BORN To RUN
~LIVE To RIDE RIDE To LIVE~ バイクの整備・ツーリングのお話です。
 



 買う気もないのに、ぼーっと開始価格で落札してしまった船外機ですが、今、手にして思うことは、船を手に入れて自分の手で大海原を自由に走らせたい。(大袈裟)
 俄然、やる気になってきました。今日は、不具合箇所のクラッチを整備し、エンジン・ギアオイル・アノード等消耗品の交換と、キャブレター分解整備です。

 クラッチの位置は船外機ケースの下部にあります。
 先ず、船外機ケースの下側のボルトを外して、エンジンを取り外します。


 エンジンを外しました。
 赤丸がクラッチレバー固定用のボルトです。
 ボルトは簡単に外れましたが、船外機ケースの側面のクラッチレバーが抜けません。

 海水の通り道に固まった塩がこびりついています。
 クラッチレバーの軸のくぼみに塩の固まりができ、抜けないようです。(これを「潮がみ」と言うそうです。)
 

 潤滑油を吹きかけ、レバーを破損しないよう気をつけ、無事レバーを抜くことができました。
 固まった塩は、とても頑固でなかなか取れませんでした。
 船外機を使用した後に真水を通すことが大事なのがよく判りました。


 塩の固まりを中性洗剤で落としました。
 完全には落としきれませんでしたが、機能的には問題が無いので適当に終えました。



 エンジン側も同様に綺麗にしました。


 新品のガスケットを使い、エンジンを船外機ケースに取り付けます。
 クラッチレバーの軸に耐水グリスを塗り付け、組付けました。(海水が入り込めないように溢れる程度に充填します。)

 ※ ここは、メーカーも改良点であると認めたのか、以降の型からグリスニップルが追加されています。
   定期的に分解し、グリスを充填したいと思います。


 エンジン始動は問題ありませんでしたが、点検を兼ねてキャブレターを分解・洗浄しました。
 バイクや車であれば、故障しても何とでもなりますが、船が海上で止まってしまえば遭難・大事になりますので、自分の手で点検と消耗品の交換をしました。


 アノードも多分未だ使用範囲でしたが、新品に近いコンディションにこだわりたかったので、清掃を兼ねて交換です。


 ほとんど消耗していませんでした。
 整備がされているのか、されていないのか?

 どうやら自分でできそうな簡単な事だけをやられていたようです。(苦笑)


 続いての作業はインペラ交換です。
 インペラとは、エンジンを冷やすために外から水を汲み上げるポンプです。

 インペラ破損は、エンジンオーバーヒートに直結するので、ためらわず新品に交換します。

 先ず、クラッチレバーをニュートラルにして、ゴムのグロメットを外し、外した穴からクラッチと連結するシャフトを固定しているボルトを緩めます。(緩めるだけが後の作業がし易いので注意)


 プロペラ部を固定しているボルトを外し、プロペラ部をプラスチックハンマー等で振動を与えながら外します。
 ※ プロペラ部が落ちて傷がつかないよう養生をしておきます。


 4つのボルトで固定された四角い部分がインペラケースです。
 ここは常に海水面下にあることから、潮がみが想定されます。

 4つのボルトを外す際には、力ではなくインパクト(衝撃)で緩めます。
 私は、40Cm以上の長いロング眼鏡スパナを一撃して外し、固着・ボルト折れを回避しました。
 ※ アルミ地・鉄ボルトは、固着しやすいです。バイクのシリンダーカバー・シリンダーヘッドを外すときの要領と同じです。トルクではなくインパクトで「パキッ」と緩めてください。


 予め、新品のインペラ・ケースをよく観察して本来の姿、機構を理解しておきます。


 インペラを分解します。
 懸念していた4本のボルトが折れることなく取れています。


 一応、新品の部品で仕組み等を理解した上での作業ですが、外す際にどのように収まっていたかを写真で撮りながら慎重に作業しました。

 どうやら、インペラは損傷・摩耗はなく問題ありませんでした。(新品とほぼ同じだった。)


 インペラケースから外したボルトです。
 予想通り、潮がみが発生しています。

 私の場合は定期的に点検しますので、今回は雄雌のネジ穴をタップ・ダイスで綺麗にした上で、耐水グリスで塩かみ防止をします。
 ※緩み防止の観点では推奨する措置ではない(本来NG)ことを念のため申し添えます。


 ダイスを当てて綺麗になったボルト


 ネジ穴もタップでさらいます。


 タップでさらうのは、何故か気持ちが良いw


 気休めかもしれませんが、ソルトアウェイを全体に塗布して塩がみ防ぎます。


 インペラ交換の難関
 プロペラシャフトとクラッチ連結シャフトを同時に本体に収めます。
 試行錯誤しましたが、結局船外機を水平に上げて作業しました。


 終われば大した作業でなかったと思いますが、初めての作業で要領がわからず苦労しました。(安堵)


 最後に、エンジンオイル、ギアオイルの交換をしました。(エンジンオイル交換の写真は省略)

 ギアオイルは、船外機下部のプロペラ下部から排出し、上部から注入します。


 ギアオイルは、真っ黒でした。


 エンジン試運転しました。
 異音なく、滑らかに回ります。
 これで、海に出れます!!
 船外機の後ろに、小舟が見えます。
 アキレスのパワーボートです。

 

 

20200712 トーハツ船外機の整備

船外機の整備をしました。(クラッチ、キャブレター、インペラ分解整備等) 詳細はブログで公開中です。↓↓↓ https://blog.goo....

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 以上で、船外機の作業は終わりです。
 付けるボートも来たので、いよいよ処女航海も間近です。

 せっかくだから釣竿を持っていこうと思っています。



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