文房具愛好家といえるほどではないが、文具は好きである。文具関連本もいくつか持っている。
そんな私が発売日を待ちきれずに、ここ数日会社の行き帰りに毎日書店を覗いてまでして手に入れた文具本が「筆箱採集帳」(ブングジャム、ロコモーションパブリッシング発行)だ。
筆者(ブングジャム)の
きだてさんのブログ→http://iroblog.exblog.jp/d2009-01-14
他故壁氏さんのブログ→http://powertac.blog.shinobi.jp/Entry/830/
高畑さんのブログ→http://bungu.seesaa.net/article/112625946.html
上記ブログなどから発売予定日は24日という情報を得ていたが、大手書店だと新刊本は往々にしてその数日前に店頭に並んだりすることがある。それゆえに書店通いし、発売日の1日前にめでたくGETしたわけである。(おそれながらお三方のブログにTBさせていただきました)
さて、表題どおり、いろいろな筆箱が「採集」された本。もちろん採集といっても現物を取得したのではなく、写真を撮り、所有者の談話や採集者の解説をまとめてあるというものだけれど。
59人ものさまざまな職業の方々の一風変わった筆箱がたんまりと紹介されている。
会社員、学生から編集者、デザイナー、ショップ店主、漫画家、カメラマン、質屋、陰陽師、神主などバラエティに富んでいる。59人のうち建築設計関係の方が3人も居たのは、文具が重要な仕事道具である職業だからだろうか。
それぞれの筆箱と収納物に職業や志向がうかがえて実に興味深い。建築士の筆箱にはロットリングのペン、漫画家の筆箱にはインク瓶がまるごと、編集者の筆箱には赤系のペンが数本、保存額装家の筆箱には何種類もの刃物…
筆箱といっても、ものすごく広義にとらえていて、中に筆記具系のモノさえ収められていれば筆箱扱いしているのが面白いところである。
圧倒されたのは、スウェーデンの軍放出品のバッグを「筆箱」にしたもの。軍隊で使うミリバッグ(ミリタリーバッグ)というのは各種装備品を固定するために専用のポケットやベルトの類がたくさんついているのだが、そこに文具類をこれでもかと配置している。私は子供のころからたくさんの道具を収めた道具箱の類が好きで、これを一目見て虜になってしまった。
バッグの他にも、手ぬぐいとか、白衣とか、本当の箱とか、手帳とかまで、筆箱として紹介されている。そう考えると、もしかして私の持っているコレ(→LINK)も筆箱扱いにできるかもしれない、などとも思った。
さて、この本を読んで困ったのは、がぜん筆箱を自作したくなってしまったことである。込み入った案件について検討をはじめたばかりだというのに…。
この前は妻用に「大人の仕掛け筆箱」(→LINK)というものを作ったが、こんどは自分用に作りたくなってきた。
この本で紹介されている筆箱達とは違う自分ならではの筆箱を考えてみることにする。ただ、おそらく製作に入るのはもっと先。構想とその後の設計に時間がかかりそうな予感十分だからである。