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南太平洋海路,品証,中国離れのインドネシア、海洋権益巡る交渉も拒否

2020-06-10 14:43:02 | 連絡
<ジョコ・ウィドド大統領「ゆでガエル」閣僚2期目続投拒否か>
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2020/06/10 11:00
(PanAsiaNews:大塚智彦)
1957年東京都生まれ、63歳。国学院大学文学部史学科卒、米ジョージワシントン大学大学院宗教学科中退。1984年毎日新聞入社、長野支局、防衛庁担当、ジャカルタ支局長を歴任。2000年から産経新聞でシンガポール支局長、防衛省担当などを経て、現在はフリーランス記者として東南アジアをテーマに取材活動中。東洋経済新報社「アジアの中の自衛隊」、小学館学術文庫「民主国家への道−−ジャカルタ報道2000日」など。
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  インドネシア外務省は6月5日、中国政府が南シナ海の海洋権益


に関してインドネシアとの間で話し合いによる解決を目指して直接交渉をしたいとする提案に関して、「中国の一方的な主張に過ぎない」として即座に、そして完全に拒否するという強固な姿勢を示した。 
「親中国」から等距離外交へシフト
 2019年10月から2期目に入っているジョコ・ウィドド大統領の政権運営は、特に2014年からの1期目は中国の経済支援に依存する親中国の外交姿勢が目立った。2015年に中国が請け負った首都ジャカルタ~西ジャワ州の州都バンドンまでを結ぶ高速鉄道計画や複数のインフラ整備計画への参入などがその例で、インドネシア国内での中国の存在感は高まった。
  しかしそうした動きを1期目のジョコ・ウィドド政権で強力に推進した主要閣僚の2期目での続投をジョコ・ウィドド大統領が拒否したことで内閣の「中国シフト」は求心力を失った。(注1)
(注1)焦点:中国依存のドイツが味わう「ゆでガエル」の恐怖
https://jp.reuters.com/article/germany-china-idJPKBN1HO07I

  5月29日にコロナ禍の最中に目玉政策のであるインフラ整備を推進する「国家戦略プロジェクト」の見直しを協議する閣議が開かれた。そこで工期の遅れと経費膨大化に悩むジャカルタ―バンドン高速鉄道に日本の参入を促したいとジョコ・ウィドド大統領自身が要望したことは、中国離れを象徴する一つの事例とみられている。
    高速鉄道計画に応札し「落札確実」と言われながらも、安全面を優先課題とする日本より、早期完工、インドネシア政府に財政負担も債務負担も求めないという経費面から中国が請け負った事業計画だが、当時のジョコ・ウィドド内閣の「中国優先」の裏には、一部閣僚の暗躍があったことが、この当時から問題視されていた。
  こうした背景もあり、2期目に入ったジョコ・ウィドド大統領は「親中国」の政治姿勢を緩やかに転換して、日本や米国などと同じような等距離外交を目指し始めていると見られている。
 高まる反中国の気運
  インドネシア政府は2016年7月にオランダ・ハーグの常設仲裁裁判所がフィリピンの提訴を受けて下した「中国が主張する九段線に法的根拠はなく、国際法違反である」との裁定を支持する姿勢を一貫して取り続けている。

  南シナ海でそれぞれに中国と領有権を争っている周辺国も同様の立場を示しているが、中国は裁定が出てからは一切の国際的判断や裁定を無視する姿勢を取り続けている。
  その一方で自らの独断的主張は一切緩めることなく、今回のインドネシアに対する提案のように、「個別撃破」で問題を2国間に矮小化し、話し合いでの解決を模索する作戦によって、国際社会の批判をかわそうと懸命の努力を続けている。

 だがそうした方法は関係国から「あまりに身勝手で尊大」と批判され、「2国間に限定すれば経済支援などで中国になびくと考えているようだ」と真意を見透かされるようになりつつある。
  
 東南アジア諸国連合(ASEAN)は「全会一致」という大原則があるため、親中国であるカンボジア、ラオスなどの抵抗でASEANとして中国を名指しで非難したり、団結して強硬手段にでたりすることはなかなかできない。
  
 こうした中でインドネシアが中国の「甘い誘い」を決然と一蹴したことは、ジョコ・ウィドド大統領が「もはや中国の思い通りにはならない」との強い意志を示した結果とも捉えられている。思わぬ「肘鉄」を食らわされた中国は、対インドネシア外交の見直しを迫られることになりそうだ。






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