2015年10月05日 ウェブリブログより
『わたくしといふ現象は仮定された有機交流電燈のひとつの青い照明です』
このところ、SFものを読んでいます。SFは、科学的な空想にもとづいたフィクションの総称。メディアによりSF小説、SF漫画、SF映画、SFアニメなどとも分類される。日本では科学小説、空想科学小説とも訳されている。とありますが、それらを読んでいて思うのですが、科学的な描写もありますが、やはり登場人物の人間味ある描写に惹かれる私です。
たとえば、アイザック・アシモフ作「精神接触」の書き出しはこうです・・・・。
いかなる惑星もその果ては死なねばならない。生き残るためには、宇宙への脱出、冷えつつある太陽にさらに近い惑星、あるいは別の太陽をめぐる惑星への脱出がはかられるであろう。
そう、惑星の終焉が間近に迫るとき、地底に生き残ったかれらが、遠い他の惑星地表に住む知的生命体に、必死の精神接触を試みたお話しですが、その地表に住む知的生命体とは、わたしたち人間をさしているのであり、そのわたしたちの生活はいとおしいものです。また地底の生命体もいとおしいのですが・・・・。
わたくしごとですが、近ごろ、ブログを思うように更新できなくなりました。でも、いつか書けるときが来たら書こうとおもいますが・・・・。SFものに限らず、ごく普通な出来事を描いた小説でも、生きていることの喜びが感じられればいいですね。またSFといえば、わたしの好きな賢治の次の言葉は、いつ読んでもSF的だなと思う私です。
わたくしといふ現象は
仮定された有機交流電燈の
ひとつの青い照明です
(あらゆる透明な幽霊の複合体)
風景やみんなといっしょに
せはしくせはしく明滅しながら
いかにもたしかにともりつづける
因果交流電燈の
ひとつの青い照明です
(ひかりはたもち その電燈は失はれ)
これらは二十二箇月の
過去とかんずる方角から
紙と鉱質インクをつらね
(すべてわたくしと明滅し
みんなが同時に感ずるもの)
ここまでたもちつづけられた
かげとひかりのひとくさりづつ
そのとほりの心象スケッチです
・上の写真ですが、その当時の私の故郷のまもなく稲刈りの景色です。遠くに見える浅間山は、いつもわたしたちを見守っていてくれるようです。で、賢治の言葉ですが、今思うとSF的というより、あるがままのそのままの、明滅しながらここまでたもちつづけられた、そのとほりの心象スケッチなんですね。
記事へのコメントも、忘れがたいので 掲載させていただきます。
ブログをきちんと続けるのは、けっこうたいへんですね。
私もだんだん、更新がすくなくなってしまって・・・・。
宮澤賢治もいいけど、アイザックアシモフもいいですね。
夢の世界に連れて行ってくれる、そんな表現力というか、
本の中に引きこむ、魅力がありますね。
なー
なーさん、ありがとうございます。SFは、ときに決まりきった発想からファンタジーな世界に連れていってくれますね。このところ創作意欲がしぼんでしまったが、いつか何か書けたらなと思います。ウェブリブログですが、振り返れば過去の思い出が、夢のようで楽しかったなと思います。「なー.の花次元わーるど」いつも楽しみです。
ふー
そちらの方も間もなく稲刈りなのですね。こちらの方も、もうすぐ稲刈りが始まると思います。今年も、もう10月。更新が少なくなったということですが、少ない更新でも、こうやって、時間がつながることのできること、嬉しく思っています。これからも、ささやかでも生きていることを感じながら暮らせていけたらと思います。
eri
eriさん、ありがとうございます。不思議ですね。顔を会わせたこともないのに、こうして話ができるということ。面と向かったら物おじしてしまう自分ですが、詩という世界がブログ仲間を繋いでいるのですね。こちら、このところ夜や朝が、急に寒くなってきました。生きているって、雨が降ったり、晴れたりいろいろですが、これからもよろしくです。
ふー
SFは、客観的に読むことができて、娯楽としても思う存分楽しめるところがいいですね。かけ離れているように思えることが、その実はとても身近なことであったりして、その結果、いろいろなことを素直に認めることが出来る気がします。
気負わず、心のままに続けていきましょう、ブログ!わたしは遅くにメンバーになりましたが、一年前くらいにサークルのメンバーのブログを拝見してまわり、悲しい別れがあったことを知りました。
出会いも別れも心のままに感じるままに、サークル、ブログ、これからも続けていきましょう。
huko
hukoさん、ありがとうございます。hukoさんのコメントにいつも元気をいただく自分です。本当、いくつになっても、新しい出会いが待っているのであり、本にしても、さまざまな出会いがありますね。深まりゆく秋、そういえば、先日、三日月と金星が寄り添って輝いていてなんだか嬉しくなりました。
ふー