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道南バスの運賃大幅値上げの解説(その2:苫小牧静内線)

その1はこちら

2.苫小牧静内線

2025/4/1からの運賃はこちら 

2025/3/31までの運賃はこちら(苫小牧市内以外は主要バス停のみ掲載)

(1) 苫小牧駅前~苫小牧市内

 沼ノ端地区の東端にある日高自動車道入口バス停までは490円で据え置きです。

 しかし、次のいすゞ北門バス停から先は、これまで運賃の上昇スピードが緩かったのが、ものすごい勢いで上昇していくようになります。苫小牧駅前からの新旧の運賃は以下の通りです。

  いすゞ北門=490円→660円 (34.6%アップ)

  柏原=490円→700円 (42.9%アップ)

  静川=500円→800円 (60%アップ)

(2) 苫小牧駅前~厚真町内・むかわ町内・日高町内

 苫小牧駅前からの新旧の運賃は以下の通りです。

  上厚真=590円→920円 (55.9%アップ)

  鵡川駅前=660円→1100円 (66.7%アップ)

  富川大町=850円→1400円 (64.7%アップ)

  門別=1020円→1550円 (52.0%アップ)

  豊郷=1120円→1650円 (47.3%アップ)

  清畠=1270円→1800円 (41.7%アップ)

  厚賀=1330円→1900円 (42.9%アップ)

(3) 日高町内相互間

 日高町の中心にある門別バス停と日高町周辺部との間の運賃は、以下のように値上げされます。

  門別~豊郷=210円→340円 (61.9%アップ)

  門別~清畠=370円→520円 (40.5%アップ)

  門別~厚賀=510円→650円 (27.5%アップ)

(4) 苫小牧駅前~新冠町内・新ひだか町内

 苫小牧駅前からの新旧の運賃は以下の通りです。

  新冠=1500円→2200円 (46.7%アップ)

  静内=1500円→2350円 (56.7%アップ)

かつて苫小牧~静内間で道南バスの路線と並行していたJR日高本線は、2015年に日高町内区間において災害のため不通となり代行バスの運行に移行し、最終的に2021/3/31限り廃止されました。廃止直前段階におけるJR線<代行バスを含む>の運賃は苫小牧~新冠間で1890円・苫小牧~静内間で2100円となっており、道南バスは鉄道廃止後も鉄道との競合を前提とした割安な運賃を継続したため、結果的に利用者からすれば大幅値下げ(苫小牧~静内間の場合28.6%!)となったわけです。しかし昨今の路線バス事業を取り巻く情勢はその継続を許容せず、廃止後4年を経てついに本来の賃率に基づいた運賃に是正されることとなります。

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