エッセイ

雑記

靴磨きセット

2021-03-17 12:03:47 | 日記
数日前、某通販サイトにて注文していた「靴磨きセット」(初心者用)が、本日届いた。
「数日前」とは書いたが注文からそれほど日にちは経っていない。
待ち焦がれていたモノだった。
幾つになっても、注文していたモノが手元に届くのは、嬉しい。

思い起こせば、人生で最初に「予約注文」のような注文をしたのは数十年前、まだ小学生の時分だった。
当時、某マンガの単行本を集めていた。
諸事情により養護施設に収容されていた時代ではあったが、それくらいのことは許容範囲であったため、できた。
週刊少年ジャンプに掲載されていた、当時バカみたいに流行していた某ボクシング漫画だった。
「来月、コレくらいの日におカネを持って買いに来ます。取り寄せておいてください」。
小学生時分、ピッコロのような声で意を決してそう店主にお願いし、毎度施設の保母とともにその店を訪れていた。
年月が過ぎ、やがて「コレ、入荷よろしく」と、悪友から教えてもらった「洋モノ・無修正」の本の購入へと走るのだが…。

ソレはさておき…。
なぜ、そんなに「靴磨きセット」が欲しかったか。
久しぶりに「革靴」を購入したためだ。
その昔、今では「バブル」と形容される時代、その崩壊と現役の間の時代が、オレが棲息していた時代だった。
先見の明がある企業は、とうに時代の「ヤバさ」に気付いていた。
オレは、その「ヤバさ」に気付いていない、現役バリバリのチンピラだった。
派手なコスチュームを纏うことこそ、下手な名刺より顔が売れるだろう、と派手なスーツを着ていた。
ほとんど、「東映Vシネマ」の世界だ。

当時から、靴だけはせっせと磨いていた。
「おしゃれは足元から」の格言(?)もあるが、やはり足元は大事。


50を超え、久しぶりに現役時代を思い出し、スーツを新調した。
「新調した」といえば聞こえはいいが、当時のノリで「とにかく派手なモノを」、そして「安いモノを」とチョイスしているうちに、とんでもないモノを購入してもうた。
とりあえず写真には撮ってみたものの、わかりずらいのでやめた。
とにかく、酷い。
もっとも、購入価格4000円弱だったのだが…。
とにかく派手な、赤いスーツだ。

その昔、「アパレル」も経験していた。
20代半ばにして、ほぼ店を任されていた。
「イージーオーダー」 くらいなら、今でも採寸を採れ、一度でほぼ満足いくスーツが造れる自信はある。
「ほぼ満足いく」って、クレーム対処の課程でしまいに威して無理やり満足させる、とか、そういうことじゃなくて…。

今では派遣の工場勤務ながら久々にスーツを新調し、ソレに合わせて、普段も仕事中も一緒のゴミみたいな安全靴からの脱却を図った。
そうした思いから、購入した。







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