どんな人にも抜け毛はあるものですよね。「いや、抜け毛が無くて生えてくるだけの人がいるものだ」とおっしゃる人はいないでしょう。
ところが、いざ自分が薄毛になると抜け毛が減ることや無くなることを願う人が増えるのです。
抜け毛の本数は個人差が激しい
抜け毛が多いとか少ないとか言っても、その本数は個人差がとても激しく、1日20本しか抜けなくても「多いと感じる人」もいれば「少ないと感じる人」もいます。
だから、ある人が「多かった抜け毛が減ったので、このシャンプーは良いシャンプーです。」とコメントをしていたところで、それが良いのか悪いのかが分かりません。
その人本来の毛を維持する為の生え替わりに必要な抜け毛の本数が分からないからです。
抜け毛が少ないのは総本数が少ない
もし、その人の毛の総本数を維持するのに必要な1日の抜け毛の本数が年平均して50本だった場合に、20本しか抜け毛がないようなら危険な抜け毛の減少ですね。同じ月で比べる必要がありますけどね。
その人の毛がフサフサでちゃんと生え替わっている時の年平均の抜け毛の本数が50本だとして、1本の毛の成長期が4年とした時、総本数は73,000本になりますね(50本×365日×4年)。
この人が抜け毛が嫌だからと年平均の抜け毛の本数を20本に減らす努力をしたとしましょう。毛の成長期はこの人の場合は最高で4年なので、総本数は29,200本と激減します(20本×365日×4年)。
抜け毛を20本にしたままで総本数を増やすとなると、成長期が伸びる必要があります。なんと成長期を4年から10年に延ばす必要があるのですね。
毛の成長期は人それぞれ持って生まれたものなので、簡単に伸ばすことはできません。そんなことをしていると、髪の毛が無くなってしまいます。
毛が増えるのに必要なのは、その人の毛の総本数を維持できるような、ちゃんとした生え替わりができるようになることですね(これに関しては次回)。
抜け毛の本数は毛の成長期と総本数
1年365日は変えたくても変わりませんので、人それぞれ変わってくるのは、1本の毛の成長期と維持されている毛の総本数です。
成長期と総本数が人それぞれ大きく違うので、抜け毛の本数も違ってくるのです。
抜け毛が多いとか、抜け毛が少ないとか言っても、判断のしようがないのですね。
抜け毛ではなく、その他の指標を
抜ける毛は成長期を終えています。成長途中で抜けるのは、頭皮の炎症を起こしたり・かぶれたり・けがをしたり・脂漏性湿疹等の皮膚疾患にかかったりと、頭皮に異常を起こした時に限られます。
抜ける毛は成長期を終えているのですから、そんな生き返ることない毛を見ても何の判断も出来ません。それよりも、以下のことに気を付けて下さい。
- 毛の腰や元気度の微妙な変化
- 抜けている毛の中身の微妙な変化
- 髪の毛のまとまり方やまとめやすさの変化
- 髪の毛の固さ・癖の出方等の質の微妙な変化
「え?最近抜け毛が多いな」と感じる前に、上記に微妙な変化が出てくるものです。最近はヘアケア製品や美容院でのケアで髪質が分かりづらくはなっていますけどね。
次回は、抜け毛の増減はなぜ起こるのか?について