窃盗症(せっとうしょう、英: kleptomania、クレプトマニア)とは、経済的利得目的以外で、窃盗行為という衝動を反復的に実行する症状で、精神障害の一種である[1]。
これは、「利益のための窃盗」という金銭目的よりも、窃盗行為実行時の緊張感と成功時の満足感が目的になっていることで「窃盗のための窃盗」といわれている。衝動制御障害に含まれる同様の症例として「放火のための放火」を繰り返す放火症と共に、自身の行動する地域で窃盗や放火など「衝動」を繰り返す。
そのため、彼らが「衝動」を露出する地域は彼らが逮捕されるまで被害を受け続けるため、被害店舗の破綻や経営者・所有者の自殺に繋がることもある。他者に被害をもたらす病のために彼らの被害を受ける側に多くの者が心を寄せ、周囲から同情が得られにくい病である。
誰かが衝動を監視し続けるのも不可能であり、常習性から心を寄せてきた親族も諦めて縁を切られることが多い[2]。
衝動が性的なものに起因する場合、窃盗愛好者・窃盗性愛(クレプトフィリア[3])といわれることもある。このクレプトマニアの語源はギリシャ語の語根「κλέπτειν」盗むこと。
クレプトマニアに陥る人の背景には、機能不全の家庭で育ったり、トラウマ体験が多かったりといった共通点がある、摂食障害との関連性が指摘されており、1996年の研究では摂食障害の患者の12~24%が万引きを繰り返してしまう[4]。
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