もし孤独に対人恐怖症、社会不安障害といった症状と闘っている人がいたら、それは一人だけじゃないということを知ってて下さい。
いまはインターネットで、うんざりするほど(笑)悩んでいる人がいるけど、悩みのベテラン(?)はともかく、自分の「この落ち着かなさってなに?」「どうして気になってしょうがないの?」って、一人で不安になっている神経症初心者はたくさん存在すると思う。
もしかしたら、僕の『神経症克服への道』のブログを見て、自分が対人恐怖症・社会不安障害だと知った人もけっこういるかもしれない。
僕がまだ自分が対人恐怖、視線恐怖症と認識していなかった学生時代、このブログを呼んでいたら、はっきり悟ったことでしょう。
もし社会不安障害について書いている人のブログを呼んでいたら、やっぱり「この症状だ!」とハッとしたと思うから。
そういう初心者は、山ほど同じ症状の人がいるってことを知っておいて損はないですよ。
そして、克服した人がどういう心構えで、どういう方法で神経症の罠から脱出できたのかを知った方がいいと思う。
ただし、悩みの苦しさをはき出しているだけのブログやホームページはのぞかないこと。
あんまり、人の苦しいだけの体験記は読まない方が、心の健康にいいと思う。
2chなどの匿名掲示板は、良くなった人は寄り付かないから、いい情報があるかもと思ってみると、足を引っ張られるだけ(匿名だから、色々な悪意やねたみ、鬱屈、攻撃性が渦巻いている)
ネットでやるべきことは、傷の舐め合いじゃなくて、対人恐怖症・社会不安障害を治すための情報集めや体験記を読むことだと思う。
同じ体験記でも、「僕はこれだけ対人恐怖症、視線恐怖症、社会不安障害の症状に苦しめられ、苦しい思いをしたけれど、やっと克服した、治った!」なんてサイトは、心強かった。
僕もそれで勇気づけられて、結果的に対人恐怖症を克服できたプログラムを行っている先生に巡り会えたから。
そんなサイトの比率はものすごい低いと思うけれど、いろいろと参考になると思う。
同じ体験をしてきた人が、どのように強くなっていったのか、何をしていったのか知ることは参考になった。
さて、本題にはいると、世の中に二種類の人がいるんだと言いたいんです。
一つは、対人恐怖症じゃない人、一つは重い軽いの差はあっても、人間関係に悩みや不安、または恐怖を感じている人。
一見、人間関係がうまくいっている人だって、実は心の底では葛藤したり、萎縮したり、くよくよ悩んだりしているもんです。
でも、みんなもわかるように、そんな自分を悟られたくないから、空元気を出したり、笑顔を作っている。
みんなみんな努力しているんです。生きるってことは大変だ!
自分だけがなんで対人恐怖を発症してしまうんだろうと思うと、余計くよくよ悩んで、ドツボにはまるのは必定だと思う。
みんな人が恐怖なんだって思えれば、少しは心も落ち着くと思う。
そりゃ、日常生活に影響が出てしまう人、出ない人の差はあるけれど、人が恐怖じゃない人なんてほんの一握りなんだってわかれば、少なくとも必要以上にコンプレックスを感じなくてすむと思う。
人と対峙したとき、「この人も不安を感じて生きているんだ」と思えば、不要な劣等感を感じずにすむ。
「自分だけがどうして! なぜ……」という思考はますます対人恐怖症を悪化させるだけ。
未来も希望の光もない考えだから。
みんな人が怖いし、身構えるし、緊張して生きている。
一見うまくいっているように見えるのは、劣等感を持っている自分の視点から見た考えにしかない、ということをいいたいんです。
おびえておびえて、それでも人の中で生きている。
すこしばかり人より怯えてもいいじゃないか!
みんな緊張して、(程度の差はあれ)神経をすり減らして日々生きているんだから、必要以上に思い詰めることはないですよ。
岩波先生から言われた言葉で「みんな不安を感じて生きているんだ。それを隠して演技して取り繕っている。人を攻撃する奴も実は不安でたまらない。だから飲まれる必要なんかないぞ」と。
この言葉に僕はどれだけ救われたことか。
そして、一番重要なのは、同じ症状の人や同じ苦しみを持つ人がいたとしても、その人と慣れ合ってはいけない!
なぜなら、彼らと同じ位置にいたら、いつまで経っても対人恐怖症・社会不安障害は治らないから。
こんなこといっていいかわからないけれど、自分が助かるためには、彼らを足蹴にしたって、踏み台に利用したって、自分だけは助からなきゃダメ!
何度も言ってきたけれど、対人恐怖症にかかってしまったら、生き地獄のまま、ずっと続いていっちゃう。
もうあなたには残された時間は少ない。
そうしないと、対人恐怖症の完全体になってしまう。
どう頑張っても、克服できない状態にまで一体化してしまう。
だから、なんとしてもぬけ出すためのアクションを起こしてください!