以前、コクヨのフリーカットメモ「Tidbit」に関するエントリにTBしていただいたビックリクスさんの「机上の楽園Blog」を覗いてみたら、「鉛筆はどこまで使えるのか?」というエントリがあった。
ちびた鉛筆をオブジェにしている身としては非常にそそられるタイトルだった。
そのエントリ文章中には「円錐になるまで使いきった色鉛筆」というさらに気をそそるキーワードがあり、それが紹介されているサイトを早速みてみた。
デイリーポータルZの企画記事「文房具じまん」↓がそれ。
http://portal.nifty.com/cs/1000yen/list/148/1.htm
たしかに円錐になるまで使われた赤鉛筆がそこにあった。ただ、なぜかその姿におもいっきり既視感を覚えた。
しばし脳内を探ると「自分はこれと同じものを以前たくさん持っていた」ということを思い出した。記憶をたぐり、保存場所を探し、目指すものを見つけた。
それがコレ↓である。
「ほぼ円錐」を含めて、円錐になるまで使った赤鉛筆が50本、青鉛筆が1本。
自分が作り上げたものなのに、お宝発見気分になったのは、これが15年以上前のものだったからだ。すっかり忘れていたのだ。
当時の私が所属していた職場では、赤鉛筆を大量に使っていた。紙に印刷or手書きされたデータや文章をチェックするためだ。
そんな仕事をえんえんとやっていると、ちょっとした合間に遊びの要素を交えたくなってくる。その中で出てきた「いっそのこと極限まで使ってしまえ」という発想は自分の貧乏性気質にもマッチした。
鉛筆削りで円錐になるまで削り込んだ赤鉛筆を見せて、同僚の若い女性社員に「すごーい」とか言わせては喜んでいた。私も若かった(笑)。
上司に咎められた時のために、「経費節約」という大義名分を用意してあったのは言うまでもない。
このころ他の文房具でも遊んだことを思い出す。超特大のダブルクリップに白い修正液を使って、同僚の2m近い大男の名前を書き、最小のダブルクリップに一番小さなかわいらしい女性社員の名前を書いて、さりげなく並べて置いてみたり(中学生かっ)。
平和な職場だった。
今、目の前でそんなことをしている若手社員がいたら「バカヤロウ」って言わなければならない自分の身がうらめしい。きっと笑いを押し隠しながら怒ることになる(笑)。
それはそうと、せっかく昔のお宝を発掘したので、例のオブジェとおなじようにビンに入れて飾ってみようと思う。
子供に問われたら、「お父さんの職場はとても物を大切にする職場なんだ」って答えることにしよう。
実際に職場では超厳しいコストカット指令が下されている。とはいえ、「極限まで鉛筆を使おう」って提案したら怒られるだろうなあ。そもそも電子化で鉛筆の出番はほとんどなくなっている。
アナログ文具への恋しさを感じつつも、ポメラなんていうデジタル文具を使っている自分。
円錐化した赤鉛筆を見て、さまざまな想いがしみじみとかけめぐったのだった。
円錐を立ててみた図
ちなみに、円錐まで削る方法は門外不出としておく(笑)。知りたい人は門内に入ってくる(リアル友人になる)ように。
<おまけ>若き日の私はこんなのまで作っていた↓。
カニノツメにもみえる円錐形は、どうされたものか、わかりませぬが、わたしもチビた鉛筆なぜかいとおしくしまっておいたものデシタ。
私なんぞはとても真似のできない芸当です。
1本もこんなに削ったことはありません。3センチくらいまで使って満足してしまっておくのがせいぜいでした。
garaikaさんが神様に思えてきます(笑)
缶に入っている赤鉛筆の数も凄いですが、並べて立てているところはまるでストーン・ヘンジですね。
ところで、色鉛筆をここまで短くなるまで使うと芯と木軸部分がはずれて、書こうと思うと急に芯がへっこんでお尻の部分から芯が飛び出してきたりしませんでしたか?
私はそんな色鉛筆を一本今でも大切に持っています。
人間くささというのは使う人の姿がモノから透けて見えるということですよね。
新品もいいですが、使用者の味付けがなされたモノはなんかイイと思います。
これはこれで芸なんです。
芸の道はキビシイんです(笑)。
ストーンヘンジなんて壮大な想像、うれしいです。
その発想いいですね。いただきます。
鉛筆における芯と木軸の分離、実に覚えありありです(笑)。
濃い目の鉛筆でその現象が多かったような記憶があります。
まだ鉛筆が長い状態でその現象がおきたときはなぜかうれしく、アンテナのように芯を伸ばして遊んでいました。それもなつかしいメモリーです。
これ、すごいです。大好きな形です。
私も鉛筆派なんで、ちびた鉛筆を捨てられない人なのですが、
ここまで出来ないからペンボックスの中がきたなくなるんですね。
これからはもうちょっとがんばってみよう。(笑)
ちなみに私は昔ながらの手動鉛筆削りなのですが…
garaikaさんは?もしかしてナイフで削ってたり…。
アートとはまた過分な評価ありがとうございます。
実態は偶然の産物的な造形なんですけどね。
ご想像のとおり、鉛筆、ナイフで削ってますよ。
昔、その道を極めようとしていたことを下のエントリで紹介しております。
http://blog.goo.ne.jp/garaika/e/e9a90ce08d6c0bb8db8d6c5a93b221d7
そして、六角形の面に数字を書いて・・・予想したりして・・・なんてことがあったりして・・・。
でも、ここまで使う根性はお見事!
エコのプロ・・・拘りの芸術品ですね。
なお、根性というより、何度も言うようですが貧乏性です(笑)。