北の大地の かあちゃん日記

北の大地のように逞しく 反抗期の孫育ては終了15年長かった。膝に人工関節 軽い脳梗塞にもなり頑張ってます。

孤独な最後

2016年07月20日 | 日記

 よく本を読んでた頃 医師が書いたり看護師さんが書いたのが

好きでした。ドキュメンタリーが好きだったんです。

ある看護師さんが書いた話は 強烈で今も鮮明に覚えてます。

ある家族がいました。そこへ嫁いだ妹に電話しても全然出なくて 

数か月さすがにおかしいと思い 妹さんの自宅を訪ねた姉さん

家に入って びっくり 物があふれかえり ゴミ屋敷なってる

その奥のソファでか細い声が聞こえて来ました。 

見るとやせ細ってみるかげもない妹でした。 どうしたの?と

聞いても妹は 言葉を失くしたように 黙ったまま宙をみてる

すぐ救急車を呼び病院へ 確か夫と子供が2人いるはず・・・

妹の夫に連絡するが返事がない 同じく子供達にも連絡するが返事がない


末期のガンで余命いくばくもないと宣告 まだ40代後半です。

なんでもっと早く病院に行かなかったの?と姉が聞いても

いいの・・・このままでいいの・・・と呟く妹さん

病院側もご主人と連絡取れないと困るので何度も電話を会議中だの

忙しいから抜けれないので そちらで勝手に治療してください。

文句は言いませんから・・・と夫 そう言う訳には行きませんよね

そうこうしてる内に 危篤になってしまいました。

そうなっても まだ夫も子供達も 誰も来ません。

さすがに看護師さんも 電話できつく言ってしまったそうです。

やっと夫が姿を現したのは 今夜が峠ですと言われた日

たまたま看護師さんが病室に入ろうとしたら 声が聞こえました。


あ~~俺~まだ病院なんだよ~今夜が峠らしいからさ もうすぐだよ!

終わったら すぐに逢いに行くから 待っててくれよな!!と

愛人に今まさに 息を引き取ろうとしてる妻の前で電話してる夫

なんてひどい なんてむごい 心の底から腹がたったそうです。

そして心の中で願ったそうです。

奥さん まだ逝かないで そんなに早く 旦那を自由にしてはダメ

もっと もっと 生きて どこへも行けないようにしてあげなさい

だから頑張って 頑張って もっと生きて・・・と

でも願いが叶わず 静かに奥さんは旅立って行きました。

すべての嫌な事から解放されたのか 安らかな顔だったそうです。

看護師さんは思ったそうです。これはある意味 自死だったのではないか

病気と解っていても病院へ行かず 家の中にいた せめてもの復讐?

しかし子供達は?夫は? どうしてこうなったか解りませんが

彼女なりの家族に対して最後の抵抗だったと思いますと書いてました。


この話がすごく印象的で 今でも はっきり覚えてます。

そして天国へ逝かれた 見知らぬ彼女に幸せになってと祈りました。

人間だもの 病気になった時くらい 優しく出来ないものだろうか?

いくら心が他に行ってても・・・きっと離婚に応じなかったんでしょうね。

それが彼女なりの抵抗だったんだと思います。まだ若いのに・・・

 

なんだかなぁ~身につまされると言うか どれだけ孤独だったんだろう 

きっと怖かっただろうね~辛かっただろうね友達はいなかったのかな? 

誰にも言えなかったんだね・・・きっと お姉さんが見つけてくれなかったらと 

思うと ぞっとしてしまいます。でもそれが彼女の願いだったのかも・・・ 


いろんな方が入院されてきます。その数だけドラマもあるんですね。

看護師さんも大変な仕事だと思います。 これを書いた看護師さんは

数冊本を出されてましたね・・・どれも 読み応えがありました。



コメント投稿は コメント( )内の数字クリックしてね


コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 入院準備を始めました。 | トップ | 夏が来ないよ~! »

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
のびたさんへ (北の大地の かあちゃん)
2016-07-21 19:44:40
TVを見るのも 海外ドラマ USAの医療関係ドラマが大好きです。

14年も見てた病院のドラマもあります。

ER緊急救命室です。小説も その関係ばかりで

遺体検察医が書いて本まで読んでました。

よく娘に近所で殺人事件が起きたら

まっさきにお母さんが疑われると言われたもんです。

マニアックな本が好きです。

看護師を引退されてから 小説を書かれた方で 古本屋で文庫本で見つけ

それからシリーズを揃えました。マイホームを建てた時に 本を300冊処分しました。

お気に入りだけ数冊持って来ましたが

最近は目が・・・もう文庫本は読めません。

あの女性が空に逝って 幸せになってますようにと心から願いました。

返信する
こんばんは (のびた)
2016-07-21 19:15:17
哀しいお話で涙が出そうです
どうして? 何故?
どうしようもない旦那! きっとその愛人にも何時か振られてしまうでしょう
お姉さまと最期に会えただけでも 良かったかな

私も医療関係の小説など読むのが好きです
返信する
空猫さんへ (北の大地の かあちゃん)
2016-07-21 12:08:32
どうしたら 家族がここまで ひどい仕打ちを出来るのか? せめて子供だけでも・・・と

思いましたが 何があって そうなってしまったのかは彼女しか解りません。

誰も自分の事をみてくれない絶望感
そして夫の裏切りで・・・

もう どうなっても いいや・・・と思ってしまったのでしょうか?

早く病院に行ったら助かったかも・・・

夫が女性宅に行き 帰って来ないで もしかして お金も入れなかったら 病院にも行けないよね。

いろんな事を この話から想像してしまいました。

でも 最後くらい 人間らしく振舞って欲しかったなぁ~夫も子供も・・・

私なら 毎晩バケて出てやるぞ
返信する
こんにちは (空猫)
2016-07-21 11:36:45
切ない話ですね・゜・(ノД`)・゜・

故人が何を思い考えていたのか?はわかりませんが・・・
生きていれば、違う人生の選択もできたろうにと思います

離婚・再婚の経験者だからかな??


死んでしまいたいと思ったこともあったりしたけど「死んでは花見がかくものか!!」と思いとどまったな

元旦那と生活している時に・・・もし治るとこない病で亡くなることになったら・・・恨み顔で祟ってやったろうな(笑)
返信する

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事