兄の写した写真が出てきた

　片付けをしていると一枚の写真が出てきた。写っているのは私の両親。亡くなった兄が近所の作品展に出したもので「夫婦（めおと）」と題している。

　兄が鹿児島に帰省の際、両親をドライブで近くの長屋山まで誘ったのだ。長屋山は市内で最も高い標高513ｍ、日本三大砂丘の吹上浜や加世田市の全景が見渡せる絶景の地である。下山すると農業の相星、漁業の小港に入る。みどりの中に家屋が点在するのんびりした南薩摩、山頂の時間はなおさらゆるやかに流れていただろう。（撮影日1993.10.13）

　年老いていく両親が何を語らっていたのか、写している兄が何を思いながらファインダーを覗いていたのか。写した兄も、写された両親も今はない。いろいろと苦労の多かった両親と兄だったが、写真のひとときがあったことを知り末っ子の私は良かったなと思う。

　学校給食の民営化特集のビラ配布。

ネットを見ていたら９条ネットの候補者が紹介されている。