坂の上のピアノ教室

おうちの方にレッスン室の様子、日頃思っている事をお知らせするためのblogです。

たくさん書いてあると親切?

2014-07-06 | 伝えたいこと

ずっと 昔 音楽関係で 教わった 先生(どなただったのか?あいまいで良く覚えていないのです)

が、おっしゃっていた事を ふと思いだしました。


楽譜の、表情記号や強弱記号があまり書いていない場所を
レッスンしている時など

「少し クレッシェンドするような 気持ちで 演奏すると良いのだけど、
楽譜には書かないでおきましょう。

書いてしまうと、それにとらわれすぎて 大げさになってしまうから」

というような事を 時々おっしゃっていました。


ニュアンスとしての、「クレッシェンドや、フォルテ、 ピアノ」 を
文字として、楽譜に書いてしまうと、ストレートな音になってしまい、
それが先生の求めている「 表現(音)」ではなくなってしまう、のをおそれたのでは
ないかな、と思います。

子供だった私にもその事は理解できました。


ところが、最近の私ときたら、年齢を重ねて、経験豊かなおばあちゃんなので・・・

生徒に伝えたいことや 
1つのメロディに対する比喩が 「うますぎちゃって」(自分でいうのも変ですけれどね。)

わんさと楽譜に 
書き込んでみたり、生徒自身に 書き込ませたりしています。


そんな時 上記の 言葉をふと思い出しました。

今は、どこにいっても親切の時代 

「トラ巻」と楽譜が一緒になったような楽譜もいっぱい売られています。

ピアノの先生である私達がそういう「トラ巻楽譜」を購入して、
研究することは必要ではある、と思うけれど。

きっと 著者が違うと 違う事もかいてあるだろう

と、想像しなければいけません。

1つの トラ巻だけで、勉強した気になったら危険です。

結局は、 先生が 何十年もかけて、自分で弾いてきたり
見聞きしたり
読んだことから、 自分で考え出していかないとね。


まあ、そこまで難しい話でなくても、

もういちど、昔の先生がおっしゃっていた

「書いてしまうと、ストレートな音になりすぎてしまう」を 頭においてみよう、と
考えた雨の日でした。