困った本を、手にしてしまった。静岡大学教授の稲垣栄洋さんの『身近な雑草の愉快な生きかた』(ちくま文庫)である。雑草の驚くべき生き残り術を生き生きとした文章で伝えてくれる好著なのだが、副作用がある。草むしりがしにくくなるのだ
▼例えば、ホトケノザ。ランを思わす可憐(かれん)な花をよく見れば、ちょっと派手な模様がある。あれは、ハチのためのヘリポートなのだそうだ
▼そこに着陸したハチは今度は花の奥へと導く線を目にする。この標識通りに進めば、ハチは蜜を手にし、知らぬうち受粉作業も果たす。ホトケノザの花は、誘客上手な空港である
▼次はハコベ。その柔らかい茎をそっと引っ張りちぎると、細い筋が出てくる。強すぎる茎は踏まれれば、ポキッと折れる。柔らかいだけなら、簡単にちぎれる。ハコベの柔らかな茎は中に丈夫な筋を持つ。柔らかい身のこなしに、芯の通った強さ。実にあっぱれな生きざまだ
▼草むしり中に出くわすダンゴムシにも、驚かされる。かの虫はなぜコンクリートブロックの辺りに蠢(うごめ)いているのか。稲垣さんの『身近な虫たちの華麗な生きかた』によると、あの鎧(よろい)は炭酸カルシウムからできている。人が骨を強くするために牛乳を飲むように、ダンゴムシはコンクリートを食べているのだ
▼標識完備の花にブロック塀を食べる虫。感心ばかりしていて、草むしりは進まない。
中日新聞 CHUNICHI WEB 2014年4月8日
颯颯(さっさつ)さんは、この所あっちこっちの桜を撮りまくってあったが、日頃は自転車に乗って田んぼのあぜ道ほかで、どこまでも草花を追いかけておられる。いつも写真を通して感じることは、雪も雨風も掻い潜って、いぶきはじめる雑草の逞しさだ。ある時は土手に咲く一輪だったり、沼地に群生したりで、遠く南米やアフリカからもやって来ている。貨物船の荷に混じっていたのか、あるいは外国土産に人が持ち帰ったものなのか?雑草がとても広い地球規模の繋がりがあることを知ると、人間の営みがちましているようにも感じる。人間ってひ弱になってしまったのかな?(笑)
今日は階段の登り下り2200段もやったが、このところ脚部が弱くなっているように思う。今日も花見客や遊園地で遊ぶ家族がたくさん居た。
ダンゴ虫ってそうなんですか?
うわぁ~今の今まで知りませんでした。
子供の頃夢中になってダンゴ虫を捕まえてた事、あります~。
これらは雑草と呼ばれていますが、私はこの言葉が嫌いで、野草、野草花、野の花などと、呼ぶようにしています。
きちんと手入れされた花壇に咲く花よりも、野原や空き地、溜池の土手などに自生する野の花にひかれますね。
野草たちの生存競争は熾烈で、日本の在来種が繁殖力の強い外来種に駆逐されそうになったり、生き残りをかけた戦いが今でも繰り広げられています。
『身近な虫たちの華麗な生きかた』の方にリンクをつけるのを忘れていました。
私もコンクリートを食べているなんて知りませんでした。
野草も虫たちも逞しいですよね。
人間様は冷暖房にスポーツドリンクからミネラルウォター、そして薬に病院まであるんですから(笑)
雑草という言葉の使い方今後、気をつけておきます。
でも野に咲く花は忘れられがちですよね。
颯颯さんのブログで拝見する草花の写真や記述を読むと
意外と日頃目にしているものに気づくことも多いです。
>野草たちの生存競争は熾烈で、日本の在来種が繁殖力の強い外来種に駆逐されそうになったり、生き残りをかけた戦いが今でも繰り広げられています。
なるほど、ここでも人間界のような争いが存在するんですね。
面白いです。