天空の扉へ Good day! - たか機長 45歳でプロパイロットへ😊

歳を重ねるごとに毎日が楽しい!そう思える日々を送っていきたいです。一つのパイロット・ライフスタイルを伝えていきたいです!

久しぶりの登山!!

2010-09-24 | 訓練日誌

全国的に寒いようですね
前線が日本の南に移り寒気が日本をすっぽり覆っているようです。
 
また、強い勢力の台風が近づいてきてますね。日本列島への直撃はなさそうです!太平洋高気圧が東によけている(寒気に気を遣っている?)ためでしょうか。台風の進路は高気圧の縁辺を沿うというのが一般的です。
 
明日から友人の結婚式に出席するため東京へ 残暑厳しいと思っていたところなので一安心です

 
 
さて、8/30に札幌近郊の藻岩山(もいわ)に登ってきました。あとから分かりましたが、藻岩山は札幌市南区だそうです。自宅アパートから登山口まで地下鉄・バスを乗り継いで1時間くらいでした。
 
どうにも体を動かしたくて、うずうずしてました。新鮮な空気・美しい緑・景色を楽しみがら、何もかも忘れる時間を作りたかったのです。そう!脳みそのリセット!!登山といっても・・・標高530m程度です。ちょうど東京の高尾山と似たような感じかなぁ
 
 
この日の札幌は地上で32℃もあり残暑厳しい日でした。気温は100mについて約マイナス0.6℃下がります。ということは、藻岩山の頂上は・・・29℃くらい? ま、ちょっとは涼しいか・・・
 
平日だったせいもあり、それほど登山客はいませんでしたので、自分のペースを守れたのでよかったです。めっちゃ久しぶりの登山だったので・・・登り始めてまもなく、はぁーはぁー言いながらで・・・運動不足を痛感 すれ違う登山客は年配の方が多く、みなさんと挨拶を交わしながら山頂へ向かいました。普段は道行く人に「こんにちは!」なんて言わないので、とても新鮮でした。その昔、バイクでツーリングに行くと、同じライダー同士すれ違うとピースサインを交わしたものでした。今回の登山でも、これと同じような心地よさがありました

 
たくさんの緑に包まれながらの運動はやはり気持ちよい!!時折見せる木漏れ日は、アルファ波促進剤?みたいな感じでとても優しかった。長距離マラソンでハァハァ言いながら走っていると・・・「もうだめだ 歩いちゃおうかな」と弱音を吐いてしまうけど、登山では不思議と「少しずつ頑張ろう!」っていう気になる。何故だろう?!
 
結局、頂上までは1時間半かかってしまった(かかりすぎ?)楽しみにしてた山頂にある展望台のアイスクリーム!っがしかし、店舗改装のため一時閉店中とのこと。非常にショックだ
 
山頂からの眺めも素晴らしい。展望台から札幌も街を一望する。慣れ親しんだ丘珠空港も見える。札幌ドームや札幌駅周辺のビル群も。きっと夜景はもっと感動することでしょう。札幌の街とは反対方向には札幌岳を始めとする標高1,000mオーバーの山々が並ぶ。都会 vs. 山 このコントラストがまた面白い。悲しいかな、飛行機のエンジン音が聞こえると・・・ついシャッターを切ってしまう。
 
確かに山頂は地上より若干涼しかった。しばらく山頂でぼーーっとしてから下山。下山は1時間で済んだ。っが、登りより下りの方が断然きつかったです。翌日、激しい筋肉痛になったのは言うまでもない。
 
予想よりとても気持ち良かったので、次回は秋の趣のある藻岩山を楽しみたいと思います。
 













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2010旭川空港まつり

2010-09-16 | 訓練日誌

札幌の朝晩は大分涼しくなってきました。長袖が必要!
 
っが、しかし日中は27℃を超える感じで・・・寒暖差が激しいため、鼻水をすすっている訓練生多数
 
 
先日、毎年恒例の旭川空港まつりに行ってきました!もちろん、訓練機で。
 
旭川空港上空は、ほぼホームベースと言っていいくらい訓練でお世話になっている空港(訓練のおおよそ7割は旭川)
 
お世話になっているので、毎年ボランティアで訓練機2機(単発機セスナと双発機バロン)を展示しています。
 
更に教官によるデモフライトも行われます。ローパスといって、滑走路から20mくらいの低い高度で一気に空港上空を駆け巡るデモフライト。幸運にも後部座席に乗ることができました。迫力満点 たくさんのお客さんの注目を浴びているのが見えるほど低い高度です。
 
 
旭川空港まつりでは、小型航空機の展示以外にもたくさんのイベントが企画されていました。
 
旅客機の牽引車に体験同乗、エアラインの乗務員(パイロット、キャビンアテンダント)との記念撮影、ラジコン飛行機機の飛行模擬体験、空港消防車の体験乗車、管制塔の見学だったり。あいにくの雨にも関わらず、たくさんのちびっ子を連れたファミリーが遊びに来ていました
 
 
訓練機の展示会の模様
奥の飛行機が単発機、手前が双発機(エンジン左右2機搭載)
滅多に触ることのできない飛行機を前に長い列ができていました。ちびっこ達も興奮気味で・・・操縦桿をガシャガシャ動かしてみる少年や、冷静に計器を見て何かを感じている者も。その光景を眺めているだけでも面白い



 
エアライン3社が並んでいる!!シャッターチャンス!

 
 

 
スカイマーク ボーイング737-800を正面から!おにぎり型(?)のエンジンに注目!
将来この飛行機を操縦することが目標


 



 
管制塔からの眺め この景色はなかなか味わえません
実は管制塔もちゃっかり見学しちゃいました。普段無線を通じてコミュニケーションしているけど、声だけしか知らないので、よーやく声と顔が一致しました。ベテランの方が多く、声も渋い!!飛行場灯火のスイッチ切替を生で見たり、旅客機の離発着を楽しむことが出来ました。当然がら・・・管制塔からの眺めは素晴らしい!!







教官によるローパス(Low pass)デモフライト





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ふんどしを締めなおす

2010-09-02 | 訓練日誌
全国的にまだまだ暑いようですが、札幌も暑い・・・9月なのにねぇ。
 
計器飛行証明の試験から1週間が経ちました。
 
思えばちょうど1年前に札幌で初めて空を飛んだんだなぁと、時が経つのはほんとに早い!当時の初フライトの様子をビデオでみると笑ってしまう(1年前の記事)。体カチカチで、びびっている感じで・・・手にめっちゃ汗かいて、「レフト・サイド クリア~~♪」なんて言っているのに全然見てないし・・・初フライトの感動は忘れることはないけど、札幌で良い仲間に出会い、支え合いながら邁進していく日々の感動も貴重な宝物です。
 
今回の試験で、総飛行時間は200時間を超えました(アメリカでの訓練+日本での計器訓練の合計)今回の計器飛行の訓練時間はジャスト35時間(双発機=エンジン2つ)

 
次の事業用操縦士の訓練時間は50時間を予定しています。大好きな教官とまだ50時間も乗れると思うとワクワクします。事業用の訓練は再びセスナに戻り、有視界飛行で地上の目視物標を確認しながら正確に飛ばなければなりません。ということは・・・北海道の地名を覚えないと話にならない。北海道は難しい読み方の地名が多くちょっと心配・・・ですが、例えば東京近郊の空を飛ぶより地上の目標物を見つけやすいのでは?と楽観に考えてます。

 
オーラル(口頭試問)の勉強範囲がかなり広いので、相当気合を入れないとまずい。試験まで約2カ月 勉強計画を立ててコツコツやっていくしかない。
 
航空法・航空力学・セスナのシステム・航空気象学などなど
 
さらに計器飛行の技量に磨きをかけるためにシミュレータも頑張らんと。就職試験は計器飛行のシミュレータで合否が決まります。

 
順調に行けば、11月中旬には東京に戻り働きながら就職活動をする感じになるでしょう。日本の航空業界は大変革期にあると思います。ANAも別ブランドでLCC(ローコストキャリア)の設立について発表したし、JALもLCC検討中とのこと。パイロットの門戸は必ず広がると信じています。
 
気合を入れなおして、計器のリベンジを行うべく事業用の勉強に取りかかろう!!と決意するのでした。
 



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なんとか合格~(計器飛行証明)

2010-08-28 | 訓練日誌
ご無沙汰してます。
試験前パツパツでブログ更新を行う余裕がありませんでした
 
 
先日、何とか計器飛行証明の試験にパスしましたぁ~~
 
いやぁ、疲れた。。。フライトの試験は4時間10分、オーラル(口頭試問)は1時間強でした。1,500円のユンケルを飲んで乗り切りました

 
 
さて、実機試験(フライト)の流れと当日の模様を書いてみます。
 
フライト試験は大きく2つに分かれます。
 
1)ナビゲーション(長距離のフライト)
2)エアポート・ワーク(精密進入x2<エンジン1発不作動のケース含む>、非精密進入+Low Circling、ホールディング)

*Low Circling(ロー・サークル)は、空港から1,600メートルの幅を設けてぐるっと回って着陸する周回進入


 
試験のルートは、早朝に試験官に電話をして簡単なウェザーブリーフィングを行ってから試験官によってルートが決められます。実は・・・かなり優しい?試験官でした。自分がいつも練習している旭川空港でのエアポートワークを希望しているのを知っていたかのようにルートを組んでくれました(きっと教官がプッシュしてくれたんだと思う)
 
天候等を考慮して、ルートは札幌丘珠飛行場から留萌(るもい)・稚内を経由して旭川空港へ
旭川空港でエアポートワーク

エアポートワーク終了後、丘珠へ戻る
 
といったルートに決定


 
そこから、ナビゲーション・ログといって飛行ルートの計画を作成(30分以内) 
さらに計画をベースに離陸重量、着陸重量、重心位置及び重量分布の作成(ウェイト&バランス)
 
訓練生の仲間がだーーっとダブルチェックしてくれました。感謝です。


ナビログ シート(クリックすると拡大)



ウェイト&バランス シート(クリックすると拡大)


 
丘珠飛行場まで3人の仲間が同行してくれました(試験官と教官は別の車で移動)
車中、3人から本日のフライトのポイントなど最後のアドバイス・励ましを受ける。まるで、どっかの社長さんのような気分でした・・・

 
飛行場に着くまでは、さすがに緊張しましたが、いざ飛行場のゲートをくぐると不思議と緊張感はなくなりました。

 
訓練機の駐機スポットまで歩いて5分くらいかかります。その間に気合を入れるため3回ほど大声で”よっしゃぁ~~”と叫んで試験に臨みました(ちょうど、近くのヘリがエンジンスタートしているところだったので、叫んでも誰も気づかない)

 
いきなり機体の外部点検でつまずく・・・試験官からシステム関係(ヒーターのスイッチはどんな仕組み?メインギア(車輪)はどこをチェックすてるの?などなど)の質問が・・・うまく答えられない・・・システムの勉強が全然足りませんでした(恥)

 
少し気まずい雰囲気のまま、テイクオフ!!試験官は右座席、教官は後部座席に座ってます。
 
留萌あたり(札幌から20分北)に雲があり9,000フィートから11,000フィート(約3,300メートル)へ上昇しました。1万フィートを超えると空気が薄いので、体への影響が少なからずあります。案の定、稚内への到着予想時刻(ETA=Estimated Time Arrival)の計算を上空でミスった・・・ 11,000フィートの巡航が30分を過ぎた頃、雲もなくなり視界良好だったので、9,000フィートへ降下
 
前方にはくっきり稚内の市街地、ノシャップ岬も見えました。「前方左手に見えますのが~~」軽くコメントしておきました。試験官は北海道は初めてだったようなので。
 
稚内から旭川への返針(針路変更)も問題なく、その後旭川まで大きなミスはなかったと思います。いつも通り、淡々とプロシージャー(手順)を守って飛行しました。
 

旭川についてからがもう大変・・・ごっつい雲が点々としてて気流も悪い。そんな中、エアポートワークを決行
 
  • 6,000フィートでのホールディング(待機経路をぐるぐる回る)では、高度・スピードは気合で維持して無事にクリア
  • 精密進入は(縦・横の電波に乗りながら滑走路へ向けての進入)ん~~ まぁまぁ でも計器の針が敏感になってくる対地500フィート(150m)を切ってから不安定になりちょっと電波のコースから外れてしまった(汗)が、着陸には支障ない程度のずれで済みました。
  • 1発のエンジン不作動の精密進入では、左エンジンを切られました・・・じーーーっと横目でどっちを切るのか見ていたので慌てずに対処できたのでした。
  • 問題のLow circle(空港周辺を1600メートルの幅を維持してぐるっと回って着陸)は、右回りを選択!!何故って??後ろに座っている教官の「今、旋回しろ!!」という合図が周辺視野で見れるから・・・お陰で何とかクリア~(自分は前方左の席に座っていて、教官は後部座席の右側に座っている)
 
 
 
無事にエアポートワークを終えて旭川空港で駐機
 
帰りの旭川から丘珠へのフライトプランを事務局でファイルして、気象室に出向き最新の気象情報を入手 そこで、衝撃の事実が・・・気象予報官が積乱雲がモクモクと出始めているとのこと・・・それはまずいよ

 
急いで飛行機まで戻り、訓練生の仲間が用意してくれたチョコレート(糖分補給)・おにぎり・お茶を飲もうとしたら、見当たらない・・・・たしか鞄に入れたはずなんだけど。結局、1滴も水分補給できずに出発・・・(後で食糧を入れたビニール袋は荷物室の奥の床に落ちていた) せっかく用意してくれたのに残念

 
旭川を出発してから試練の連続・・・雲をよけきれない。積乱雲や積雲(対流雲系)がものすごい・・・まるで洞窟の中にいるようだ。必死に管制(札幌コントロール)にヘディングを要求したんだけど、どうしようもなく突っ込んでしまった。おまけに軽いパニック状態だったせいか、札幌から遠ざかる方向に逃げていた。。。後ろにいる教官もハラハラドキドキだったんでしょう。。後ろから蹴りが何発も入ってきた・・・(何か間違っていたら座席の背もたれを蹴られる)
 
もうボロボロになりながら札幌に帰還・・・着陸はうまくいったと思うけど、「あーだめかもなぁ」と一瞬よぎったくらい旭川ー札幌間はひどいフライトでした。

 
学校に戻っての試験官の講評では、厳しいことをかなり言われましたが、最後に「計器飛行の基本は出来ているよ。合格です!!」と言われ、疲れがどーーーっと出た感じ。
 
嬉しいというよりは、ホッとした。情けないフライトをしてしまって教官に申し訳ない。次回の事業用操縦士の試験では挽回するぞ!!
 
 
今回の試験で訓練生の仲間が総出で朝5時から全力でサポートしてくれました。
試験間近で夜中までシミュレーターに付き合ってくれたり、当日は気象情報や航空情報の整理、図解、マップ作り、ログや重心位置のダブルチェック、空港でマーシャラーをやってくれたり、おやつやドリンクを用意してくれたり、絶対いけるよ!と励ましてくれたり。
 
彼らなしでは合格まで辿り着かなかったことは自明のこと。本当に感謝です。
 
 
とりあえず、ちょっと休憩してビール飲んで、次の訓練に臨みたいと思います


下記映像は訓練生の仲間が丘珠飛行場の展望デッキから最後の着陸を撮ってくれたものです。







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訓練は順調~

2010-08-10 | 訓練日誌

いやぁ、札幌も暑いっす。というよりも、例年になく蒸し暑いようだ。昨年の夏も1カ月ほど札幌に滞在していたけど、昨年は寒かったくらいで。日中のフライトのない時間はファミレスかカフェに避難して勉強するしかない
 
計器飛行証明の試験が再来週に近づいてまいりました。フライト訓練は順調に来ていますが、口頭試問対策が・・・まずい もっと勉強を加速せねば(暗記は苦手・・)。
 
試験勉強のため、いつもUPしている写真や動画の編集が思うようにできませんです(すんません)落ち着いたらUPしますね。しばらくは、3行日記的な感じで・・・
 

 
最近のフライト訓練は再び旭川で訓練しています。ここ1週間は札幌~旭川は悪天(雲・雨が多い)が続いていました。あえて、悪天の中のフライトでした。雲に対するジャッジ(判断)する能力を高めるためです。エアラインに入ったら「あー天気が悪いから今日は飛びません」とはいきません。多少の悪天でも飛行します。ポイントは雲に対して自分はどうジャッジするか。その結果、飛行機をどう飛ばすか?! 自らが考える適切な針路を決定すること。


例えば・・・

 
あの雲は対流雲系(積雲や積乱雲)だ。雲を避けないと飛行機は揺れる(あるいは、危険な状態に陥る恐れがある) じゃぁ、どうよける? 管制官にどう伝える? 
目的地飛行場の上空に雲がびっしりの模様。いつから、着陸へむけて降下を開始する? 雲の中に入らざるを得ない状況でも、なるべく雲の中の飛行時間を少なくするためにはどう降下プランニングする?

気流の悪い雲に入りながらの進入では、どういったセッティングが望ましい? スピードは?フラップは下げる?それとも車輪を下げる?
 
などなど こういったジャッジをしていく訓練です。
 

 
ブログを初めて色々な方から温かいコメントやメールが届いています。エールであったり、これから空の世界へ飛び込もうとしている方など。あーブログやっててよかったなぁと思う今日この頃。見事!プロになっても、続けていこうと思うのでした。

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稚内空港へ

2010-07-28 | 訓練日誌

本州・四国・九州各地で猛暑というNEWSを聞くと、ぞっとする。激暑なんていう言葉が流行ってる
 
去年まであの暑さの中で暮らしていたなんて・・・ちょうど1年前に会社を辞めたんだなぁとしみじみ
 
札幌の夏は気持ちいい 夜なんて涼しくて、夜寝るときは毛布です・・・(アパートが北側っていうせいもあるかも)
 

 
今日は約1か月前にロングフライトで行った稚内の話し
 
稚内は北海道最北端の街で、札幌から訓練機で行くと1時間強と程よい距離にあります。試験も天候次第では稚内の可能性も十分あり。この日は札幌の日中の最高気温は31℃まで上がったが、稚内は23℃・・・この差は一体・・・ なので稚内上空は寒いと思ってウィンドブレーカーを持参
 
ルートは札幌から旭川上空を経由して稚内へ


(クリックすると拡大表示可能)


 
旭川周辺では若干雲が出てたけど、旭川を抜けて稚内までは視界良好
 
右手には名寄盆地、左手には天塩山地(てしお)をしっかりこの目で確認できました!アメリカの田舎町上空を飛んでいる錯覚を起こさせるほどの雄大なパノラマを楽しめたのでした。あれ?外の景色を楽しめるようになってきたってことか
 
 
稚内では精密進入(縦・横の電波ビームに正確に乗りながら着陸へ向けて進入する方式=ILS)を2回ほどトライ
 
稚内空港は、海の側にあって風向・風速がコンスタントに変動するので少々やっかいだ。案の定・・・電波ビームにうまく乗れずで・・・ 風の変動に踊らされている。教官のアドバイスによると、操作が1テンポ遅いとのこと ポイントは計器の針(横の電波に乗っているのかを示す針)ばっかり追っかけない。風を読んで針の動きを自分なりに予測すること。早め早めの操縦桿の操作がポイント!自分自身で飛行機を飛ばすこと
 


稚内空港
 


美しい~利尻富士



映像は下記地図のエリア上空を飛んでいるところです
ノシャップ岬から近い稚内市街も入っています(昔、バイクで行ったなぁ~)
着陸へ向けての進入中のシーンでは左手すぐ側に海が・・・


(クリックすると拡大表示)








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速度計マーキング(その2)

2010-07-19 | 訓練日誌

昨日の記事ではフラップって何?について簡単に触れました。この速度計の色使いを説明する上でフラップはキーワードになってくるから。
 
今日は速度計のマーキングについて本題に入りましょう!
 

 

 まず、内側と外側の目盛について
 
内側の目盛はMPH(Mile per hour)で、アメリカの車の速度表示と同じです。1マイル=時速1.6km  何故飛行機の速度計にMPH表示があるのかは・・・よく分からない

外側の目盛はKNOTS(ノット)で、1ノット=時速1.85km  飛行機の速度はこのノットを使います。これからお話することは、この外側の目盛っす。
 

 
はじめに白色弧線について!!
 
この白色の弧線はフラップ操作範囲の速度を示しています。
 
下限は車輪とフラップを全部下ろしたときの失速速度(この速度のことをVsoと言います。V=Velocity<速度>) 訓練機のVsoは74ノット(時速137km)
上限はフラップ下げ速度(Vfe=flap extended)この速度以上ではフラップを下げてはいけません。訓練機のVfeは122ノット(時速226km)

 
失速速度はとっても重要な速度です。何故って?失速すれば飛行機は操縦不能となり、高度が低い場合は地面に激突してしまいます(逆に高度が高いと回復操作によりリカバーできる)
 
フラップを下げるときのコールアウト(声に出して言う)に、”チェック・エア・スピード!”というフレーズがあります。エア・スピード(速度計表示の速度)がフラップ操作範囲か声出し確認してフラップレバーを下げます。
 
昨日の記事で触れましたが、フラップを下げるってことは、着陸に向けてアプローチ開始するよ!!という意思表示です。ということは、高度はどんどん降下していきます。さらに、ある高度に達したら車輪を下げます。車輪を下げるということは、着陸するぞ!!という意思表示です。フラップ+車輪を下げて着陸へ向けて降下します。着陸操作で重要なのは適正速度をきちんと守る!!遅すぎたり、早すぎたりしては理想の着陸は出来ない・・・・(これが難しいんだけど) っで、もし遅すぎたりして失速速度に達してしまうと、高度が低ければ墜落ってことに・・・
 
つまり、失速速度は生死を分ける速度?!ってことか。
 

 
次に緑色弧線の範囲は通常の速度範囲を示しています。
 
下限はフラップと車輪を上げた状態<クリーンコンディションとも言う>の失速速度(Vs1) 訓練機のVs1は84ノット(時速155km)
上限は最大巡航速度(Vno=normal operation) 訓練機のVnoは195ノット(時速361km)
 

 
また、黄色弧線は警戒範囲の速度域を示します。
 
スムース・エアー(気流安定時)の中でのみ許される速度域で、意図的に入れてはいけない速度です。
 

 
220ノット近辺になる赤色の線は超過禁止速度(Vne=never exceeded)です。この速度を超えてしまうと飛行機の強度は保証されません・・・訓練機のVneは223ノット(時速413km)
 
 
 
とまぁ、こんな感じで飛行機の速度計は運用上重要な速度が一目で分かるようになってます。

 
 
あ、因みに80ノット付近の赤線と100ノット付近の青線は突然片側エンジンが故障した場合に重要な速度です。

 
赤線:最小操縦速度 (Vmc=minimun control)を示します。この速度は左側のエンジン(右回りのプロペラを持つ双発機では左側のエンジンが不作動になったとき最も飛行特性を悪くする)が突然不作動に陥った時、機体の姿勢を持ち直すことができて、最小の操縦操作で直線飛行を維持できる速度です。訓練機のVmcは81ノット(時速150km)
 
青線:1エンジン不作動時の最良上昇速度(Single Engine Best Rate of Climb Speed = Vyse)を示します。1エンジン不作動時に最大上昇率が得られる速度になります。訓練機のVyseは100ノット(時速185km)

 
試験科目の一つに1エンジン不作動のままのILS進入(精密進入)およびVyseを利用しての着陸復行があります。。。


以上、自分の復習も兼ねて飛行機の様々なスピードについて書いてみました。車やバイクと違ってたくさん重要な速度がありますね。3次元の世界を飛行するには、航空力学的に飛行機そのものの強度を理解したり、各種制限スピードを理解したりと覚えるべきことがたくさん。空の世界に飛び込む前には想像だにしなかった




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速度計のマーキング(その1) でもその前に・・・

2010-07-18 | 訓練日誌

よーやく計器飛行証明の実機試験の日取りが決まりました
 
8月の第4週です。1カ月延びてしまいました。モチベーションの維持に一苦労ですが、まぁ、延びた分勉強できるということで頑張っていこうと思います。4名同時に受験です。みんな合格するようにチームワークで フライト訓練は試験日をピークに持っていきたいため、今月は飛ばないみたいです。今月はひたすら・・・口頭試問(オーラル試験)の勉強かなぁ。
 
 
 
さて今日は速度計のマーキングについて
 
下記写真は訓練機(双発機=エンジン2機)に装備されている速度計です。


 

白・緑・黄色・青線、赤線などちょっとカラフルでしょう??
 
ちゃーんとそれぞれ意味があるのです。
 
 
色々な飛行機の速度があるんだけど、キーワードはフラップ(下げ翼)
 
フラップって何? 普通の人は訳分からんと思うので、ちょっと触れておきましょう。。。でも、多くの人が見たことあると思うんだけどな。
 
 
下記の写真はボーイング737型機のフラップです。



翼の後縁に付いてます。一般にフラップは着陸進入中に何段階かに分けて下ろされます。恐らく旅行で翼の側の窓際に座ったことがある人はフラップが下りるのを目にしたことがあると思います。

 
このフラップは、どんな役割があるのか??!!
 
簡単に言うと、揚力と抗力を増加させる目的があるのです。言い換えると、フラップを下げることにより浮揚力と抵抗が増えるのです。
 
着陸へ向けて進入するということは、速度を減らさないといけません。フラップを有効に使うことによって、適正な速度へ減速し(抵抗)、かつ機体を安定させる(揚力を補う)ことが出来るのです!!
 
操縦席からの視点で言えば、フラップを下げることによって、機首もより下げないと適正な降下ができません。つまり、操縦席からの視認性(空港・滑走路)が高まる!!利点もあります。
 
ということで、フラップが故障してしてしまうと・・・ちょいと厄介です・・・(一応、ノーフラップ着陸の訓練もしますが)
 
 
明日、速度計のマーキングについて書きまーす


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中標津へフライト

2010-07-14 | 訓練日誌


ここんところ、札幌も曇りや雨で天候が悪くフライトはなく自習期間が続いています
 
気温もそれほど上がらずTシャツ1枚だと肌寒い感じで、夜は長袖が必要なくらい
 

(画像をクリックすると大画面へ)


先月、女満別(めまんべつ)に続いて中標津(なかしべつ)へ行ってきました。といっても、操縦はせずに後部座席でオブザーブ(見学)でしたが。オブザーブはかなりラッキーで操縦しないわけだから訓練費用はかからない。ぼけーっとしていたら全く意味ないけど、ちゃんと学ぶ意識があればかなり有効です。ときには、自分で操縦していると分からない”気付き”もある。

 
例えば・・・

 
地図を片手に標高の高い山や湖を目で確認しておく!標高が分かっていれば、山にかかっている雲をみて、雲の高さ(雲のトップ<雲頂>)を推測できる。この日は、道東エリアでは比較的低い雲が広がっており、なかなか地上を目視で確認することは難しかったかなぁ。それでも高い山は確認できた!楽しみしていた摩周湖は見えなかった・・・

 
パイロットは各種制限の中で飛行機をどう飛ばしていくか?!色々なジャッジ(判断)をしていくんだけど、訓練生の仲間が行うジャッジと自分のジャッジを比べることで視野が広がる(あー俺だったらこうするけど、K君はこうした。何故だ? 教官のアドバイスはこうだった。何故? といった感じ)特に勉強になったのは、なるべく機体を揺らさない(乗客に不快感を与えない)ためにどう飛ばすか?! 鍵となるのは雲をいかに立体的に捉えて、着陸に向けてどこのポイントから降下を開始するか?! そのプランニングが大切
 

 
中標津へのルートは札幌から東へ向かい、釧路上空で北へ進路変更して摩周湖辺りから中標津へ最終進入
 
所要時間は1時間10分程度
 
 
中標津はのどかなところ。空港周辺は何もない。20歳のころバイク・ツーリングで来たっけかなぁ~しみじみ
 
映像は、中標津空港から離陸して雲を突っ切るところまで




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(札幌管制区)管制所見学!!

2010-07-06 | 訓練日誌

先日、札幌の管制所に見学に行く機会がありました。


正式には、管制区管制所(ACC: Area Control Center)といって、航空路の管制業務および一部(空港への)進入管制業務を行う機関です。空港にある管制塔ではなくて、出発地から目的地へ向けての巡航中に様々な管制のサービスを提供してくれるところです。 

例えば、
 
目的地空港への進入許可の発出
自分の近くに他の飛行機が近付いているときに、その情報提供(方位、高度、どっち方面から飛んできているか、など)
 

日本には札幌、東京、福岡、那覇の4つの管制区管制所があります。管制官に呼びかけるときは、”~コントロール”を付けます。
 
下記の写真は各管制所のカバー範囲を示しています。札幌コントロールのカバレッジは北海道全域と東北地方の北部です(ちょうど岩手・秋田くらいまでかな)
 


 
 
夜の見学だったので、北海道上空はそれほど飛行機は飛んでおらず、管制官の数も少なめでした。管制室というか、大き目のホールみたいな感じで、窓はないけど、天井がとても高く、レーダーの画面がびっしり並んでいました。休憩中の管制官とお話する機会があって、空いているレーダーの画面で色々と機能の説明をしてくれたり、実際に飛んでいる飛行機を例に解説してくれました。
 
かなりハイテク化が進んでいる。例えば各空港のリアルタイムの風向・風速が分かったり、飛んでいる飛行機の速度や高度も分かったり(飛行機の型式まで分かる)
 
実際に女満別空港へ2機の旅客機(JALとANA)が向かっていて、放っておくとほぼ同時に着陸となるケースがあって、管制官が片方の飛行機にホールディング(飛行場上空待機)を指示しているシーンが印象的でした。また、東京コントロールから札幌コントロールのレーダー覆域に入る時の引き継ぎ(レーダーハンドオフ)をリアルで見れたりと 大変勉強になりました。
 
 
 
では、実際にTakaが女満別タワー(管制塔)から札幌コントロールにコンタクトしている映像をどうぞー
 
 
映像ちょこっと解説:
 
映像の流れは
①駐機場から女満別タワーにコンタクトして飛行計画の承認をもらう(クリアランス受領) 
②その後、タクシー許可を得る(駐機場から離陸開始点<滑走路>まで)いつもの癖で札幌タワー~~♪って言ってしまった・・・(凡ミス)
③離陸許可を得て離陸!
④上空1,400フィート当たり(約400m)でタワーから札幌コントロールにスイッチしなさいと指示をうける
⑤札幌コントロールにファースト・コンタクト!(最初にコンタクトするときは、現在の高度とその後上昇する高度を伝えます)






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