ONE FINE DAY

「昨日のことは忘れてほしい」
「もう遅い。日記に書いた」

The Guardian

2007-02-14 | 映画
不意打ちを食らって不覚にも号泣。
エンドタイトルが全て終わるまで席を立てなかった。

「さよならゲーム」のクラッシュ・デイヴィスにヨレヨレになって以来、
ケヴィン・コスナーは別格で気になるアクター。
先日DVDで見た「ママが泣いた日」では、
まるで20年後のクラッシュ・デイヴィスといった役どころで、
年月の流れを切なく実感したわけだが、
ケヴィン・コスナーと一緒に私だって年をとっているのだ。
50を越えれば、死もそう遠い存在ではなくなってくる。
漠然と死を考えることも多くなった。
死ぬことを考えることは、つまり生きることを考えることなのだから、
それはそれでいい。
そんな今日この頃の私に、
この映画はこんな死に方もあるのだと示してくれた。
もちろんケヴィン・コスナーが、だ。
その命の散り方の見事なまでの潔さに胸が打たれた。

ネタバレごめん!の映画感想はここまで。
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帰宅後タイトルの「守護神」でネット検索してたら、
こんなのをみつけた。
私の守護神は「水の神」ですって。
だから、こんなに海が好きなんだと妙に納得


smocking

2007-02-13 | 手芸

クラフトの課題「スモッキングのエプロン」やっと完成。
スモッキングも楽しかったが、裾に刺繍したドロンワークが面白くて、
5コでいいのに一列全部やってしまった(笑)
ポケットも課題では転写プリントだったが、
同布で黒のドロンワークを刺してみた。
スモッキングや刺繍よりも、
黒いリックラックテープを縫いつけるのが大変だった。
苦手。
エプロン作ると、なんか働かなくちゃって気持ちになるから不思議。

センチネル 陰謀の星条旗

2007-02-09 | 映画
ルイスですよ!メルドリックですってば!
センチネル 陰謀の星条旗」監督です。

今日TSUTAYAに行ったら新作コーナー3段ぶち抜きでずらーっと並んでました。
もちろん真っ先に借りましたとも。
映画館で観られなくてごめんね!の気持ちを込めて。
「SWAT」はみんなで観て最後のクレジットで拍手・・しそうになったしね。
きっとこの映画も映画館で観たら同じだったと思うんです。
そのくらい「ホミサイド」&ホミサイド関係者は(私の場合特にルイスだけど)、
私と姉と娘にとっては特別な存在というわけです。
はるか遠くの島国でまるで親戚のように喜んでいる人がいるなんて、
ルイス、絶対知らないだろうな。

しかも、この映画にもご本人が出演していました!
スキンヘッドに身体は2割り増し(さらに大きくなった)なので、
よっぽど好きな人じゃないと気がつかないかもしれません。
でもよく見ると間違いようもなくルイスでした
監督業に専念するためあっという間にいなくなっちゃいましたけど、
久々の再会、うれしかった。ほっ。

映画はどうだったかって?
アメリカ映画ここにあり!ですよ。
エンターテイメントここにあり!です。
オリジナルのもついいところだけを見事に無しにして、
まるでパサパサの紙のパンみたいにしたあのリメイク映画に較べたら、
なんて潔いのでしょう。
娯楽に徹し、観客にいやな思いは決してさせない、
その心意気にやっぱり私はです。
がんばれ、メルドリック!

マリー・アントワネット

2007-02-07 | 映画
エゴン・シーレの次はダヴィッドか?とお思いでしょうが、
今日は映画「マリー・アントワネット」のことです。

我が家の灯油がすっからかんになって、
それなのに朝から仕事でPCにかじりつきで寒くて寒くて、
やっと一段落したところで、寒さしのぎと憂さ晴らしをかねて
いざレディースデイのMOVIXへ。

で、何を見ようか迷った末に時間的にちょうど良かったので、
「マリー・アントワネット」見ました。
「ロスト・イン・トランスレーション」で、
ソフィア・コッポラにはあまり良くない印象を持ってしまったので、
この作品もまったく期待してませんでした。
ただ主役のキルスティン・ダンストという女優さんは魅力的だなと思っていたので、
ちょっと見てみたかった。

ポップで、まるでキャンディのような色彩。
音楽はロック?
でも、これが決して違和感なく見れました。
本物のヴェルサイユ宮殿で撮影ですよ!
でも違和感なかった。音楽も色彩も。
むしろいやになっちゃうくらい子供っぽくて、
表面だけが豪華な薄っぺらな感じはすごーく表現されていました。
14歳で嫁にくるって、子供ですよ、お子様なんですよ。
それなのにオーストリアを背負って立つほどの責任をしょわされて、
その重大さはな~んとなく分かっていても、まだ子供。
夫になったルイだって似たようなもので、
早くお世継ぎを!と周りから責められたって、
性的能力なしの夫相手に「私にどーしろっていうの!」という、
マリーの悲鳴が聞こえてきますよ、ほんと。
「もうこうなったら遊びまくってやるわ!」と居直ったって仕方ない。

遊びまくっているうちに、国王が死んで、あれよあれよと、
フランス国王妃になっちゃった、たった18歳で。
うわっ、もっと贅沢しちゃおうっかな。
そんなノリですよ、ほんと。
でも実際のところどうだったんでしょう?
案外こんなもんだったんじゃないかと思わせてしまうところがこわい。

で、ダヴィッドですよね?
はいもうすぐです。
別荘をもらったマリーはそこでイケメン男爵に恋をするんです。
それでめくるめく日々を送るんですが、
フランス国王妃が男爵なんかと一緒になれるわけがない。
別れがきて男は戦場に去っていく。
宮殿の窓辺に立って、別れた恋人を想うマリーのイメージが、
な、な、なんとこのダヴィッドのナポレオンの絵そのまま!!!
もう大笑いです。
戦場で戦う私のヒーローっていったらこの絵か?当時。
これだけ笑わせてくれたら満足です。ほんとにありがとう。
(実際はこの絵、フランス革命後に描かれています)
いいんですよ、そんなこと。だってナポレオンにだって全く似てないんだから。

とまあ、そんなこんなで楽しめました。
カラフルなコスチューム(特に靴!)も、
手を伸ばして食べたくなるようなお菓子も、
本物のヴェルサイユ宮殿も、
まったく時代にあっていない音楽も、
若い監督ならではのアイデアと感性に満ちていて楽しかった

エゴン・シーレ

2007-02-07 | 美術
エゴン・シーレ
世界美術館紀行「ウィーン世紀末 生と死の香り~レオポルト美術館」にて。
カンディンスキーとミューラーの作品があるミュンヘンのレンバッハ美術館につづきエゴン・シーレコレクションのあるウィーンのレオポルト美術館にも飛んででも行きたくなった。エゴン・シーレは娘の大好きな画家なので私も知らないわけではなかったが、今回の番組で彼の自画像を見て天才を確信した。あくまでも客観的に自分をみつめようとしているのが痛いほど感じとれる絵だ。しかしその冷静な視線の合間から若さがこぼれ落ちている。見ていると心臓がどきどきするような絵。「あなたは生きているの?」と問いかけてくる絵。たぶんシーレは自分にそう問いかけながらこの絵を描いたのだろう。
シーレの引く線には迷いがない。それはグールドの演奏するバッハに似ている。何故そんな風に描けるの?ときかれても彼には答えることができなかっただろう。ムカデがどうやって歩くのか分からないのと同じで生まれたときからその能力を持っていたに違いない。だから天才なのだ。あとはその能力を使って何を描くか?生と死とエロス。彼が描かずにはいられなかったテーマ。究極のテーマだ。たったの28年で世を去った天才画家が遺した絵をたまらなくたまらなく見たい。

*お嬢様、このサイトご覧あそばせ。