もはや奨学金問題を見過ごせない / 【情報紹介】添田唖蝉坊・ノンキ節

　昼から「もはや奨学金問題を見過ごせない」緊急ゼミナール。同時刻に「朝鮮学校ええじゃないか！春のモア・パレード」が扇町公園であり、多くの知人が参加していました。





　緊急ゼミナールは「奨学金問題対策全国会議」結成呼びかけ人で中京大学教授の大内裕和（おおうちひろかず）さん。
今、奨学金を取り巻く状況は以下の通り。

①高卒就職の困難
　1992年3月　167万人の求人があった
　2010年3月　 19万人の求人しかない　就職できないから大学へ

②学費の高騰-年代によるズレ
　1969年入学　国立大学（入学金4000円　授業料12000円）　
　2010年入学　国立大学（入学金28万2千円　授業料53万5800円）

③家計の困難-世帯年収の減少で子どもの学費、生活費をねん出できない
　1998年　544万円
　2009年　438万円　

④かつての無利息奨学金から有利子奨学金への変容

⑤今の学生の半数は非正規労働者

⑥学生の半数を占める日本学生支援機構奨学金利用者
　毎月10万円の奨学金を借りる学生も多いが
　その場合、利率3％なら、返還総額646万円。
　毎月27000円の返還、返還年数20年間
　この負担が結婚、子育ての障害となる。

⑦年功序列終身雇用から派遣など非正規職員拡大に
　15歳から34歳の非正規雇用　男42.7％　女51.4％

⑧日本学生支援機構奨学金の返済滞納者は2010年で33万人
　奨学金の返済が遅れている要返還者と未返還者
　　2004年　198万人
　　2011年　334万人
　支払い督促
　　2004年　200件
　　2011年　1万件と７年間で50倍に拡大

⑨年利10％の延滞金。滞納者からの返済はまず延滞金、利息に充当した後で元本に組み入れる。
　元本を減らすことが困難。返還できなければブラックリスト入りでローンが組めない。

⑩2010年度の延滞金収入は37億円、利息収入は232億円

⑪日立キャピタルなどの債権管理回収業者に5万5千件を委託。
　学生が商品化している。

⑫アメリカでの軍隊希望理由の８～９割は学費免除(堤未果「貧困大国アメリカ」より)
　全米の学生の33％が学資ローンの受給者であり、クレジットカード返済滞納者
　
⑬経済協力開発機構30か国で給付性奨学金がなく、大学の学費が有料なのは日本だけ。

⑭格差と貧困の拡大をもたらしている新自由主義
　社会統合としてのナショナリズムと排外主義、「日の丸と君が代」教育委員会の解体　

⑮奨学金の問題は大多数の国民に関わっている。

⑯今後の運動化
　反貧困運動
　青年層との接点
　憲法改悪・反戦運動との連携。

非常に有意義なシンポジュウムでした。

【今日の動き】午前中は大阪ミントＪＣ朝練。ゆっくりと走りました。途中に歩道の一部が異様に盛り上がっている箇所が。おそらく木の根が押し上げているのでしょうが、すごい力です。



　夜は公民館合同委員会で一年間の活動報告と会計報告。活発な意見が出て来年度の活動に生かせたらと思います。

【情報紹介】
添田唖蝉坊・ノンキ節 / 土取利行（弾き唄い） Nonki-bushi/ Toshi Tsuchitori

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