鹿島《少将》の航海日誌

改めてブログ作り直しました。
ヤマト関係を中心に、興味あるもの等をお届け。

もう1つの火星会戦ー宇宙戦艦ヤマト2202外伝ー第三話

2018-10-07 05:19:28 | 宇宙戦艦ヤマト2202外伝

ーもう1つの火星会戦ー
宇宙戦艦ヤマト2202外伝

第三話


捕虜と成ったネレディアを他所に、主戦場は激戦から死闘戦へと変わりつつあった・・・





"銀河のA.I"が発動した作戦が展開されていた・・・


◆◆◆◆


一方、もう1つの火星会戦では・・・




「キャプテ~ン。主戦場(あっち)じゃどえらい事に成ってるみたいですぜ。」
UXー01副長のハイニは何時もの口調で告げてくる。

「そのようだな。」
「まあ。あっちはバーガーに任せて、嬢ちゃんたちを救出するぞ。」

「俺の大切なハニー……"コホン"。」

「ハイニ!一番から四番の魚雷をミランガルに喰いつくガトランティス次元潜航艦に合わせて発射だ!」
「五番魚雷は一番距離をおく、この艦隊の旗艦に放て!」

キャプテン、フラーケンの眼が輝いた。

「猟をはじめる!」

イメージ曲宇宙戦艦ヤマト2199より『次元潜航艦のテーマ』

「一番、二番、ビンゴ!!」
「三番、四番は交わされた!!」

「五番は目標をロスト!迷走し、自爆!」

フラーケンのもとに、矢継ぎ早に飛び込むクルーたち報告。
そのフラーケンは次の命令を下した。

「一番から四番は音紋を入力!」
「逃した奴らに発射せよ!」

「六番はロストした場所に発射だ!」

「ロストした場所ですか?」
腑に落ちないハイニはフラーケンに聞き直した。

「ああ。ロストした場所だ!」

「アイサー!!」

あと二隻足らない。とフラーケンは探りを入れていた。
と、その時であった後方から高速で近づくスクリュー音をキャッチしたと、報告が飛び込む。
スクリュー音は二つ。
フラーケンは急速潜航を命じると同時に、機関停止を命令した。
フラーケンの"読み"は当たっていた。
キャッチしたガトランティス強行偵察型次元潜航艦の放った二本の魚雷の内、一本はUXー01のエンジン音(音紋)をインプットした追尾型魚雷(ホーミング魚雷)、もう一本は通常の亜空間魚雷。
この二本を同時に交わすには、急速潜航した後、エンジンを切るしかないのだ。
まあ。このフラーケンの指示を的確に、そしてフラーケンの望むタイミングで、艦(ふね)を操艦するには、かなりの練度を要求される。

そうこうしている間(あいだ)に再び、ガトランティス強行偵察型次元潜航艦の放った魚雷が接近していた。

「機関始動!」
「急速浮上!」矢継ぎ早に指示を飛ばすフラーケン。

その回避運動を行っている最中(さなか)UXー01の放った一番から四番魚雷が初弾で逃した二隻のガトランティス強行偵察型次元潜航艦を沈めた。
これであと、三隻プラス通常空間のゴストーク級だけと成った。
もう一本、ロストした場所に発射した魚雷を交わす為、"神隠し"的技を使ったレイピアの艦(ふね)。
これもフラーケンの読み通り、ロストした場所に姿を現したのだ。

フラーケンは、このレイピアの艦影に見覚えがあった。
これは、フラーケンがまだ今のように艦(ふね)を任される以前、アベルトが総統に就任してすぐの事だ。
フラーケンは、ある作戦で上官を殴り、収監され、処刑が確定していた。
だが、その時、アベルト自らが彼、フラーケンをある条件と引き換えに無罪とした。
それは試作艦(テスト艦)のテスト要員に成る事であった。
かつてないほど失敗を繰り返していた"次元潜航艦"万が一テストに失敗して宇宙の藻屑と成っても、処刑されたと考えれば気は楽であろうと。
成功すれば艦(ふね)が完成した暁には艦長を約束されていた。


ー小マゼラン銀河外縁ー


《試作次元潜航艦》

当時、まだ開発があまり進まず、亜空間に潜るまでには至っていなかった。
そこで、どうにかレーダーから姿を消す事は出来ないものかと。
そこで考え出されたもの、それは"空間磁力防御幕"であった。
艦全体を液体ミラーのような細かい粒子で、被う事により"カメレオン"のように周りの景色に同化する事が可能で尚且つ、レーダーに反応しない優れもの。
真の目的は、この空間磁力防御幕を展開させ、ビーム兵器を弾き返す。これが真の目的だった。



当時、ガミラスで最大で最強の火力を持つゼルクード級による集中砲火に耐え、全てのビーム兵器を弾き返す事に成功した。


◆◆◆◆


「あれはロストしたのではなく、ロストさせられたんだよな。」
そう呟くフラーケン。

レーダーから姿を消す為、かなり強力な磁力を発生させる。
その為、電子機器に狂いが生じ、あの亜空間魚雷は自爆した。

「あの状況下で緊急浮上も急速潜航も出来んからな。」
「だから、俺は"ピン"と来たんだ。」
「あれは"空間磁力防御幕"だとね。」

「まさか、あの状況下で真後ろに魚雷を撃って来ないと思ったのだろ。甘いんだよ。」

だが、レイピアは思いもよらない行動に出たのだ。



亜空間内でゲシュ=ダールバム砲=波動砲を発射して来たのだ。
後方からは、残りの二隻がUXー01を喰らおうと迫る。

「ハイニ!後進いっぱい!」
「機関全開だ!!」

「後進!?」

「そうだ!急げ!」

「アイサー!」

「後方の次元潜航艦から魚雷発射を確認!!」

「ハイニ!ベント開け!」
「急速潜航!深深度へ潜れ!」

荒れ狂うように真紅の輝きを放つ波動エネルギー弾。
波動プラズマ波を纏い真一文字に突き進む。
間一髪のところでUXー01はゲシュ=ダールバム砲を交わした。
後方から喰らいついた二隻のガトランティス強行型次元潜航艦はレイピアの撃ち放ったゲシュ=ダールバム砲の餌食となり消滅した。

「ハイニ10秒間、全速前進!!」
「10後に機関停止アップトリム90度!!艦首を真上に向けろ!」
「魚雷全門発射ッ!!」




UXー01の放った亜空間魚雷六本の直撃を喰らうレイピア艦は爆沈した。





「あの座礁に見せかけたゴストーク級にネレディア司令が囚われている!」
「救出に向かう!」

「お前たちは陽動を頼む!」

無数に飛び交うゴストーク級から撃ち放たれた対空ミサイル郡。
突入するメルダ機を支援する為、スヌーカー隊が陽動する。

イメージ曲宇宙戦艦ヤマト~ヤマトよ永遠に~より、未知なる空間を進むヤマト。






「此方、メルダ!」
「ネレディア司令を無事に救出!」

「コイツをゴストークを沈めろ!」

「ラジャー!!」


◆◆◆◆








疲弊してゆく地球・ガミラス混成艦隊・・・

その姿を映し出す街頭モニターを祈る思いで見つめる民衆たち。



「ねぇ。ヤマトは……」
「ヤマトはどうしちゃたの?」
「ヤマトならあんな奴らやっつけちゃうのに……。」


~fin~





使用している画像はイメージです。

この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち》の二次創作です。
一部、公式より引用。また、YouTubeよりイメージ曲引用。