家づくり、行ったり来たり

ヘンなコダワリを持った家づくりの記録。詳しくは「はじめに」を参照のほど。ログハウスのことやレザークラフトのことも。

エコポイントへの疑問とエコ紙幣の提案

2009年05月15日 | 家について思ったことなど
本日(15日)から、省エネ家電を購入すると付与されるエコポイントなる制度が始まった。

この手のエコって何か変だと思う。
例えば、夏に省エネエアコンをガンガン使う人が、できるだけ団扇で過ごす人よりもエコ行動として優遇されるなんて構図はおかしい。
エコに最も貢献するのは、できるだけエネルギーを消費しないことのはず。エコを推進するとき、エネルギーを消費する便利な製品に頼らない生活をする人が無視されていいとは思えない。
200年住宅のときにも言ったことだが、エコに効果が大きいのは、エコ製品を購入することを推奨することよりも、結果的にエコな生活をしたことに対して恩恵を与えることだろう。

エコへの実効性を考えるのならば、一人当たりの消費電力量が少ない世帯にエコポイントを付与するような制度にしたらいいのではないかと思う。
そうすれば省エネ住宅とか省エネ家電を導入する契機となるうえに、暮らしの工夫や質素さによって省エネ生活をする人にまで恩恵がある。

さらにエコを前進させるなら、CO2を吸収する効果のある山林の購入・維持に対してエコポイントを付与したらどうだろうか。
老成木や荒れた山林の場合、CO2吸収効果はあまり期待できないから、樹齢の若い山林や、管理(間伐、枝打ち、下草刈り)が行き届いた山林ほどポイントを高くするといい。
用途が限られる家電のエコポイントと違って、こちらのエコポイントはお金と同様に何にでも使えるようにする。いわばエコポイントではなくエコ紙幣にするのだ。
自らの活動によるCO2の発生量を減らすのではなく、他人が発生させたCO2までも減らすという貢献をするのだから、そのくらいの優遇をしてもおかしくないと思う。

このような制度が導入されれば、山林が荒れるのを防ぎ、衰退する林業の活性化につながる期待も持てる。補助金のような形で林業を保護するより、エコに貢献しているという誇りを持たせたほうがやる気がでてくるはずだ。

世の中にエコ紙幣の流通量が増えてくれば、それに比例してCO2も減ってくることだろう。