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ウソは感じないけど、ごまかしだらけ~の放射線副読本 文部省が全公民館に180冊送付 

2012年09月18日 |  #脱原発 #茨金 #11行動 #茨木市議会議員
写真は先斗町歌舞練場

 文科省が「放射線副読本」を全国の公民館などに送付しています。茨木の全ての公民館に小、中、高校生用各60冊で計180冊が届いていました。これは「内部被ばくを生き抜く」キャラバン上映会の会場となった公民館に置かれていてこちらが気づいたもの。生涯学習部との事実確認で全公民館に届いていたことがわかりました。なお教育委員会には何の文書も届いておらず、各公民館の対応はばらばら、税金の無駄使いの最たるものです。

 文科省に電話して聞いたところ1400万冊作成し全国に送付したとのこと。作成と発送は文科省、会計はエネルギー特別会計からでした。

放射線の副読本、電力会社関連団体に委託 文科相が陳謝

文科省「放射線副読本」のお金の出所

 公民館の利用者数は大きな開きがありますが、文科省は一律180冊を全館に送付しており、この大ざっぱなやり方にはあきれてしまいます。この副読本の問題は何よりもその内容にあります。

以下は引用です。ご参考に

ウソは感じないけど、ごまかしだらけ~文部省の放射線副読本
(東京新聞「こちら特報部」11月1日)

 世界史に刻まれた東電福島原発事故。それほどの出来事なのに、本文では触れられていない。文部科学省が十月に発表した「放射線の副読本」のことだ。一読してウソは感じないが、妙な読後感に襲われる。肝心なことが抜けているためだ。「やけど」と並べた原爆の記述にも「影響」はあるが、人の死は出てこない。この無視には意図がある。その先に「再稼働は可」という結論が透けて見える。 (小倉貞俊、鈴木泰彦)

 副読本は小学生用の「放射線について考えてみよう」をはじめ、中学生用と高校生用の三種類。それぞれA4判十八~二十二ページで、教員向けの「解説編」もある。放射線の専門家や現職教員らでつくる「作成委員会」が七月から五回にわたる会議でまとめた。
 十月十四日から文部科学省がホームページで公開しており、十一月上旬に全国の学校に一部ずつ約八万部を配布する。

 副読本をめぐっては昨年二月、文科省と経済産業省が原子力に関する小中学生向けの冊子を発行したものの、福島原発事故が発生。「原発は放射性物質がもれないようしっかり守られている」などの不適切な記述に批判が集まっていた。今回はその“改訂版”だ。

 その内容だが、ウソはないようにみえるが、なかなかの食わせ物だ。
 まず、三種類のどれにも原発事故はおろか原発自体の写真が一枚も掲載されていないのだ。
 福島原発事故についての記述は、小学生用で「放射線を出すものが発電所の外に出てしまいました」、中高校生用で「放射性物質(ヨウ素、セシウムなど)が大気中や海中に放出されました」と「はじめに」のページに記載されているだけ。

 代わりに自然界の放射線や、医療、学術研究分野などでの放射線の活用事例が紙幅を割いて丁寧に説明されている。

 「私たちは今も昔も放射線がある中で暮らしています」(小学生用)

 「イランのラムサールやインドのケララ、チェンナイ(旧マドラス)といった地域では、世界平均の倍以上の放射線が大地から出ています」(中学生用)

 産業界での活用例とあわせ、放射線が身近な存在であることを強調している。一方で原爆や原発事故の影響を過小評価しているのも特徴だ。
 小学生用の「放射線を受けると、どうなるの?」の項目には「たくさんの放射線を受けてやけどを負うなどの事故が起きています」「広島と長崎に原爆が落とされ、多くの方々が放射線の影響を受けています」とある。原爆はもとより一九九九年の東海村JCO臨界事故でも被ばくによる死者が出たにもかかわらず、そうした紹介はない。

 放射性物質の半減期についても、図付きの例は「一カ月後に放射性物質の個数が半分になる例」。除染の焦点となっている半減期が半永久的に長い核種には触れない。
 「事故が起こったときの心構え」のページにはこんな文章もある。
 「時間がたてば放射性物質は地面に落ちるなどして、空気中に含まれる量が少なくなっていき、(中略)マスクをしなくてもよくなります」

 福島県南相馬市の大山弘一市議は「土ぼこりで舞い上がる放射性物質について、地元ではピリピリしている。危険性をわざと感じさせないような内容を子どもたちに教えようとするなんて、犯罪に等しい」と憤る。
 さらに、放射線による健康被害を過小評価する意図がちらつく。
 例えば、小学生用では「一度に一〇〇ミリシーベルト以下の放射線を人体が受けた場合、放射線だけを原因としてがんなどの病気になったという明確な証拠はない」と記述。「がんなどはいろいろな原因が重なって起こることもあるため、放射線を受ける量はできるだけ少なくすることが大切」と付記するにとどめている。

 外部被ばくの放射線量の数値も自然放射線に限定。核分裂反応による人工放射線の恐ろしさは一向に伝わってこない。
 違和感を強く覚えるのは中学、高校生用に載っている以下の説明だ。
 「一〇〇ミリシーベルトを千人が受けたとすると、五人ががんで亡くなる」という国際放射線防護委員会(ICRP)の試算を基に「がんで亡くなる日本人は千人のうち三百人なので、一〇〇ミリシーベルトを受けると、がんで亡くなる人は三百五人になる」。

 九州大の長山淳哉准教授(環境分子疫学)は「三百人はさまざまな要因でがんを発症する『避けられない死者』。後段の五人はもともと死ななくてもよい人たち。一緒には論じられない。『五人はがん死することを受容せよ』と言っているようなもの」と批判する。
 「そもそもICRPの試算自体が甘いという学説もあり、両論併記の姿勢が必要ではないか」
 とどめは高校用最終ページにあるコラムだ。
 「人がベネフィット(便益)を得るために何かを利用しようとする限り、いくらかのリスク(危険)は避けられない」 具体的には触れられていないが、明らかに原発事故を示唆している。

 ちなみに、この副読本の「作成委員会」はどんな顔ぶれなのか。
 作成委員は全部で十三人。監修として、独立行政法人・放射線医学総合研究所、社団法人日本医学放射線学会、日本放射線安全管理学会、日本放射線影響学会が並ぶ。
 委員長を務める大学の名誉教授は文科省が設置した「放射線量等分布マップの作成等に係る検討会」のメンバー。今年二月まで、国の放射線審議会会長を務めていた。
 同審議会からはほかに委員が二人、基本部会の専門委員が二人。同審議会には過去、福島第一原発の副所長もメンバーに名を連ねていた。

 委員には事故後、「多大な人員と費用をかけて(一般人の被ばく線量を)年一ミリシーベルト以下にすることは無駄な努力」と述べたり、新聞の取材に「年間一〇〇ミリシーベルトを超えない量では健康被害はまずないといってよい」と発言してきた人物もいる。
 文科省の担当者は「事故の事実関係がまだ整理し切れていないので、まずは放射線について学んでもらえれば、と。必要があれば、改訂することもある」と説明する。

 しかし、東京都公立学校教職員組合の土井彰書記長は「こんな副読本では福島の教員はとてもじゃないが使えない。福島の子どもたちも納得しないだろう」と話す。
 同組合はこのほど、二十五年前のチェルノブイリ原発事故後に作った独自の“副読本”の「ノンちゃんの原発のほんとうの話」を復刻した。

 原子力資料情報室の故高木仁三郎氏の監修で、「放射能はどんなにわずかでも危険」「(チェルノブイリ事故で)運転員、消防士、兵士らは多数ひばくし、死亡した」などと記されている。

 今回の副読本について、京都大原子炉実験所の小出裕章助教は「事故の被害が広がっている今だからこそ、どんな危険性があるのかをきっちり教えるべきだ」と語る。
 「それでもほおかむりしているのは、原発を再稼働させたいがためだ。この副読本は、放射線の影響を小さく見せる目くらましにすぎない」

<デスクメモ> 議論になりそうなことは触れずに黙っている。だが、腹は決まっている。この副読本と現政権はうり二つだ。政権のもうひとつの決めぜりふは「現実的」の連呼だ。「現実的」という言葉は思考や議論を断つ。後ろ向きで暴力的。原発事故を無視するのも暴力だ。この副読本は政権の本質も表している。 (牧)

引用ここまで
 
【今日の動き】玉島小学校集団登校の見守り。小雨の中、子どもたちは元気に登校。傘は持っているのにさしてない子どもも何人かいて、それぞれの考えがあるんだろうと思って見ていました。橋下・維新に関する原稿書き。大阪ミントJCが行う三時間走で資材を借りる手続き。「新社会」の配布。

【当面の動き】
「再稼動反対、全ての原発をゼロに」茨木金曜日行動(毎週金曜日午後6時から1時間、阪急茨木市駅東口)

「内部被ばくを生き抜く」連続上映 茨木キャラバン

原発を考える市民の集い 中嶌哲演(なかじま・てつえん)講演会
・中嶌哲演さんは福井県小浜市明通寺住職で長年原発問題に取り組んでこられました。
・日時:10月26日(金)18:00~
・茨木市民会館 大ホール

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