日々是口実~引っ越し版~

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さようなら、朝青龍

2010-02-04 18:29:07 | 大相撲
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本日午後、理事会に招集をかけられた朝青龍が引退を表明、引責引退した形になった。

どういう経過があったかは知らないが、協会からの最後の温情でこの形になったのではないだろうか。

除名、解雇の形になると関取の最後の花道である引退相撲が国技館で開けないし、協会としても優勝回数歴代3位、また一人横綱として支えてくれた功績もあるので、無下に裁定を下すには忍びなかったと思う。
先の双羽黒と一緒の道だけは避けたかったということもあるだろう。

さすがの朝青龍でも今回の件は自分で収めることができないほど波紋が広がった。
場所中、しかも未明までの飲酒、その上での暴行騒動と横綱という立場上、他の力士の見本となるべきの人間がおこした事件だけに、一片の同情の余地もない。

厳しいようだがやはり自分でまいた種。もうこの道しかなかったように思える。


しかしながら相撲での朝青龍は、天下一品。こんなに強い印象を与える横綱相撲はなかった。

あの速攻相撲で台頭してきた頃には、小錦旋風にはじまった巨体に物をいわせるといった、90年代後半のマンネリした相撲界に変化が起きるのでは?と自分も期待していたものだ。

その相撲の速さに、技の鋭さに磨きがかかり、他の力士にも相当な影響があったと思う。

それに近年は白鵬が台頭し、これから両横綱による充実した土俵に期待した矢先だった。
まさに去年の1年間は、両横綱による新たな時代を予感させるものであった。

それだけに、このような結果になって非常に残念であるし、朝青龍の「心」の部分が今でも悔やまれるところである。本人も悔やんでいることだろう。もうあの相撲が見られないのは寂しいがしようがない。

皮肉のようだが、朝青龍は最後の最後に横綱の責任の意味がわかったのではないだろうか。

横綱、たくさんの思い出をありがとう、今までお疲れ様でした。


写真は去年の秋田巡業での朝青龍。もう場所では見られない横綱土俵入りは今秋が最後になる。