前のハンガリーGPで重傷を負ったフェラーリのフェリペ・マッサ(伯)の代替ドライバーが決定した。
何と7度のワールドチャンピオンに輝き,フェラーリに栄光を取り戻し3年前のシーズンをもって引退したミハエル・シューマッハー(独)が現場復帰である。
現在フェラーリの技術顧問格のシューマッハーだが,マッサの離脱直後は復帰を否定していたし,昨日の発表の前日-つまり一昨日まではマネージャーのウィリー・ウェーバーが(シューマッハーの復帰は)200%有り得ないと断言していた矢先の出来事だ。
まさにF1は「仁義なき世界」である。
シューマッハーの去り際は,近年のチャンピオンの中では最も鮮やかなものだった。
つまり余力を残しての引退だったわけだ。
そのあたりが,F1に未練を残して晩節を汚したマン太郎やヒル,そしてチーム運営に失敗してイメージダウンを免れなかったプロストしの大きな違いだと思う。
その賢明な選択をしたシューマッハーが何故・・・と思う。
F1は四週間の夏期休暇に入っている。
この時期はテストができない。
つまり開発が滞る時期でもある。
復調の兆しが見えても,往年の速さが無いフェラーリにかつての天才が乗って,果たして好結果が出せるのだろうか・・・。
否,シューマッハーのことだから,成算あってのことなのだろうか・・・。
逆に,シューマッハーが次のバレンシアのレースを席巻することになどなれば,一体他の現役ドライバーたちは何やってんの,ということになろう・・・。
ライコネンもハミルトンも,シューマッハーとの対決を楽しみにしているという。
また,ハンガリーのレースでピットクルーのミスによって母国レースである次戦での出走を取り消されたフェルナンド・アロンソ(西)がフェラーリをドライブするという噂がまことしやかに流れたばかりである。
さらにルノーでのアロンソの相棒であるネルソン・ピケJrは,マネージング・ディレクターのフラビオ・ブリアトーレと舌戦になり,解雇されたとの噂である。
マクラーレンは,"音速ディカプリオ"ことニコ・ロズベルグ(独)にオファーを送ったというし,メルセデスとトヨタはティ対の噂を否定したらしいが,先頃撤退を発表したBMWも電撃発表だった(昨年末のホンダもそうだった)。
「一寸先は闇のF1世界」
と,実況中に言ったのは古舘伊知郎だったが,まさにその通りである。
この仁義なき世界では,契約書など何の効力も持たないに等しい。
いずれにしても,次のバレンシア市街地で趨勢が分かろう。
こちらとしては,高みの見物を決め込むしかないか・・・。
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