮にカラーを頻繁に続けていれば、白髪だらけの頭になってしまいます。
【毛を作る組織の粗造化】
そんな頭皮になると、当然血行が十二分でなくなる上に、毛母細胞の働きが弱くなります。かつ、現代の食事が加工食品が多い人が多いですから、生きたビタミン・ミネラル・酵素類・フィトケミカル類の摂る量が圧倒的に少なくなります。
すると、毛母細胞内の代謝酵素の働きも悪くなるので、さらに毛母細胞が働かなくなり、粗造化された毛しか育たなくなってくるのです。
小さい頃は髪質が良いのに、年齢を重ねてヘアケア製品を色々と使い始めたり、カラーやパーマ・縮毛矯正を頻繁にやり始めると、毛質が悪くなってくるのはその為です。
育毛の効果がある方法だと、粗造化するようになっている毛を作る能力が元に戻るようになるので、伸びてくる部分や生え替わってくる毛の質が良くなってきます。
育毛法の良し悪しを見る一つの方法でもありますね。
ただし、痛んでいる毛の質は痛んだままで変わりません。血の通っていない細胞の塊を元に戻すのはほぼ無理な話なのです。綺麗になったように魅せることはできますが、その綺麗さとは作った綺麗さなので人形の髪のようにプラスティックに似た質になっています。