地球環境の危機が迫っている。季節がおかしい。猛暑の夏と極寒の冬ばかりが強調され、ちょうど過ごし易い春と秋などは何処かへ飛んでしまっているかの如くで、殆ど顧みられることがない。地球温暖化である。季節だけではない。人間社会が世界的に壊れている。
《奴は敵だ。敵は殺せ》という論理が人類史上途切れたことなど一度もないのである。この地上では《殺し殺される》の関係が寸暇を惜しんで延々と繰り広げられているのである。仲間を殺されたら敵を殺せ、である。筒井康隆ではないが、人類は戦争が好きなのである。だから殺し合いを止めたことなど有史以来一度もない。