首相、谷垣氏に入閣要請…大連立と同じと拒否
特集 福島原発
菅首相(民主党代表)が東日本巨大地震と東京電力福島第一原子力発電所での事故を受け、自民党の谷垣総裁に原発問題担当相としての入閣を要請していたことが18日、明らかになった。
谷垣氏側は拒否した。
これに関連し、民主党の岡田幹事長は同日、国会内で開いた「各党・政府震災対策合同会議」で、閣僚の3人増員を柱とする内閣法改正を提案した。3ポストは原発問題担当と復興担当、被災者支援担当が念頭にあるとみられ、野党側も大半は増員には賛成する方向だ。
谷垣氏への入閣要請は、首相周辺から関係者を通じて自民党幹部に伝えられた。谷垣氏側は「入閣は大連立と同じで、責任の所在が不明確になるだけだ」として拒否した。
これを受け、首相は与党から新ポストへの起用を目指す意向だ。仙谷由人官房副長官や国民新党の亀井代表らの名前が取りざたされている。
岡田氏は合同会議で、副大臣、政務官、首相補佐官を増やすことも提案した。(2011年3月19日03時06分 読売新聞)
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*「ばかやろう、なんで俺が原発担当なんだ!?」と言いたいのだろうが、これまで原発を推進して来たのは自民党だからね。w
しかしながら一人や二人の入閣で自民が折れるとは民主党も思っていないだろうから、彼ら国会山のヤクザものたちはこれからああだこうだと腹の探り合いを始めるのである。
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*今度は管から谷垣へ副総理としての入閣要請である。こういうのを「手を代え品を代え」と言うのだが谷垣は「協力はするがあまりにも唐突」と入閣を拒否した。
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政府はなぜ避難所に食料やガソリンを届けられないのか
【政治・経済】
2011年3月18日 『日刊ゲンダイ』掲載
大地震や津波災害の場合、国や県が物資を確保し、各市町村に送るのが一般的だ。今回の地震でも、農水省は岩手や宮城など東北5県に対し、計273万食分の食料と計178万本の水を断続的に運んでいると説明している。しかし、現地には満足に届いていない。一体どこに“消えた”のか。
「物資は市町村に運ばれた後、各避難所に渡る仕組みでした。しかし、今回はあらかじめ決めていた運搬ルートが混乱し、計画通りに進まなくなったのです。道は廃材でふさがり、避難場所だった公民館なども津波で流されたため、自主的な避難場所がアチコチにできて、手が回らなくなった。さらに運搬車のガソリンも尽き、人手も不足。物資はあっても『届けられない』状況になったのです。釜石港や花巻空港などに物資は届いているのですが……」(福島県のNPO法人ボランティア)
大地震で道路が寸断されることくらい、危機管理のイロハなのに、対応がまったく前進しないのだ。陸路がダメなら空路があるじゃないか。現地には災害派遣では過去最大となる約7万6000人もの自衛隊員がいるのだ。ヘリや偵察機を飛ばして避難場所を特定し、集中投下すればいいじゃないか。軍事ジャーナリストの世良光弘氏は「小松基地にあるC130輸送機を飛ばして、食料などの物資をパラシュートで投下すればいい」と提案する。山間地で輸送機が難しいならヘリでもいい。日本は文明国、経済大国だ。やりようはいくらでもあるのに、このブザマは何なのか。軍事ジャーナリストの神浦元彰氏がこう言った。
「地震発生から1週間も経って救援物資が届かないのは異常です。本来は政府がもっと素早く『ガソリンはこのくらいを確保しろ』『医薬品は何々を用意しろ』と指示し、輸送ルートを決める。その上で、避難場所まで誰がどう運ぶのかといった細部に落とし込む。それが明確でないから、個々人が勝手に『これを送ろう、あれを送ろう』と動き、道路は大渋滞、ガソリンも足りない事態になるのです。要するに政府の統制が取れていないのです」
石油連盟の天坊昭彦会長は17日の会見で、政府の指導で緊急用車両に無制限供給してきたガソリンを一般に振り分けることを明かした。菅首相の命令で警察や自衛隊にばかり燃料を回していたから、一方ではダブつき、被災地が深刻なガソリン不足なのだ。何をやってもダメな菅首相。天災に人災が加わっているのだから、被害が底なしになっていくのも当然だ。
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*既報25km圏内にかかる人口7万の南相馬市からは昨17日県外脱出組の第一陣1,700名が新潟県の某所体育館へ到着した。彼らは室内退避を命じられながら、救援物資が届けられないという状況下だった。その上「圏外脱出」も受容れ場所がないからと拒否されていたのである。
とりあえず1,700名は外へ出られたわけだが、これも市長が報道を通じて「我々は兵糧攻めに合っているようなものだ」と猛烈にアピールした結果である。役人にはプレッシャーを与え続けないと動かないことが多い。国に言うよりメディアに言った方が早いのである。
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*2チャンネルは玉石混交で、私は余程のことがない限り行くことはないのだが、今回はまさしくその「余程のこと」だから行ってみたら、2ch BBSは流石に情報の宝庫であった。例えば昨夜の東電の会見などはオフレコの説明まで見ることが出来る。
例を挙げれば ↓
東電(録音されてるのに気づかず)
「受電してもポンプもタービンも動かないと思う」
↑ ・・とまあ、外部電源引込みについてこんなことまで予測して言っているのである。他に打つ手がないのだからしょうがない。現場の人たちは既に相当量の被曝をしていると推測される。
福島県民の県外移住はどんどん進んで確か1万人を越えている。
事態はホリエモンの予測した「誰も住めなくなる最悪のケース」に近づいているように思われるのだが・・。
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*政府・東電からの情報は二転三転した上どんどん垂れ流しされている印象である。四五日前だったか、テレ朝の新しい解説者は枝野の会見が一層国民の不安を増大させていると断言した。
曰く:
+「念のため」の室内退避とはどういう意味か。「危なくないから逃げないで部屋の中に居ろ」なんて日本語は成立するのだろうか、変である。
+危機管理が出来ていない。各ケースごとのシミュレーションが(出来ていないのか)全く発表されない。
+1号機の危険区域が「念のため」と言い訳しながら3km~10km~20km~30kmと次々拡大された。
+それでこれが重要だが、会見は政府・保安院・東電の三者共同でやるべきである。その方がロスもなく合理的である。今も一緒の記者会見などはしていないが、三者別々の記者会見などははっきり言って「逃げ」そのものの盥回し・責任の曖昧化である。
「それはあんた言ってよ」みたいなものである。
彼らは何を恐れているのかと言えば、もし仮に記者団の誰かから鋭い質問が飛んでそれに誰も答えられなかったなら、彼らの無能ぶりを全世界に晒け出すことになる。それを恐れているのだ。
* ↑ この「会見批判」と前後して4号機の「水素爆発」説は怪しいと推論する解説者もいた。使用済み燃料のプールの水が20℃から84℃に上昇したくらいでは(沸騰もしていない水からは水素自体が発生しないのだから)水素爆発など起こりえないと言うのである。炉なりプールなりで原料が空焚きされ水蒸気(←これは眼に見えない気体であると我々は教わった。w)が容器の金属(ジルコノイというジルコニウムの特殊合金)と化学反応を起こして初めて水素は発生するのである。
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*人間は5分と緊張に耐えられるものではないと言った人もいるが、今日で被災から早くも9日目である。被災地ではまだ食料を始めとした物資不足が続いている。
避難所へ身を寄せている人が44万人、これに自宅退避している人が数十万人規模でいらっしゃる。彼らに一日2食の食料(←2食である!それも一回につきお握り1個かパン1個+飲料1つである!)を提供するだけでも一日150万食からの食料が必要とされる。テレビでは高台の水産加工会社から全ての在庫の放出を受けた或る恵まれた避難所の模様を紹介していた。160名の中国人労働者が一斉帰国したあの水産加工会社である。
或る解説者は政府がメーカー側へ「買取保障」をつけて、必要物資の大量発注をしろと言ったが、しかしそもそも日本中に物資は溢れているのだから、9日も経ってまだ不足しているというのはおかしいのである。行政が十全に機能していないということである。
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電力、石油に加えてカネもない菅政権の日本
【政治・経済】
2011年3月19日 『日刊ゲンダイ』掲載
電力だけではない。燃料不足も致命的だ。今回の震災では、東北と関東に9カ所ある製油所のうち、6カ所が操業停止になった。国内の3割に当たる日量100万バレルの原油処理能力が失われた計算だ。来週には3カ所が復旧する見通しだが、主力である千葉のコスモ石油と仙台のJX日鉱日石エネルギーの破損後遺症は深刻だ。しかも、インフラがズタズタに寸断されたため、西日本からタンクローリーが東上しようと、燃料が運べない事態がまだまだ続きそうなのだ。
道路などインフラ損壊だけでも経済損失は約15兆円と試算されているが、完全に元に戻るには数年かかる。損失がさらに膨らむのは間違いない。
被災地救済と復興の最後の頼みはゼニ。カネさえあれば、自家発電機を購入したり、何とかなる。沈んだ気持ちも少しは軽くなっていく。何しろ、東北6県と茨城、栃木、群馬の北関東を合わせた域内総生産は60兆円。それが一瞬で吹き飛んだのだから、予算をジャブジャブ投入するしかない。ところが菅政権は、復興支援の補正に全然積極的じゃない。非常事態という意識がないから嫌になる。筑波大名誉教授の小林弥六氏(経済学)が言う。
「復興には10兆円単位の財政出動が必要になってくるでしょうが、大部分は建設国債で賄えるはずです。この円高を見ても日本の信用力が落ちているわけではない。それなのに、菅政権からはこの機に乗じて、子ども手当や臨時増税を復興に充てようという声が出ている。首相はそのうち消費税増税も言い出すのではないか。原発事故の拡大を招いた自らの失策と無能を棚に上げ“震災大増税”では、国民は2次災害に遭うようなものです。それでなくても今後の税収減は確実で国の財政は悪化するのに、増税で国民の消費意欲まで減退しては、この国はいよいよ立ち直れなくなりますよ」
この事態に陥っても、「財政再建」の看板を捨てたがらない菅政権。何から何まで狂っている。
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* ↓ 以下は首都に近い東京湾内千葉県南部のささやかな震災情報である。
我々は東北の甚大な災害ばかりに眼を奪われているが、千葉県も少なからぬ損害を受けており、最近の余震は茨城~千葉方面沖の海域でも発生している。
東京ディズニーランドのある浦安一帯は沖積地で元々地盤が軟弱なため、今回の地震で地下では液状化現象が起き、そのためディズニーランドの駐車場は現在使用禁止になっているとのことである。市のHPに行けば市街地が水を被っている写真を見ることが出来る。
千葉県旭市は死者・行方不明者を出し多くの家屋倒壊も出した紛れも無い被災地だが、東電は何を考えたかここを計画停電の地域に組入れ一晩送電を止めた。
無論地元の猛抗議を受けて、今は隣接する匝瑳(そうさ)市共々計画停電の対象から外されている。近郊からは老若男女、日帰り限定のボランティアが毎日多数集まっている。
この辺一帯は利根川水系に位置し、水田用には利根川から水路が張り巡らされているが、これが今回の地震により各所で寸断され、4月下旬からの田植の実施に赤信号が灯されている。
cf.千葉県浦安市。
cf.千葉県旭市。
cf.千葉県匝瑳(そうさ)市。
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特集 福島原発
菅首相(民主党代表)が東日本巨大地震と東京電力福島第一原子力発電所での事故を受け、自民党の谷垣総裁に原発問題担当相としての入閣を要請していたことが18日、明らかになった。
谷垣氏側は拒否した。
これに関連し、民主党の岡田幹事長は同日、国会内で開いた「各党・政府震災対策合同会議」で、閣僚の3人増員を柱とする内閣法改正を提案した。3ポストは原発問題担当と復興担当、被災者支援担当が念頭にあるとみられ、野党側も大半は増員には賛成する方向だ。
谷垣氏への入閣要請は、首相周辺から関係者を通じて自民党幹部に伝えられた。谷垣氏側は「入閣は大連立と同じで、責任の所在が不明確になるだけだ」として拒否した。
これを受け、首相は与党から新ポストへの起用を目指す意向だ。仙谷由人官房副長官や国民新党の亀井代表らの名前が取りざたされている。
岡田氏は合同会議で、副大臣、政務官、首相補佐官を増やすことも提案した。(2011年3月19日03時06分 読売新聞)
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*「ばかやろう、なんで俺が原発担当なんだ!?」と言いたいのだろうが、これまで原発を推進して来たのは自民党だからね。w
しかしながら一人や二人の入閣で自民が折れるとは民主党も思っていないだろうから、彼ら国会山のヤクザものたちはこれからああだこうだと腹の探り合いを始めるのである。
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*今度は管から谷垣へ副総理としての入閣要請である。こういうのを「手を代え品を代え」と言うのだが谷垣は「協力はするがあまりにも唐突」と入閣を拒否した。
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政府はなぜ避難所に食料やガソリンを届けられないのか
【政治・経済】
2011年3月18日 『日刊ゲンダイ』掲載
大地震や津波災害の場合、国や県が物資を確保し、各市町村に送るのが一般的だ。今回の地震でも、農水省は岩手や宮城など東北5県に対し、計273万食分の食料と計178万本の水を断続的に運んでいると説明している。しかし、現地には満足に届いていない。一体どこに“消えた”のか。
「物資は市町村に運ばれた後、各避難所に渡る仕組みでした。しかし、今回はあらかじめ決めていた運搬ルートが混乱し、計画通りに進まなくなったのです。道は廃材でふさがり、避難場所だった公民館なども津波で流されたため、自主的な避難場所がアチコチにできて、手が回らなくなった。さらに運搬車のガソリンも尽き、人手も不足。物資はあっても『届けられない』状況になったのです。釜石港や花巻空港などに物資は届いているのですが……」(福島県のNPO法人ボランティア)
大地震で道路が寸断されることくらい、危機管理のイロハなのに、対応がまったく前進しないのだ。陸路がダメなら空路があるじゃないか。現地には災害派遣では過去最大となる約7万6000人もの自衛隊員がいるのだ。ヘリや偵察機を飛ばして避難場所を特定し、集中投下すればいいじゃないか。軍事ジャーナリストの世良光弘氏は「小松基地にあるC130輸送機を飛ばして、食料などの物資をパラシュートで投下すればいい」と提案する。山間地で輸送機が難しいならヘリでもいい。日本は文明国、経済大国だ。やりようはいくらでもあるのに、このブザマは何なのか。軍事ジャーナリストの神浦元彰氏がこう言った。
「地震発生から1週間も経って救援物資が届かないのは異常です。本来は政府がもっと素早く『ガソリンはこのくらいを確保しろ』『医薬品は何々を用意しろ』と指示し、輸送ルートを決める。その上で、避難場所まで誰がどう運ぶのかといった細部に落とし込む。それが明確でないから、個々人が勝手に『これを送ろう、あれを送ろう』と動き、道路は大渋滞、ガソリンも足りない事態になるのです。要するに政府の統制が取れていないのです」
石油連盟の天坊昭彦会長は17日の会見で、政府の指導で緊急用車両に無制限供給してきたガソリンを一般に振り分けることを明かした。菅首相の命令で警察や自衛隊にばかり燃料を回していたから、一方ではダブつき、被災地が深刻なガソリン不足なのだ。何をやってもダメな菅首相。天災に人災が加わっているのだから、被害が底なしになっていくのも当然だ。
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*既報25km圏内にかかる人口7万の南相馬市からは昨17日県外脱出組の第一陣1,700名が新潟県の某所体育館へ到着した。彼らは室内退避を命じられながら、救援物資が届けられないという状況下だった。その上「圏外脱出」も受容れ場所がないからと拒否されていたのである。
とりあえず1,700名は外へ出られたわけだが、これも市長が報道を通じて「我々は兵糧攻めに合っているようなものだ」と猛烈にアピールした結果である。役人にはプレッシャーを与え続けないと動かないことが多い。国に言うよりメディアに言った方が早いのである。
============
*2チャンネルは玉石混交で、私は余程のことがない限り行くことはないのだが、今回はまさしくその「余程のこと」だから行ってみたら、2ch BBSは流石に情報の宝庫であった。例えば昨夜の東電の会見などはオフレコの説明まで見ることが出来る。
例を挙げれば ↓
東電(録音されてるのに気づかず)
「受電してもポンプもタービンも動かないと思う」
↑ ・・とまあ、外部電源引込みについてこんなことまで予測して言っているのである。他に打つ手がないのだからしょうがない。現場の人たちは既に相当量の被曝をしていると推測される。
福島県民の県外移住はどんどん進んで確か1万人を越えている。
事態はホリエモンの予測した「誰も住めなくなる最悪のケース」に近づいているように思われるのだが・・。
============
*政府・東電からの情報は二転三転した上どんどん垂れ流しされている印象である。四五日前だったか、テレ朝の新しい解説者は枝野の会見が一層国民の不安を増大させていると断言した。
曰く:
+「念のため」の室内退避とはどういう意味か。「危なくないから逃げないで部屋の中に居ろ」なんて日本語は成立するのだろうか、変である。
+危機管理が出来ていない。各ケースごとのシミュレーションが(出来ていないのか)全く発表されない。
+1号機の危険区域が「念のため」と言い訳しながら3km~10km~20km~30kmと次々拡大された。
+それでこれが重要だが、会見は政府・保安院・東電の三者共同でやるべきである。その方がロスもなく合理的である。今も一緒の記者会見などはしていないが、三者別々の記者会見などははっきり言って「逃げ」そのものの盥回し・責任の曖昧化である。
「それはあんた言ってよ」みたいなものである。
彼らは何を恐れているのかと言えば、もし仮に記者団の誰かから鋭い質問が飛んでそれに誰も答えられなかったなら、彼らの無能ぶりを全世界に晒け出すことになる。それを恐れているのだ。
* ↑ この「会見批判」と前後して4号機の「水素爆発」説は怪しいと推論する解説者もいた。使用済み燃料のプールの水が20℃から84℃に上昇したくらいでは(沸騰もしていない水からは水素自体が発生しないのだから)水素爆発など起こりえないと言うのである。炉なりプールなりで原料が空焚きされ水蒸気(←これは眼に見えない気体であると我々は教わった。w)が容器の金属(ジルコノイというジルコニウムの特殊合金)と化学反応を起こして初めて水素は発生するのである。
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*人間は5分と緊張に耐えられるものではないと言った人もいるが、今日で被災から早くも9日目である。被災地ではまだ食料を始めとした物資不足が続いている。
避難所へ身を寄せている人が44万人、これに自宅退避している人が数十万人規模でいらっしゃる。彼らに一日2食の食料(←2食である!それも一回につきお握り1個かパン1個+飲料1つである!)を提供するだけでも一日150万食からの食料が必要とされる。テレビでは高台の水産加工会社から全ての在庫の放出を受けた或る恵まれた避難所の模様を紹介していた。160名の中国人労働者が一斉帰国したあの水産加工会社である。
或る解説者は政府がメーカー側へ「買取保障」をつけて、必要物資の大量発注をしろと言ったが、しかしそもそも日本中に物資は溢れているのだから、9日も経ってまだ不足しているというのはおかしいのである。行政が十全に機能していないということである。
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電力、石油に加えてカネもない菅政権の日本
【政治・経済】
2011年3月19日 『日刊ゲンダイ』掲載
電力だけではない。燃料不足も致命的だ。今回の震災では、東北と関東に9カ所ある製油所のうち、6カ所が操業停止になった。国内の3割に当たる日量100万バレルの原油処理能力が失われた計算だ。来週には3カ所が復旧する見通しだが、主力である千葉のコスモ石油と仙台のJX日鉱日石エネルギーの破損後遺症は深刻だ。しかも、インフラがズタズタに寸断されたため、西日本からタンクローリーが東上しようと、燃料が運べない事態がまだまだ続きそうなのだ。
道路などインフラ損壊だけでも経済損失は約15兆円と試算されているが、完全に元に戻るには数年かかる。損失がさらに膨らむのは間違いない。
被災地救済と復興の最後の頼みはゼニ。カネさえあれば、自家発電機を購入したり、何とかなる。沈んだ気持ちも少しは軽くなっていく。何しろ、東北6県と茨城、栃木、群馬の北関東を合わせた域内総生産は60兆円。それが一瞬で吹き飛んだのだから、予算をジャブジャブ投入するしかない。ところが菅政権は、復興支援の補正に全然積極的じゃない。非常事態という意識がないから嫌になる。筑波大名誉教授の小林弥六氏(経済学)が言う。
「復興には10兆円単位の財政出動が必要になってくるでしょうが、大部分は建設国債で賄えるはずです。この円高を見ても日本の信用力が落ちているわけではない。それなのに、菅政権からはこの機に乗じて、子ども手当や臨時増税を復興に充てようという声が出ている。首相はそのうち消費税増税も言い出すのではないか。原発事故の拡大を招いた自らの失策と無能を棚に上げ“震災大増税”では、国民は2次災害に遭うようなものです。それでなくても今後の税収減は確実で国の財政は悪化するのに、増税で国民の消費意欲まで減退しては、この国はいよいよ立ち直れなくなりますよ」
この事態に陥っても、「財政再建」の看板を捨てたがらない菅政権。何から何まで狂っている。
============
* ↓ 以下は首都に近い東京湾内千葉県南部のささやかな震災情報である。
我々は東北の甚大な災害ばかりに眼を奪われているが、千葉県も少なからぬ損害を受けており、最近の余震は茨城~千葉方面沖の海域でも発生している。
東京ディズニーランドのある浦安一帯は沖積地で元々地盤が軟弱なため、今回の地震で地下では液状化現象が起き、そのためディズニーランドの駐車場は現在使用禁止になっているとのことである。市のHPに行けば市街地が水を被っている写真を見ることが出来る。
千葉県旭市は死者・行方不明者を出し多くの家屋倒壊も出した紛れも無い被災地だが、東電は何を考えたかここを計画停電の地域に組入れ一晩送電を止めた。
無論地元の猛抗議を受けて、今は隣接する匝瑳(そうさ)市共々計画停電の対象から外されている。近郊からは老若男女、日帰り限定のボランティアが毎日多数集まっている。
この辺一帯は利根川水系に位置し、水田用には利根川から水路が張り巡らされているが、これが今回の地震により各所で寸断され、4月下旬からの田植の実施に赤信号が灯されている。
cf.千葉県浦安市。
cf.千葉県旭市。
cf.千葉県匝瑳(そうさ)市。
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